2018年03月07日

国勢調査

昨日は5年に1回の国勢調査であった。家族に一枚手紙が届きそこにパスワードがありネットにアクセスして自分の家族構成を記入すれば終了だ。

 

国勢調査は国の現状を把握する必要があるので一般的な標本調査と異なり全国民を調査する全面調査になる。

 

この調査の結果が出ると「やった!俺の政策正解だ!」と喜ぶ政治家もいれば「やっぱり駄目じゃん、今までの政策」と言う政治家もいる。

 

NZの政治家は能力の多寡は別として今ある国家の形を理解してこれを如何に未来に向けて国民にとって良い生活が実現出来るかを政治的に実現していくのが仕事であるから、国勢調査はある意味議員の通知簿みたいなものなのである。

 

5年前と比較すればオークランドは年収の上がった人々と全く上がらなかった人々の二極化が明確に分かるだろう。

 

今回の国勢調査ではこの5年間で富裕層と呼ばれる人々が急増した事が明確になるだろう。すでに政府の中間調査でも明らかになっていることである。

 

ただこの多くは外国から流れ込んで来た投資資金を上手く運用して不動産開発、株式投資、国債などで利益を出した人々でありその数はどこの国も同じだけど常に少数である。

 

そうやって時代の波に乗れた人々は21世紀のインターネットの発達とコンピューター、そしてAIの発達で世界は20世紀とは全く違った様相になるが、十分についていける。

 

今まで若手下っ端のスタッフが手入力でやってた調査集計はすべてNZの国勢調査のように最初からネットで入力、集計は自動的にPC、その分析をやってたアナリストはAIに置き換わるので、「大学は出たけれど」人口は増加するだろう。

 

もちろん今年の国勢調査ではネットを使えない人も多いわけで手作業が必要となるだろう。しかし音声入力が出来るようになれば機械と会話しながら自分の家族構成の話が出来る。

 

そうすれば近い将来は国勢調査が毎年もやれるようになる、だって作業が超簡略化されるからだ。そうやって21世紀はますます変化していく、「大学は出たけれど」となっていくだろう。

 

ところで話はちょっと本題から逸れるが、こういう調査をやると必ず出てくるのが「それで個人情報が漏れる?」である。

 

いやもう今の時代、仕組みを作ったからと言ってそれが100%安全なんてのはあり得ない。どうしても自分の身元を明かしたくなかったら電話線を叩き切ってパソコンも携帯電話も焼き捨てて山の中に篭って自給自足生活をして今後の通信手段はすべて狼煙にすることだろう。

 

個人情報と言う響きに安全安心大好きの日本人は敏感に反応するけど、世の中に100%安全なんてない、食べ物も含めて。最近の食べ物ネタでもプロの料理人は「牡蠣はコンプガチャ」と言ってるくらいで、どんなに丁寧に扱っても牡蠣は一定の確率で当たる。当たりたくなければ食べない事だ、つまり21世紀の個人情報を保護したいならパソコンも携帯電話も自宅の電話もすべて捨てて山に隠れろって事だ。

 

大体不思議なのは、そんな個人情報を気にする人々が自分の家族の名前を表札に掲載しているのは良いのか?って話だ。

 

話を戻すと、今年の国勢調査はNZの国力を測るために必要な作業であり、シティの乞食や大道芸人、波に乗って成長した建設業、ホテルなど旅行業、様々なデータになるだろう。

 

興味津々である、21世紀のNZが二極化してオークランドが都会化して乞食が増えて、けど何時の間にかゆるい雰囲気がなくなって街はクラクションの煩さに段々心のゆとりがなくなり、何時の間にか北半球の田舎都市になるのではないか。

 

せっかく国勢調査をやるのだ。シティカウンシルも政治家も二極化ではなく誰もが上向きの平等になれる仕組みを作って欲しいものだ。



tom_eastwind at 15:55│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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