2018年03月26日
4月から最低時給上昇
4月01日からニュージーランドの最低時給が16.50セントになった。3月31日までは15.75セントだったので4.8%の賃上げだ。ほんとにまあ分かりやすい国だ。
景気の良い内に毎年賃金上昇させて企業が自社の利益から人件費に支払いを回せよって理屈である。
そりゃ今のオークランドの物価上昇を観てたら最低賃金も上昇させなくちゃと思うが、これには2つの面がある。
まずここ数年のオークランドの住宅価格高騰で何よりも地元キーウィは自宅を買えず賃貸住宅は貸し手市場で家賃は毎年上昇している。だから現在の最低賃金でオークランドのフラットを借りることは困難になっている。
また第二に最低賃金上昇は経営者からすれば払いたくないカネである。だから人を雇わなくなる。最低賃金の対象者は学校卒業したばかりの若者とかであり、今まではオークランド大学で会計を学びMacのレジでハンバーガーとコークを入力出来た。
しかしこれからはそのような労働機会も賃金上昇で減少していく。今のオークランドは景気が良いと言っても雇用の絶対数は日本などに比べれば圧倒的に少なく、前任者が退職しない限りその席は空かないし、もっと言えば前任者の退職に合わせて仕事をコンピュータ化して合理化すれば席そのものが消失してしまう。
最低賃金上昇は行うべきだがそれと同時に政府はどうやってNZ国内に雇用を作るのか?この点は賃金上昇よりも更に喫緊な問題である。
tom_eastwind at 11:51│Comments(0)│
│諸行無常のビジネス日誌