2018年08月14日

蹴飛ばす自動車




今日はお客様同行で外出。会社のバンで外に出て久々に香港チックだなと思いつつ相手の店に入ると内部はずいぶん小奇麗で先入観念が吹っ飛ぶ。

 

必要な書類を提出して相手に今までの経緯を説明しつつオフィスの中を失礼にならないようにちょい観する。

 

その後お客様を自宅まで当社スタッフが送ったのが、帰社予定時刻を回っても帰って来ない。何やってるんだろ、けどまあ今日は外出はこの一件だけだからいいやと思ってたら予定時刻を1時間過ぎて帰ってきて「バンが壊れました」だと。

 

さっきまで円滑に動いてたのに電気系統で何かがスポッと外れたのかもしれない。けどお客様を送った後の故障だったんで「不幸中の幸い」と思う。

 

しっかしまあ最近の車はコンピューターと電気で作られているのはよく分かる。

 

僕が今乗ってる車は1998年製だから、調子が悪くなるとすり減った感じがする。いきなり頓死というのはないが、ここまで来ると最近はトランクのヒンジが弱っていてトランクに食料品などを入れてると、トランクのでかい蓋が重力に抵抗出来ずぼくの後頭部を直撃する。

 

痛た!自分の車なので文句を言う相手もいないから最近は十分な予防措置、つまり長い傘を縦にしてヒンジにするって方法だ。

 

それから運転席のドアノブが緩んでいる。ドア自体はしっかり閉まっているのだがノブがゆるゆるして降りる時にこいつを引っ張ると「もう半分開いてます」状態。

 

けど僕がニュージーランドに初めて来た1988年当時はこういうの、普通だった。

 

僕がある時ミニを買ってワナカに行き用を済ませてクイーンズタウンに戻る途中、何故かでかいバッグパックを抱えたヒッチハイクの青年を拾う。そのすぐ後に今度はクイーンズタウンに行きたい若い白人女性を拾う。

 

こうなると当時のミニの中古車ではさすがにくるしい。計器が回らなくなった。タコメーターがほとんど動かなくなったので僕は左足に履いてあるブーツで蹴飛ばしたらカバーガラスは割れたけどメーターは動くようになった。

 

それを観ていた青年はびっくりしたような顔で「僕をここで下ろしてくれないか」彼は大きな荷物を引っ張り出すと、ほっとしたような顔でまた道路際に座った。女性はケロッとしたもんだ。

 

あの頃ヒッチハイクはごく普通で車を持っている人がライドシェアする。各地のバックパッカーには掲示板に「何日の何時からクイーンズタウンに行くけどガソリンシェアする人いない?」と言う内容だ。

 

今ならインターネットの掲示板でいけるが当時はバックパッカーの掲示板が主な情報交換版だった。携帯電話さえないのだから。

 

今はヒッチハイクをする人が減った。NZは安全だと言われていたがヒッチハイク殺人が頻発するようになるとそうはいかない。移動手段も今では格安のチケットがあるからライドシェアする必要はない。

 

そして車はどんどん良くなった。今どき蹴飛ばして走る車なんてもうないよね。

 

今日はお盆中日。古き事を思い出しつつ過ごす。



tom_eastwind at 18:45│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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