2018年05月22日

1Q ランドバンキングボード会議



今日はランドバンキングのボードミーティングでシリーズ3の建設現状と今後5年の計画の話し合いと各種報告事項通達。議題や報告内容は予め添付ファイルで送られているのですぐ会議に入られる。

 

ノースショアのグレンフィールドのステージ1からオークランド南部のTakaniniのステージ2、そして現在のステージ3まで無事に進み2Bフェンチャーチでは110軒の住宅を建設して更に追加のステージ4をやり、これが2020年には完工するので(合計110軒約90億円)、その次にどこの開発やるかって話になる。

 

今日もNZ経済ニュース用にNZヘラルドを翻訳してたら、今はオークランドから車で3時間程離れた街にも住宅不足が飛び火しているようで、ホークスベイでは2年前の不動産中間価格25万ドルだったのが現在では44万ドルと、まったく大変な騒ぎである。ホークス・ベイでは30代のビジネスマンが組めるローンは40万ドルが限界である。

 

とにかく今政府が求めているのは格安の住宅である。オークランドの30歳代のサラリーマン夫婦が銀行ローンを組めて買えるのは60万ドルが限界だ。当社が政府と提携して提供している住宅がまさにその価格帯であり青写真の段階で売れているが、その背景には政府の補助があるからだ。

 

若いキーウィビジネスマン夫婦ではそのままでは買えないが銀行ローン補助など様々な恩恵を付けているから何とか買える。表立ってやるとあちこちで反発があるので政府補助として「来た人だけに教えるね」と言う仕組みだ。しかし転売目的はダメ、NZ国籍保持者のみとか色々と条件が付いている。

 

この会議でぼくを除いた全員がキーウィであり30年以上こういう業界で働いているから案件の目利きが出来る。「このプロジェクトは上手くいくのか?」

 

不動産開発には様々な認可が必要であり普通に申請してたら1年くらい軽く待たされる。だから政府側担当者と強いパイプを持った人間が必要なのだ。

 

政府からしても開発を委任しても、本当に計画通りに建設されるのかが大事だ。土地を買ったが大工が集まらずカネが集まらずで工期延期になったら、またもマスコミや世間から突き上げを食らう。だから付き合う相手を選ぶ。

 

今後の開発予定について報告をもらう。現在の2Bフェンチャーチプロジェクトが完成後は次の政府案件を狙っているようだ。

 

まだ2年先であるが政府が大規模開発の為に整地を始めているので、あとは政府とのコネで話を仕入れてきてオークションに参加してこの案件では1000軒分の土地を仕入れるようになる。

 

2020年頃のプロジェクトでは当社だけで1,000軒の住宅を造成するのだけど今のニュージーランドの住宅はたしかに去年から100万ドルの不動産売買は縮小しているが60万ドルの市場はものすごい勢いがあるのを感じる。

 

とにかく既にオークランド住宅市場は賃貸も含めてどこも満室であり政府が緊急に民間モーテルをまとめて「賃借」して低所得者向けに提供しているほどだ。

 

何よりも自分の家を持つことが出来ればその地域の治安は良くなる。政府が目指しているのは安心して住める街であり決して二極化ではない。



tom_eastwind at 10:09│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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