2018年03月19日

コップの中の嵐

日本人ビジネスマンが英語通訳を入れて米国で米国人と会議を行った。冒頭日本人が10分ほど話をするのだが通訳は何も伝えない。そこで米国人が通訳に聴いた「彼は今何を言ったのだい?」すると通訳は「彼は何も言ってません。無意味なことをつぶやいてるだけです」

 

この意味は日本人ビジネスマン同士の会話の多くは実は何も肝心なことや具体的な事を話さずその場の空気や雰囲気だけで物事を進める事を意味している。

 

確かに多くの日本人ビジネスマンは朝から夜まで仕事をしているが実際にそれは無駄のない価値のある仕事であろうか。

 

内部調整、根回し、言い訳、他人への責任転嫁、忖度、実はそんな無駄な事に多くの時間をつかい、肝心の価値ある仕事そのものへの具体的な取り組みや方向性の決定、進出と撤退の判断基準作り等大事な部分は殆ど考慮されないままに時間だけ費やしているのではないだろうか。

 

実際に第二次世界大戦では日本で最も優秀な頭脳を持つ軍人が実に無駄な時間を費やして肝心の作戦はいい加減で自滅した。

 

今も東京では日本の最高意思決定機関である場所で仲間内で足を引っ張ってみたり怒鳴り声を上げてみたり揚げ足を取ってみたり、どれを観ても見苦しいばかりである。

 

国会で語るべきは国の進め方や予算の決定や法律の制定である。肝心の作業をせず朝から晩までぐちゃぐちゃやってて、これが国会か?

 

これに輪をかけて酷いのが新聞である。新聞は実に偉そうに政治や経済を語るが自分とこは何やってるのか?

 

最近は日経新聞本社で販売店オーナーが自殺した。押し紙問題である。新聞の実売部数は右肩下がりなのにスポンサーから広告費用を取るために水増しした部数を発行して販売店に押し付けて回収会社に引き取らせている。全く紙とカネと時間のムダであり、第一広告費用を水増しさせるためにやっているなら詐欺である。

 

新聞社は道徳や法律や環境を語り世間や政治家を吊るし上げるが自分たちは何をしているのか?商道徳を無視して販売店に押し紙を押し付けスポンサーを騙して法律違反を行い無駄な紙を使って環境破壊をしているのは、まさに自分たちではないか。

 

国会議員もひどければ新聞社も酷いものだ。まさに周囲の現実を観ずにコップの中だけで争っている。つまり日本の社会は上に行けば行くほど理屈も通らず無駄な事をやってコップの外の世界から取り残されているのである。

 

中國では習近平が全人代で勝利宣言、米国ではトランプ大統領が世界の覇権国家から降りる準備を進めて英国はEU離脱、どれも21世紀の国家関係を決定する重要な議題である。

 

そして米国や中國では民間企業が次々と革新的な発想で新しい技術を作り上げ世界標準を獲得して、日本はまたいつもの様に他人が作ったルールの上でバタバタするしかなくなる。

 

現在国会でやってる財務省のどっかのバカがミスって作った書類問題もコップの中の勢力争いには大事だろうが国として前に進むべき時に朝から晩までやってる問題か?

 

またそれに火を注ぐような事をしている新聞社は自分たちのやっている犯罪を棚に上げてケロッとしているわけである。

 

コップの外を観てみよう。そして今、日本が世界の中でどのような地位にいるのか考えてみよう。



tom_eastwind at 06:51│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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