2018年04月10日
キャンドルナイト
夕方からものすごい土砂降りで夜の最低気温が9度まで下がり街のあちこちで停電が起きている。
この街はきれいな街ではあるが停電はよく起きる。強風が吹くと電柱が倒れたり倒木が電線を切ったりで、うちのあたりも一年に3〜4回は停電する。
なのでろうそくとライターはどの自宅でも必須の器具である。そして日が沈むと自宅はキャンドルナイトとお洒落な雰囲気になる、ははは。
困るのはオークランドの住宅は殆どがオール電化なので例えばお風呂に使うお湯は「シリンダー」と呼ばれる大型タンクで沸かして保温するのだが停電になるとお湯が水になる。つまりお風呂に入れなくなる。いや入っても良いのだが水風呂という事になる。
当社スタッフに聴くと3名の自宅で停電発生。キャンドルナイトを楽しんだそうだ。
それにしても日本だと信じられない都市インフラ設備であるが、元々雨水と暖炉とろうそく生活をしていた人々なので「いいじゃん時々電気が切れても」って発想なのだろう。
ニュージーランドに来る日本人ワーホリが必ず文句を言うのがホームステイ時のトイレとシャワーである。
トイレ。毎回流さないキーウィって意外にいる。何故か?それは元々彼らは英国や欧州からの移住者であり自分が買った土地は人里離れた山の中であり、1800年代や1900年代半ばまでは水も電気もなかった農場であった。
だからその家では空から降る雨水は貴重であり毎回トイレで3リットルとか6リットルとか流すのは「あり得ん」のだ。
シャワーも同様で、元々毎日泥だらけの牧場で仕事してて、それを毎日キレイに洗い流してたらいくら水があっても不足だ。だから一人のシャワー時間は5分までとか各家庭に決まりがある。
キーウィのジョークが一つある。
母「ねえ、ちゃんとシャワーした?」
子供「う、うん、したよ」
母「何時?」
子供「き、昨日」
そういう文化が背景にあるのだから、ワーホリで来るなら自分の標準ではなく相手の標準に合わせる必要がある。つまりNZで現地生活を学びに来たのだからトイレとシャワーで文句を言って自分の標準を素晴らしいと思い込むのではなく「なるほど、雨水文化ってあるんだ」と勉強した方がNZ生活を楽しめる。
そこでキャンドルナイトだが、これはそういうものだと思って予め懐中電灯、ろうそく、ガスコンロを幾つか用意しておけば楽しく過ごせるものだ。
旅先では相手の文化や背景を尊重して理解するようにすればより楽し良い生活が送れるものだ。