2018年02月27日

裁量労働制

今週はずっと雨模様のオークランド。けどシティ中心部はどこもビルからヒサシが出ているので移動に傘が絶対必要と言うわけではない。

 

実際にキーウィビジネスマンなど高級そうなスーツ姿で雨の中を普通に歩いてたりする。彼らからすればスーツをきれいな水で洗って汚れを落としている感覚なのかもしれない。

 

こういうシティで働く上級ビジネスパーソンの場合、大体は時給ベースではなくJob Description と呼ばれる業務内容を定めた雇用契約で年収ベースで働くので、仕事が終わらなかったらオフィスで夜まで働いたり自宅に持ち帰って処理したりする。

 

つまり勤務時間は存在せず業務内容のみ存在する。業務内容のわりに給与が低ければ働かない。給与が業務内容と一致していれば働く。勤務時間制限はない、それだけだ。

 

だから普段は昼間しかメールしない取引先から夜にメールが来ると「あ、やってるな」ってのが分かる。

 

つまり処理能力が高ければ95時で帰れるけど、そうでなければ残業か自宅持ち帰り処理。けどそれに対しての残業代や持ち帰り代は発生しない。何故なら与えられた業務を処理するのに時間がかかるのは本人の問題だからだ。

 

そしてJob Descriptionが満足にこなせなければ次の年は契約解除である。それほどにビジネスとは費用対効果を求める。

 

そんな時に日本のニュースを観ていたら「裁量労働制」ってのが今回の国会で論戦になるとのこと。

 

読んでてあれ?と思ったのが、この議論どっちも根本的にずれてるって事だ。

 

何故なら裁量労働制で勤務時間が長くなるかとかどうなるかって議論しているけど、裁量労働制には勤務時間の議論は関係ない。あくまでもJob Descriptionで与えら得た仕事をこなせるかどうかであり、裁量労働だから勤務時間が長くなるとか短くなるの話ではないのだ。

 

世の中には様々な業種がある。例えばワイン作りはNZでは4月が一年で最も忙しくこの期間に勤務時間なんて語るワインメーカーはいない。

 

年収で採用されている人には勤務時間はない。ポケットに入れてある電話が鳴ればそれが仕事時間である。

 

けど自動車工場で車作ってる人たちは集団で動いているから勤務時間を設定してないと仕事にならない。

 

業種ごとに様々な違いがあり、日本では戦後第2次産業が発達して共同作業の金太郎が労働者に要求され経営者は勤務時間を設定した。

 

これはこれで良い仕組みであったが21世紀になり金融など時間に縛られず個人で動くビジネスが成長すると裁量労働という考え方が日本にも出て来た。

 

だから裁量労働を考える時に勤務時間を考えて議論してはいけない。

 

議論すべきはJob Descriptionを明確にしないまま裁量労働制を導入して、上司が帰らないから自分も帰れない、けどオフィスにいても残業代がつかないとか、Job Descriptionが明確でないから何でもやらされて結果的に毎日残業、けど残業代なしと言う問題である。



tom_eastwind at 13:29│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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