2005年10月
2005年10月31日
個人面談、開催します!
まずは最初にお詫びから。
ブログ、随分と間が空いてしまいました。11月の日本出張準備とロトルア出張が重なり、なかなか時間が取れず、と言い訳です。
さて、11月後半に東京出張を決定した。目的は、前回の説明会にお集まり頂いたお客様向けの個人面談が中心。
個人面談というのは、説明会などでNZ情報を入手したものの、さてそれで自分が実際に移住可能なのか、また可能となると、どういう計画を立てれば良いのか、そういう個別具体的な内容を詰めていく作業だ。
僕は個人的に工程表とか日程表と呼んでいるが、特に正式な名前があるわけではない。
だって移住なんて、一人の人生にそう何回もあるものじゃなし、日本人みたいに島国で生まれてそのまま一所懸命で墓に入る人たちからすれば、お墓の買い方の手引きはあっても、移住の手引きなど、実際のところないのだから。
実際に移住となると、様々な選択肢がある。その殆どは、いくらご夫婦で考えても、絶対に思いつかない事ばかりだ。別に違法の勧めをしている訳ではないが、それほどに日本で生活をしていると「都市の分業化」的に考え方の塊が出来てしまい、「自由かつ思い切った考え」という思考回路の流れを止めるという事だろう。これが都会の良い点でも不自由な点でもある。
香港ビジネスでも移民コンサルティングは盛んだが、その中心は如何にビザを合法的に取得するかどうかであり、日本人のように「どう生活をするか?」という質問は、殆ど存在しないし、聞かれた方も「そんなの、自分で考えな」で終わり。
民度の違いを感じるビジネスであることは確かだなと思う。
2005年10月30日
世界で一番楽しく飲めるところ
金曜は久々に飲み歩いた。これでやっと3週間近い旅の疲れが全部落ちたって感じだ。
まずは気の置けない飲み仲間と焼き鳥ケンへ。ケンさんの焼き鳥は、いつ食っても美味い。そのまま銀座に出店してもOKでしょうと言うくらい美味い。
出張から戻り、そのまま仕事モードに突入した僕としては、金曜日の夜は特別に味の濃いのものを食べたかったのだ。体の欲しいものとけんさんの焼き鳥味付けがぴったりで、お酒が進む。
*のりこさん、これ、本当に美味いんですよ、一度是非とも食べてもらいたいくらいです。
しこたま食べて、さてカスタムストリートからクイーンストリートに向かって千鳥足でアルク。
「独りの暮らしには、赤いぶどう酒飲み、全く目出度い、目出度いとつぶ〜やく〜」などと、昔の古井戸の歌を口ずさみながら「源太」の前を通りかかる。
するとおや、いるではないですか、古い飲み仲間のSにKに、その仲間たち。早速ドアを開けて、満席で順番待ちしているお客を無視しておっさん連中のテーブルに襲撃かけました。
「おいおい、椅子ないよ〜」S
「じゃあお前が床に座れば〜」tom
すっかり酔ったおやじ達は、あっけにとられる周囲を気にすることなく、ビールの大瓶を次々と注文します。
「あの〜、何かお食事はよろしいですか?」お店
「いやいや、この麦水でOKですよ〜ん、へろんへろん〜」tom
そのまま1時間ほど、半けつ状態でちっちゃな木の椅子をシェアして放歌していた僕らは、そろそろ行こうという事で3軒目へ突入!丘の上のちっちゃなお店は今日も賑やかで、その頃には殆ど記憶のない僕と飲み仲間は、互いに何を話しているか分らない状態のまま。お勘定、誰が払ったのかな〜?
そして11時頃に古巣の山水に戻ったのが誰だったか、その時点では完璧に記憶なし。山水でも賑やかに騒いだらしく、かろうじてタクシーに乗り込む事は出来たそうです(後日談)。
おかげで土曜日は、起きたのがお昼12時、ベッドを出たのが2時頃という、久し振りの快眠記録を創りました。もちろん家族に無視され、白い目で見られたのは当然です。家の鍵を持っているのに開ける事が出来ず、ドアをバンバン叩いたのが致命的だったようです。
はは、でも精神的には随分と役立ったお酒で、これでやっとオークランドモードに戻った僕です。
やっぱりオークランドで飲むのが、一番気が楽です。
さてさて、月曜からはまた仕事モードに戻ります。日本でしっかりと新しいネタを仕入れてきましたので、月曜日からは新規企画、いきますからね〜!
2005年10月29日
<ランビキヤ> Alambique
東京滞在中に結構御世話になったのがここ。今回利用した六本木のオフィスから徒歩1分の所にあり、夜中の1時までやっているので、個人面談終了後や仕事を終わらせた後の夕食(夜食?)に丁度いい。
オフィスに向かう途中のコンビニで買物をして表に出ると、道路の反対側にその店がある。青い外見、英語の名前、窓を開放的に使っているので、最初はアメリカンカフェかな?とか思ったが、お客は日本人が殆ど。
ある夜、11時に仕事が終わり、さて腹減ったとなった時点で、どこにも行く元気なし。じゃあということでふらっとお店の入口に近づいて、メニューチェック。
・・・何と沖縄料理じゃんか!
今東京は沖縄料理も結構なブームになっているが、僕が最初に沖縄に行ったのは、30年近く前の、まだまだ何もなかった時代だ。国際通りから裏の市場に入り、そこを抜けた坂を登ると、普通の民家みたいな、入口にシーサーがあって、3メートルほどの庭があって、その向こうが縁側になっている家があった、。奥の広間には畳に和テーブル。
18歳の僕は好奇心の塊だから、他人の家とも思わずふらりと中に入った。すると笑顔の似合う、よく日に焼けたおばあちゃんが出てきて、にこにこしながら、紙を渡して何かしゃべりかけてくる。
沖縄の言葉はうちなんちゅー独特で、やまとんちゅーである僕らが聞いても分らない。でも使っている言語は同じなのでその紙を見てみると・・・んなんと、メニュー!ここはレストランだったのだ!
僕みたいな客が飛び込むからレストランにしたのか、あまり知らない客に入って欲しくないから民家のふりをしているのか分らなかったが、そこで頂いたソーキソバ、一緒に食した味噌和えミミガーとオリオンビールの素晴らしさ。1977年。僕の沖縄通いの第一歩だった。
沖縄の話は長くなるのでこれくらいで置いておく。今日の話題はランビキヤ。
店内がお洒落である。押し付けがましくなく、裏通りにひっそりと商売してますって感じなのだが、どうも店内に「活気」がある。夜11時の時点では客は僕を入れて5組くらいしかいなかったが、もしかしてここ、日頃は繁盛店か?と思わせた。
よしよし、良い店を発見したかな?と思って、早速ミミガーとゴーヤ、ランチョンミートを注文する。最近の東京でありがたいのは、沖縄料理が普通に注文出来る点だ。
焼酎は島焼酎から泡盛、九州の焼酎まで揃っており、選ぶのに苦労するほどだ。
焼酎を飲みながらメニューを眺めると、九州の「あおさ(海苔の一種)」入り雑炊がある。他にもテビチ、トン足おでんがある。おうおう、素敵な店ですな〜。
その日は軽く済ませたが、次の日に再度、今度は本格的に夕食。夜8時の時点ではほぼ満席に近く、ヒルズで働いてる連中が自腹で仲間と飲みに来てる、そんな若いお客ばかりだった。ノーネクタイ、ラフな格好だが、所謂みっともない服装ではない。そうそう、ここは六本木ヒルズから歩いて5分のところにあるのだ。
どうやらこの店、自己否定してる若者には向かない店らしい。そうだろう、店に活気があり、明日はもっと稼ぐぞ!と言う雰囲気がみなぎっている。こんなところに、世間の文句ばかり言って汚い格好している奴が来れば、完全に浮くな。
とあれ今回はトン足おでんにあおさの雑炊、昨日に引き続きランチョンミートに、そしてミミガー。どれも塩っ気が強い。かなり塩を使っており、沖縄系の食い物?と思わせるくらいだが、焼酎と合わせていくと、酒が進む。
安くてうまくて、良い雰囲気で安心して飲める店、発見でした。次の出張の時には、また来ようっと。
2005年10月28日
「Vinoteca Wagon」
銀座はいつも最先端な、それでいて歴史の街である。昭和初期にはモガ、モボ、戦後はみゆき族など、今時の若者には理解不能な、それでいて素敵で意味深い言葉が、時代の最先端を闊歩していた。
この街を歩く人は、皆、美しい。一言で言えば、「粋」。男も女も、目一杯に異性の目を意識して「粋」に振舞う。年など関係ない、死ぬまでお洒落でい続けるのだ。それでいて嫌味がない。
20年ほど前の一時期、この街の上辺を流れすぎていった人種もいた。背広の財布に2百万円、車のトランクに2千万円(レンガ2個と言う)を積み、ボーイに10万円のチップを払い、金曜の夜など、タクシー1時間待ちがざらだった時代だ。
今は外資大手のブランドショップが次々と出店し、歩行者天国も出来て敷居が低くなったが、それでも街全体の持つ雰囲気は、おそらく日本中どこを探しても見つからないだろう「粋」で包まれている。
秋晴れの日曜の昼過ぎ、80過ぎの老人が銀座6丁目を真紅のアスコットタイで胸元を飾って歩き、洋装のお洒落な親娘は7丁目の老舗靴屋カネマツを2代にわたって贔屓にしている。
前置きが長くなったが、そんな素敵な街の7丁目にある「Vinoteca Wagon」を訪れた。名前の通りイタリアンレストランである。大通りから一本裏に入ったビルの2階に、10月に開店したばかりのお店だ。
断っておくが、僕はグルメではないし、アルコールを別にすれば、エンゲル係数は低い方だ。昼食もカップヌードルで十分である。なのになぜこの店に来たかと言えば、友達の紹介というだけだ。
なのでイタリア語でこの店の由来がどうとか言われても、オーダーの注文を入れる時にイタリア語で言われても、まるですし屋のお勘定のように意味不明なだけだ。
しかし、自分の口に入ったものがうまいかまずいか位は、自分で分る。そして、この店の食い物は、すべてがうまい。
ビルの右手にある外付けの階段を上がったところに、このお店はある。トスカーナのお店をイメージしたレンガ色を基調に、縦に細長い、全体的に小ぶりなお店だ。席数は40程度だろう。
気を使わず、それでいて品のある店内でテーブルに案内されると、まず最初に出てくるのがワゴンに乗った前菜5種だ。僕は水牛とモッツァレーラチーズを選ぶ。オリーブオイルがたっぷりかかっているのに、全然あぶら臭くない。相当に出来の良いオイルだろう、自信の程がうかがえる。
次のリゾットは80グラム程度の小飯だが、芯を残した炊き上げで、仕上げを客の目の前でチーズボールの中で行い、これが実に目に良い。そして最後の硬い芯が歯ごたえとして残った状態で、クリームとチーズの薫りが顔を埋めてくれる。
パスタはカルボナーラ。良いベーコンと卵の黄身だけを使っているから、ソースがねっとりと絡むクリーミーさが絶妙だ。ひどい店では玉ねぎや卵白を使って火を通しすぎてぱさぱさにしてしまう所もあるが、ここは違う。
肉はイベリコ豚。焼き豚のようにざくっと薄切りにしているが、火と塩だけで勝負をしている。おいしい料理とは、出来るだけ材料に手をかけない事。この肉は素材で勝ち、調理で勝ち、最高の材料としてお客様の前に出されている。
同じ豚を先週他の店「C」で食った時もすごいと思ったが、ここで食った後は、ちょっと前言撤回の必要ありだ。脂身が多くて、その部分は切り取ってしまったが、空腹ならあの脂身も食えただろうなと思わせる、とろとろさだ。
サーブのスピードやメニューの説明が実に気遣いを感じさせる。背中を見られている感じだ。それでいてひっつくようなしつこさがない。このサーブは女性ならではのものかと思うが、店長は男性だ。
そしてこの店長、見てて実に面白い。引き締まった布袋さん(ギタリストじゃないよ、本物のお人形の方です)のような顔をした彼にワインを説明させると、まるで魔術のようにお客を惹き込んでしまい、誰でも「はい、それ!」と注文したくなる。自分で頼むよりも10倍うまく飲ませてくれる技を知っている。
プレ開店で公表していない為常連しか来ないが、日が沈んだ7時を過ぎた頃から周囲に気心の知れた人たちが集まり始める。あちらの男性二人はザンブーカの出来を話し、こちらの美女3人を連れた6人グループでは、お店に進められるままに赤ワインのコルクを次々と抜いてる上客。いやいや、やはりお店にとっては同伴客が一番儲かるな。鴨ネギとは良く言ったものだ。
おいしい料理は人を幸せにする。
ワインの酔いが進むと共に、隣で空きボトルが増えていく同伴グループを眺めながら、最後はポートで締めて、出窓から見える銀座の景色を楽しんだ。気になるお値段は、二人で16,000円。ちょっとした記念日には通える値段だ。おい、同伴のおっちゃん、お前らはたっぷり払えよ、この店が存続する利益の為にな〜。
戦後の電通前で山口洋子が「姫」という「歴史」を作った街。そこでは力道山や石原裕次郎、慎太郎、野坂昭如や文壇の大物が通っていた。
2005年10月27日
NZの平均収入
NZの平均年収は、最近3年間に上昇傾向にある。
今年6月のデータでは、月給税込で、男性約3000ドル、女性1800ドルだそうだ。NZのデータなのでどのような計算方式かを見る必要があるが、でも体感的にはOKだ。
45〜49歳の収入が多いのも、それは確かだろう。最近スーパーに行くと、すごい!最新のベンツに乗って魚を買いに来たお洒落なオヤジにであったりする。
でもこのデータを、いつも勘違いする人がいる。あいつがこれなら俺はこれだけもらえず筈と思い込む人々だ。
あのですね、給料って、能力で決まるんですよ。何年住んでいるかではなく、会社に何を貢献出来るか、なんです。会社と個人は雇用契約によって平等になってるし、だから会社は給料を払う代わりに貢献を要求するんです。
お互いがこのオファーを出し合ってみて、合意してから働くものなんですね。
それなのに、契約をした後に「俺、やす〜い」ってのは、ずっり〜な〜って感じです。それでもって、手抜きの仕事をされたら、雇ってる方からしたら「あんた、契約不履行!」と言いたくなる。
勿論、経営者にも問題あり。だって、払うべきGSTやPAYEを誤魔化したり、ホリデイペイを支払わなかったりと、騙す方も手抜きをする方も、お互いに生産性の低い事をやっている。
お互いに正直にやれば、生産性も上がるんですよね。その為に最初に腹を括るのは経営者の方です。経営者が、雇用した人を信用してきちんと労働条件を守ること。その上で相手が契約不履行なら文句を言うべき。
そういうと今度は経営者が言います。
「だってさ、最近のワーホリはすぐ辞めるし、やる気もないじゃん」
じゃあ使うなよ。最初からワーホリ給料じゃないとビジネスが成立しないようなモデルを作るほうが悪い。
「そんな事言ってもこの景気でさ〜」
おいおい、NZは景気良いよ。てゆ〜か、君の同業他社は景気良いよ。
一番良い組み合わせは、真面目な労働者と、契約を守る経営者の組み合わせです。企業が継続して利益をだしていこうとすれば、他の道はないでしょう。
経営者に言う事=能力並みの普通の給料払っても利益が残るようなビジネスモデルを作る。
Going Concern 日本で最近よく使われてます。僕はこの会社を後10年もやろうとか思ってません。結果的にやるかもしれませんが、そんな僕でも、会社を継続しようと思ったら、払うものは払わなければと感じます。
日本人経営者はけち!とか言われる前に、まずは僕らが襟を正しましょう、ね、これを読んでる経営者さん。
2005年10月26日
ペヤング!
ペヤングソース焼きそば。今回東京で、遂に生まれて初めて食った。麺大好き人間ではあるが、ペヤングは関東限定の為に、今まで食べる機会がなかった。
そんな話を東京のお客様(32歳ホスト系独身男子)に言うと「え?ペヤングって九州で売ってないんですか〜?」だって。
おいおい、東京は政治経済において日本の中心かもしれないが、食文化においては関東の田舎ですよ。ラーメンの故郷は西日本だし、おいしい食べ物が西に集中しているのは、ラーメンを見ればよく分かる事。
しかしまあ、ラーメンもどきの子供が食べるような焼そば相手に本気でかかっても仕方ね〜な〜等と、そこは大人なのでトーンを押さえて聞いてみた。
「例えばとんこつラーメンも今は関東で食えますが、元は九州ですよね。東京にある有名な料亭も、元を辿れば京都や大阪ですよね〜あは!」
「ふ〜ん、そうなんですか。まあでもペヤングが東京でしか食えないって、地方の人に可哀想ですね〜」
おいおい、こっちが退いてりゃ大きく出やがって!こうなりゃ客でも何でもない、戦闘開始だ。
「XX▲▲◎◎!」
「◎◎▲××!」
お互いに止まらない議論を聞いてた北海道出身が「でも、じゃがいも焼きそばが一番うまいっす」と言われた瞬間に、かくっと落ちて終わった議論だったが、そうなれば科学的味覚的にペヤングを調査する必要あり、という事で翌日、早速ペヤングを買ってきた。普通に隣のコンビニで売ってた。大盛りもあるが、調査には不要だ。
お湯をかける。昭和時代の弁当箱みたいな外見、それもこりゃアルマイト食器だなというプラスチックは、果たして熱湯に耐えられるのか??
お?耐えてる。
お湯を捨てる時のやけど可能性について>>>ゼロ、かな。酔っ払っていればかなりの確率だな。
味:なるほど、西の食いもんよりも、ちょっとばかり酸っぱめの味つけだ。甘ったるくはないね。UFOには勝ったな。麺にこしがある。好き嫌いの分かれるところだ。
他社比較:「俺の塩」は2ちゃんねら〜の間で絶対的な人気を誇るが、なるほど、ペヤングは具ではなく麺とソースに、つまり基本的な場所に戦いの場を求めてるのだな。
結果から言おう。
これは良い。しかし、日本全国に出回っている一般的なカップヌードルに比較すれば、焼そばというニッチ市場では通用するだろうが、全国レベルでは、まだまだ戦えないぞ。主戦場はラーメンである。
等と1人で吠えながらペヤングを食した翌日、どんべ〜を食す。関東版は、やっぱりまずいな〜。味が濃くて辛いじゃんか〜。
関西どんべ〜の方が、スープうまいし。ネギのひっつき方も、かんとうどんべーは麺に張り付いて中に入り込んでる感じだが、関西版は、麺をカップから出してはたけば、ネギが全部落ちてくれる。これ、僕的に重要なポイントです。
ブログネタになってくれたペヤングさん、ありがとです。でも多分、次は指名しません。何故なら、焼そばとしては出来が良いけど、それ以外に美味しいものがあるので、あえて貴方でなくても良いのです。さよなら〜。
でもってペヤングを作ってるまるか食品さん、自社のHPを強化しましょうぜ。丸か食品と入れて広島のするめが出てきた時には、びっくりしましたよ。
2005年10月25日
最終日のお昼は六本木ヒルズのロイズです。
順序が逆になったが、日本のレストランの事を思い出ししながら書いていこう。
ヒルズのスターバックスで面談終了後、丁度お昼時だったので、ちょっと贅沢をしてヒルズの有名レストラン「Roy's」へ。5階から東京タワーが見える素晴らしい立地だ。
13:15の時点で広いお店に飛び込むと、まず普通に受付に誰もいない。3分ほど1人で入口に立っていると、目が合わさったウエイターが、忙しそうでもないのに、仕事の合間の時間つぶしという感じでふらっとやってきた。
勿論日本人ウエイターである。お客を見下したような雰囲気での接客だ。思わずこちらもやる気が出た。さあ、どこまでひどいサービスが展開されるのか?
「いらっしゃいませ、ご予約は?」冷たくて高ピーな言い方。まるで予約しなければ客でないような雰囲気。
「この、くそたこめ!」と思ったが、普通に「予約なしで1人です、禁煙席で」と言うと、「只今確認致しますが〜、え〜、予約はされてないんですよね〜」しつこいっつうの。「あの〜団体さんの間にあるテーブルしかご用意できないんですけど〜」となった。
見ると、お店の左側奥に個室があり、そこを解放して団体用に使っている。今も子供を連れた若い家族4組くらいのグループが2テーブル、賑やかにやっている。まあ、それでも禁煙ならいいや。「は〜い、ウォークインのお客様です〜」そこだけカタカナ英語かよ、全く。
しかし、客も金太郎飴みたいな連中だな。土曜の高級ブランチを家族で楽しむ勝ち組というイメージを頭に浮かべて「僕らはそこらの人とは違うよ、ヒルズ族だし〜」という、実は他人と同じ事をやっている連中。
さて、1人で壁際の薄暗いテーブルに座らされた僕は、5歳くらいの子供が前も見ずに走り回り、赤ちゃんが泣きまくり、親は子供を無視して自分達の洋服の話や最近の金を儲けた話をしているのを、まんじりと見ていた。良い大学を出るというのが智恵や生きる力を奪うという意味では、見事に優秀な大卒連中だ。
注文までに又10分ほど放置プレイされた。どうも、予約もなしに「男性お一人様」で来るような輩は、余程相手にしたくないのだろう。自分の価値を分ってくれる人にしかサーブしたくないのかな?
ブランチメニューは2種類しかなく、3670円のコースが基本で、それにワイン飲み放題を追加すると5770円になるという事なので、午後は仕事もない僕としては、当然飲み放題にした。
おいおいウエイター君、「お飲物はどうされますか?」って聞くなよ。飲み放題なら当然ワインでしょ。飲み放題で水くれなんて言うと思ってたのか?お一人様はやる事ないんだから、とっとと白ワイン持ってこい。
あれあれ?そう言えばこのウエイター、ワインの銘柄も確認せずにいきなりグラスに注いでるよ。俺が白を好きで良かったが、誰にもカリフォルニアの白シャブリを出すのか?
前菜10種類、アペタイザー10種類くらいあり、それぞれから一つを選択するセミバフェット方式だ。僕は前菜からルイジアナスタイル?蟹コロッケ、アペタイザーで骨付きラム肉を選んだ。コーヒー、デザートは料金に含まれている。
「ルイジアナスタイル蟹コロッケはたまねぎを使ってますか?」ウエイターに聞くと、びっくりしたような顔で「アレルギーですか?」と聞き返す彼。「いや、ソースに溶かしてるくらいならOKなんですけど、形のまま出てくると食べられないんで」目をそらしながら「それでしたら問題ないと思いますが〜」冷たそ〜!問題があったら、その蛙面に玉ねぎ貼り付けてやるぞ、ぼけ〜!
注文が終わるといきなりフルーツ盛り合わせが出てきた!何これ?と聞くと、「あ、当店ではフルーツを最初にお出ししてますので、セットですので〜」いかにも「教えてやるよ田舎もん、耳かっぽじって聞いとけ。うちゃ最初にフルーツ出すんだよ、これは料金に入ってるからびびるんじゃね〜よ」なんて心の声が聞こえてきた。
情けないですね〜、そんな客しか来ないんですね、よくわかる。客が店を作るんだもんね、ウエイター君、君は悪くない、悪いのは世間だ、うんうん。
でもって待つこと15分。勿論出されたフルーツには手もつけない。わざとテーブルの反対側の端っこに、ウエイターによく見えるように押しやった。
さて、おおっきなお皿の上に貝柱みたいな蟹コロッケが一個、ホワイトソースをかけているのが出てきた。単品で注文すると1500円くらいするらしい。ソースには七味をかけている。味は良い。ちゃんと蟹肉を使っている。良かった良かった、1500円のルイジアナ風蟹かまぼこが出てくるんじゃないかとひやひやしてたよ。
そしてメインコース、と言うかアペタイザーがラム肉。これにはびっくり!とってもうまいのだ。日頃あまりラムを食べないが、ジンギスカンの延長みたいなのが出てくると思ったら、何とちゃんとした骨付きラム肉で、レアなのだ!
羊をレアで出すってのは結構勇気の要る事で、生肉と勘違いされてしまうが、この肉は赤身のままだが、ちゃんと火が通っているからうまい。
ところがである。網焼きのイメージを出す為に使ってたコテ?網?どっちか分らないが、その網がちゃんと前に焼いた肉の焦げを落としてないままだったので、折角のラム肉が焦げ臭くなっている。シェフの火の通し具合はばっちりだったので、最後にキッチンハンドあたりに「焼き鏝付けとけよ」と渡したのだろう。
料理を1人が最初から最後まで見てればこんな風にはならないと思うのだが、多分キッチンは流れ仕事で回しているんだろう。そう思ってラム肉を半分だけ食べてナイフとフォークを置いて、蛙面に向かって「メニューを下さい」と言った。
蛙もびびり始めたのか、あえて何も言わずにお皿を片付ける。ちょっと顔が引きつっているのが可愛い。自分に自信があれば、又は仕事にプライドがあれば「何かお口に合わなかったでしょうか?」と聞く場面だろうが、その一言が言い出せない。気持ちはわかるよ、永遠の新米くん。
イベリコ豚のステーキがあったので、そいつを注文した。「あの〜、セットではないのですけど」またそのハナシカヨ?「ちゃんと追加料金はお支払いしますので、安心して持ってきて下さい」この皮肉がちゃんと通じたかどうか、不明。
イベリコ豚が出てきた。やっぱり!これも焦げが付いてる。肉自体の焼加減はばっちりなのに、焦げの為に苦くなっている。網の処理をしてないのだ。同じミスが2回という事は、組織的な問題だな。誰かのちょいとしたミスではなく、構造的問題だ。
そう思って食べてたら、今度は黒服?がやってきた。その時点で僕は大きな声も出してないし、隣のテーブルから怪しまれるような事もしていない。
黒服はウエイターに話を聞いてて不思議に思ったのだろう、二つ目のアペタイザーを食べている僕に「お客様、お食事はお口に合いますか?」と、店に入って初めてのまともな質問をしてきた。
サービス全般、料理の味、焦げが苦いという話を、声色を高めずに淡々と説明して、納得してもらった。最後にコーヒーがセットで付いておりますというウエイター君の言葉をフル無視して、またワインを頼む。
そうこうしている間にも「予約をしている」お客が入って来る。どいつもこいつもバブル紳士みたく、胡散臭いな〜。てゆ〜か10メートルほど離れたテーブルのオヤジ、タバコパカパカふかしながら「お、これこれ、この肉がうまいんだよ〜、いつも食べてるんだけどさ〜」だって。
やにだらけの舌じゃ、魚肉ソーセージと牛肉の違いも分らないだろうにね。そんなこんなで、日本最後のリッチなランチ、しっかり楽しんできました。
2005年10月24日
2005年10月23日
銀行
今日で最後の仕事も終わり、後は明日の飛行機に乗るだけだ。オークランドに戻ればカメラもあるので、今まで掲載出来なかった写真をしっかり撮っていこう。
などと思いながら今回の面談で一件。
実は僕は1991年から1996年まで香港で生活をしていた。それこそ全く飛び込み状態で始めた生活だが、幸運な事に日系旅行会社で営業マネージャーの仕事をもらえた。
香港では当時、日本の地方銀行が続々と支店や現地法人を設立していたが、これも幸運な事に、日銀の取扱を始めとして多くの地銀がお客様になってくれた。
その中でも特に思い出深いのは、東京の都民を相手に営業している地銀だ。
地銀でも外国駐在はエリートコースであり、その上、香港勤務は殆ど残業がないので、日本にいる時よりも家族との時間が取れると言って銀行マンには人気の街だった。
既に銀行を退職しており、NZへの移住を検討中のご夫婦、家族と一緒の時間を大事にしたいと考えているお客様と面談した。聞いて見れば香港支店は既に多くの地銀と同じように撤退しており、国内での営業は益々大変なものになっており、毎日が残業残業の繰り返しらしい。
その上、昔と違って、銀行だからと言って一生の生活が安泰している訳ではなく、給料も決して魅力的といえない。何とか今のうちに人間らしい生活を取り戻したいと考えたのだろう。
最近はロハスという言葉が流行しているようだ。
Lifestyles Of Health And Sustainability
健康で持続可能な生活様式、とでも訳せば良いのかな。じゃあ反対の意味は「持続不可能で不健康な生活様式」になる。
確かに今の銀行等の仕事を見れば、あんな残業を定年まで続けるのは持続不可能だろうし、ストレスを抱えて働くのは不健康だろう。
日本人がロハスを考え始めたら、行き着く所はニュージーランドになるのだろうね。この国なら、少なくとも自分の為に働く事が出来る。
2005年10月22日
博多背油とんこつラーメン
長いタイトルだが、これが今晩の夜食だ。何故こんな時間に夜食を食べているのか?
世の中には、自分でも分からない事があるのだから、あまり気にせずに、とりあえず夜食のラーメンを食べて、夜2時の窓外の景色を見ながら、ウヰスキーの水割りを飲む。
ほんと、誰も生まれた時には、ニュージーランド移住なんて考えてなかっただろうに、今日(正式には昨日の昼)は、移住を真剣に考えているお客様と2組、面談する。
誰だって、生まれた時はそんな事考えてないし、て〜ことは、今やってる事はほぼ全員にとっても「想定外」だった筈。
人生って想定外の連続なのに、なぜ現地での生活は事前に安定させようと思うのか?それって、気持ちはわかるけど、どうなんだろうな〜、現実問題としては、出来もしない事前安定よりも、何が起こっても生きていける力強さ、生命力を鍛えた方がいいんだよな〜。
でも、理解してもらうのは、難しいよな。
夜景を見ながらそんな事を考えて、飲んでます。飲んでます。
2005年10月21日
レンタルオフィス
東京には、いろいろと便利なものがある。今回の仕事で利用しているレンタルオフィスも、その一つだ。元々借家権などが面倒な日本では、オフィス入居の際には半年分家賃前払いとか敷金、礼金など、オフィスを構えるだけで目が飛び出るような資金が必要であり、それが起業家の足を引っ張っていたと言っても過言ではないだろう。
ところがこのオフィス。敷金礼金不要、即日入居可能、そして広々とした会議スペース、秘書機能、無線LANなど、徹底的にユーザーフレンドリーに出来上がっている。
今年オープンしたばかりのようだが、すでに半分近くにテナントが入居しており、共有スペースの会議室では、音楽関連、ベンチャー投資、インターネットビジネスなど、様々なテーマで様々なオフィスの人たちが会議をしている。
このオフィス、基本的に24時間利用可能である。実際に、夜9時を過ぎた現在でも3組が会議を行っている。NZではまずあり得ない光景だろう。
このオフィス、最近の言葉でいえば「インキュベーター」(人工孵化器)にあたる。働いている人たちが独立したばかりの人なので、みんなやる気がある。他社の会議と言いながら、本音で議論をしあう彼らを見ていると気持ちが良い。思わずこちらも、会議や面談に力が入る。
僕らは、海外に出てしまっただけで、手を抜いてないか?今日出来る事も明日やれば良いなんて思ってないか?自分に危機感を持って毎日生活しているか?何の為に海外に出てきたのか、しっかり考えているか?
日本頑張れ、起業家頑張れ!思わずそんな気持ちになった。
2005年10月20日
大三振!
福岡で大外れ!今日のお昼はお客様に呼ばれてのお寿司だった。日航ホテルに出店している、福岡でも老舗の有名すし屋のカウンターでビジネスランチ。
お客様と将来のビジネス展開の考え方等を話しながら、どうにも気になるのがお寿司の味。不味いとは言いたくないが、これって、不味い?
シャリが大ぶりなのか、少し固くて尖っている。米が尖るって、日本人にしか分らない感覚かもしれないが、米同士がぶつかり合って、口の中で喧嘩している。そうなると気になるのが具だ。
コハダを注文する。季節外れなのか、締め方のせいか分らないが、楽しくない。普通、美味しい物を食べれば、それだけでにこにこしてしまう方だが、うまみが伝わってこない。
こうなると、お客様との話もそっちのけ。カウンター10席がほぼ満席だが、3人いるシェフはそれほど忙しそうでもないので、ついつい職人さんに聞いてみる。
「あの、アボカドってあります?」
興味なさそうに「いいえ、ありません」
「このシャリ,20グラムにして握ってもらえますか?」
不思議そうに「はあ?」
実はこの店のシャリ、小さめだ。たぶん15グラムくらいだろう。それはそれで良いのだが、なにせうまくない原因を知りたい。一応高級ホテル内のすし屋だ。自信を持って造っているはずだ。だからいろいろ質問したが、その意図が理解してもらえない。
そう言えばふと気付いた事がある。昨晩の食事のことだ。その店も20数年続く、親不孝通りにある老舗の地鶏屋だったが、注文した塩焼きの鶏肉が、苦い。焼けすぎていると言う訳ではない。素材としての肉はうまい。しかし、たぶん網を綺麗に手入れしていないのだろう、焦げがひっついてるのだ。
そして、鶏肉の乗ったお皿が普通につるつるぺったんしている陶器なので、鶏肉の油がどんどん溜まっていく。5分もすると、油っぽくて食べるのが嫌になるくらいだ。
焦げと油。どちらも料理人がちょっと気を使えば始末できる事だ。
その店のオヤジさんはカウンターの一番奥に憮然として客のように座っており、夜7時30分に入ってきた僕らに対しても、いらっしゃいとも言わなかった。来てくれて当然なのだろう。食べさせてやってんだという気持ちかもしれない。ところが女性二人で座っているところには、嬉しそうに昔のTV取材の時の写真をひけらかしてた。
気付いてみると、15メートルはあるだろう、長いカウンターに座っているお客は、僕のグループを入れて4組だった。
磐石と思ったビジネスの足元も、時の流れと言う大きな波に耐える事は出来ない。特に食い物商売は、毎日が戦いだ。
寿司も地鶏も同じ。そして僕らも同じ。客は来るもの、うちは老舗と思った瞬間に、何かが止まるのだろう。
2005年10月19日
ロッテもびっくり、ツインホームラン!
NZやカナダで働く皆さん、特に宇野さん、今回は大変申し訳ない事をしました!
大阪天神八丁目のうどんがうまいのだ!その名も うどん道場。NZやカナダでは絶対に食えない、美味しいうどんを食べたのだ!
基本的に大阪のうどんを嫌いな僕ではあるが、今回はびっくりした。
九州出身の僕は、人の言葉を結構素直に受取る。だから出張の度に「大阪の食い倒れ」とい言葉を信用していろんなうどんやに回ったが、ここ5年で唯一印象に残るうどんやと言えば、ミナミで飲み終わった後にタクシーの運転手さんに案内されていったお店だけだった。
ところが今回。14時過ぎにお客様のオフィス訪問を終了し、博多行き新幹線までに1時間ほどあったので、遅い昼飯代わりに、北区天神八丁目のうどん屋に何気なしに寄った。外見は綺麗だし、メニューの宣伝も上手だが、さて味は?と思いつつ横開きのドアを開ける。
「いらっしゃい!」木目造りの、明るく天井の高い店内から、若くて元気の良いスタッフ一同が、気合かけての挨拶。決して重くないし、コンビニのやる気なし挨拶でもない。
昼過ぎと言うのに店内にはまだ10人くらいのお客があり、寛いでる雰囲気からすると常連だろう、お客ほぼ全員がのんびりとタバコを吹かしている(これが日本のお店の嫌なところ!)。ふんぞり返って足を放り出しているのは、地域性か?
うどんを中心におでんやおにぎりなど多彩なメニューで、福岡のウエストを彷彿とさせるお店だが、麺が決定的に違った。
何と!細くて透明に透き通ったような、それでいて腰のある麺なのだ。
少しドキドキしながら「デラックス麺(名前がこてこてやな〜)」をネギなしで注文する。
僕の注文に合わせてカウンターの奥に見えるように置いてある大釜に放り込まれた麺は、最初粉っぽい乳白色だが、5分も釜の中を泳いで上がってくる、すっかり透き通った細めんに仕上がっている。粉は釜の上に大きなあぶくを作っている。出来上がった麺を冷水でさらし、残り水をきちんと切って、再度軽くお湯を通してから、予め準備しておいた、軽く温めた丼に流し込む。お兄ちゃんのてつきが、実に軽快で、目にも楽しくて良い。
つるりと器に入った麺に、温かいカツオだしの効いたスープがかかる。トッピングは、支払った対価を十二分に上回る、豪華牛肉+海老天+生卵だ〜!って感じで、本当に大ぶりな具たちだ。ちなみに対価は1200円。
期待しつつ、さっそく木製のスプーンでスープを一口。・・う〜ん、つゆの甘味が鼻をくすぐり、牛肉のリッチな薫りが広がっていく。
麺の「つるつるしこしこ」が素晴らしく、全然にごりのないスープとの調和もよい。これだけてんこ盛りにすると、ともすれば喧嘩がちになりそうな具材だが、彼らはバランスよく控えめに構えており、どうぞ、麺を一口味わってからこちらへどうぞとばかりに、落ち着いて順番待ちしている。
一時、言葉を忘れて麺に没頭する。食べ終わって顔を上げたら、キッチンのお兄ちゃんと目が合った。思わず言ってしまった。「う、うまいです、これ」
う〜ん、久し振りのうどん完食!ついでに注文したおでんも脱帽もので、牛筋をあれだけきちっとおでんねたにできてたのは、うれしい限りだ。
いやいや、東京でまずいどんべーを朝食にして、関東のしょっぱい味に参ってた僕としては、昨日の水道橋カレーに続くホームランであった。
よし!これで福岡に行く元気が出たぞ!
2005年10月18日
折り返し地点
日本出張も半分終わった。でも、まだ半分ともいえる。どっちもほんと。
写真が撮れないのが、これほど痛いとは思わなかった。
実は今日のお昼に水道橋の繁華街で食べたポークカレーライス、是非とも写真に撮りたかったのだ。その店はハングリー味川。飛び込みなので知らなかったが、結構有名店らしい。
カウンターだけ7席の小さな店だが、ポークカレー630円を注文すると、なんとこの店、カウンターの中の鉄板でいきなり豚肉を焼き始めた!焼かれていく豚肉の横では、こんがりとしているハンバーグ。おお、この店、具をきちんと鉄板で焼いてるんだ!
かなり感心しながら焼きあがっていくハンバーグから、それを待っているお客の顔を見る。みんなジモティだ。疲れた顔のおばちゃん、飼育動物のように首から名札を下げた、生気のない中年サラリーマン。その横では少年ジャンプを読みながら水を飲んでる若いサラリーマン。彼の場合、生き生きとなる瞬間は、漫画を読んでいる時だけなのではと思わせる風情がある。
よしよし、僕のポークカレーが出来上がった!自家製のルーと絡んで、実に美味である。coco一番亭も好きだが、こういう、いかにも昭和の時代からありますって実直そうなおじさんの作ってくれたカレーが、とてもうれしかった。
おっちゃん、バブルの時代を生き残ってきたんだね、そう声をかけたくなった、水道橋の午後でした。
明日は早朝から大阪で2件のアポ、そして福岡に移動します。
2005年10月17日
秋雨の六本木ヒルズ
昨日までの暑さがどこへやら、今朝は肌寒い、ひんやりする天気だ。
六本木には外人が目立つな。多分、10人に1人は外人だろう。しかしそれも変な話か。自分が外人的な生活をしているのに、外見だけで判断か?
アジア人の母子が昼時12時過ぎのとんかつやの前で、お弁当の行列とイートインのお客の行列の区別がつかずに並んでいた。
Do I have to queue on this line ??
英語での質問に対して、店員は日本語で「はい、こちらでお待ちください」となる。
不思議に、意味が通じている。
昨日会ったお客様は、外見は完璧な外人だが、日本生まれの日本育ちだ。たぶん、子供の頃から外見で色々と言われたのだろう、普通よりも綺麗な日本語を使っている。
日本に生まれた日本人。彼らは自分の出自について何の疑問も持たないまま日本で生きている。だから、毎日の生活に疑問を持たない彼らは、放言を繰り返す。聞いている「外国的日本人」からすると、彼らの無意味で無節操で無定見な意見には、実に疑問を抱く。
まあ、いいか。
2005年10月16日
横浜、演出、魅了
横浜は僕にとって鬼門である。横浜で若い女性の笑顔に出会うとなれば、これはもう負けるしかない。それに血液B型が加わると、これは致命的である。
案の定、負けた。
大磯のお客様を訪問した時のことである。駅でお客様と待ち合わせして、タクシーに分譲して、今回の打ち合わせ会場へ。当初は研修施設として利用されていたが、現在は結婚式場としても利用されている施設だ。
しかしそれが、施設という言葉では言い表せない「豪邸!!」である事に気付いたのは、タクシーが細い路地を回って、リボンに囲まれた白亜の豪邸の前に止まった時だ。
目の前をU字型に大きく湾曲した、どこまでも広がる湘南海岸を見下ろす松林の小高い丘の上に建つ豪邸は、まさに目を瞠るものであった。NZを知っている人に説明するとすれば、う〜ん、あれはもう、テカポの教会!としか言いようがない。それほどに息を呑む景色であった。
何よりも「やられたな〜!」と思ったのは、その会場全てに配置された、完璧なまでの「お出迎えの心」である。予めタクシー到着予定時間に合わせて、玄関前で制服に身を包んで待ち受ける受付女性。
こぼれるような笑みと、おへその前で手を重ねて「いらっしゃいませ」。僕達4人全員が玄関を通り抜けるまできちんとお辞儀をして、実に素晴らしい演出だ。
通り過ぎる階段すべてにキャンドルを置き、映画の主人公のような雰囲気にさせる。確かにここで結婚式の打合せをすれば、100%魅了されるだろう。ここが昔、会社の研修所であったというのが信じられないほどだ。
その後、豪邸めぐりをさせて頂き、湘南海岸に打ち寄せる波の音を背景に、今後の新規事業について忌憚なく意見交換をさせてもらった。食事のおつまみは、地元名産のおおぶりな冷奴とさつまあげ(かな、関東では何と呼ぶのだろう?)新鮮な魚のすり身を使った料理を楽しんだ。
帰路も受付女性に送り出しをして頂き、豪邸備え付けの高級車「ジャガー」で大磯駅まで送ってもらう。
ここが横浜でなく大磯であるという事実は、僕には大きな問題ではない。受付女性は横浜出身の子だと感じた。そしてB型と読んだ。
今回は、多分違っている気がする(笑)。でも、あの演出でやられると、一夜の夢を感じさせてくれる、人の感覚に大きな影響を与えると言う事だろう。(僕だけか?)
帰路は普通電車のグリーン席(1200円追加で乗れる)2階に座って、途中の駅の風景を楽しむ。都内に戻ったのは真夜中に近い夜11時頃で結構疲れたが、楽しい旅だった。昔の国鉄なら、普通電車にグリーン座席は思いつかなかったし、提供もしなかっただろう。これもハードとソフトの融合だ。
結局彼女の血液型を聞きだす事は出来なかったが、ハードとソフトの融合で提供された今回のサービスは、実に学ぶものがあった。
NZに今、最も必要なものが「日本の感性」である。NZに住んでるからというだけの理由で、自分の感性を鈍くさせていないか?「貧すれば鈍す」という諺がある。心は、常に豊かでありたい。
ご招待頂いたお客様、ありがとう御座います。
2005年10月15日
横浜・大磯
東海道線を普通電車で関内へ。
東京都内でも地域によって随分と雰囲気が違うが、都心を出て横浜に向かうと、次第に普段着のおじいちゃんやおばあちゃんを見かけるようになる。やっぱ日本は、広いべ〜。
関内ではカレーミュージアムの場所が分らず、北海道のラーメンチェーン「むつみや」で塩ラーメンを食う。ちじれ太麺でしっかり味のスープ。悪くない。完食できたなり。
関内から大磯まで、大船で乗り換えて1時間の旅。大船あたりから海が見えるようになり、何となく「旅気分」になった僕は、にこにこしていたらしい。
向かいに座っていた若い女性がちらちらとこっちを見ていた。最近は凶悪事件が多いので、多分少し不安を感じてたのだろう。
途中で見かけた湘南線という名前に、思わず昔のジョークを思い出した。
<< 湘南バイパスとかけて処女と解く。その心は?>>
<<茅ヶ崎に出る。>>
お後がよろしいようで。
2005年10月14日
風のはるか?
NHKの朝の連続小説。
朝、オフィスに行く前にNHKを見てたら、何だか訳の分からない関西弁が聞こえる。最近すっかり視聴率を落とした連続小説だが、これも何だかね〜、って言うか、どこの地方がテーマなの?と、すごく疑問に思った。
関西弁と標準語と、舞台は田舎・・・・ぜ〜んぜん、分らん・・どこよ?と思ってたら・・・。
おいおい、湯布院じゃんか!!
ふざけんな!一体何が面白くて由布院を舞台にしたのかしらんが、あのTVでやってる内容は、そりゃ湯布院でロケしているかもしれんが、あれは湯布院じゃない!言葉も、人の考え方も、生活態度も、すべて違う!
かなり怒ったなり。
久大線と言うローカル電車がある。由布院から大分に通学する学生が利用していて、その頃、朝夕の電車では、客車に接続された貨物車の中で、学校対抗の喧嘩をしょっちゅうやっていた。卑怯なことはしない。きちんと、相手に致命的な怪我をさせないようにしながら、全力で喧嘩していた。
1970年代は、大分出身のかぐや姫というフォークバンドが東京で「神田川」をヒットさせ、物怖じしない九州人が、自分の文化を持って東京でも九州でも生きていた。
甲斐バンド、長淵、井上陽水、チューリップ、風、郷、聖子、陣内、数え上げたらきりがないほど、みんな楽しく生きていた。
だから、どうにも分らない。一体この番組は何を言いたいの?意味不明。テーマは何?単純に、他にテーマもなく、視聴率が下がっているからと、レベルを下げて番組を作ったの?離婚した親がテーマ?子供が元気!がテーマ??
全然分らん。これがどっかの関西の番組なら、別にいう事もない。どうでも良い。しかし、湯布院なら、これは嫌だ。
少なくとも、大分の言葉を使って欲しい。気持ち悪い関西弁もどきの言葉は、誰が思いついたか知らないが、やめてほしい。全国版で放送されて、あれが大分弁と思われたら、恥かしい。
あ〜あ、朝から気分の悪いチャンネルを見てしまった。今から横浜営業なのに、全く気分を悪くしたな〜。怒りマークの今日です。
2005年10月13日
僕にとっての豚丼
日本で使えるデジカメがない!
困ってる。ブログにUP出来る写真が撮れない。
だからと言って、東京で4万円也のデジカメは買いたくない。高すぎ!NZが安いと言うわけではなく、毎月僕がもらっている給料(手取で24万円くらい)からみると、高いって感じなだけ。中古品とか、ないのかな?もいっぺん探して見よう。
吉野家の豚丼は好きだ。あえてDaisukiとは言わない。だって、牛丼に対して失礼にあたるからだ。でも、豚丼も、とてもおいしい。
多くの丼屋が豪州産の牛肉を使う中、あえて赤字覚悟で牛丼を停止した吉野家。当時から吉野家社長のインタビューを読み、その姿勢に感激した。本当の意味での企業の存在価値、社会貢献、しかし、したたかな生き残り戦略、どれ一つを取っても、今の日本企業のトップクラスの経営判断だったと思う。
僕にとっての取引したいビジネス相手とは、顧客と同じ視点で物を理解出来るひと。商品に高い安いはあるけど、原価に載せる付加価値だけは、しっかり理解している人が好き。他社より安いと言うビジネスモデルに付加価値は存在せず、僕の進む方向ではないと思ってる。
他の会社では買えない、そして、どうしても買いたい、そういう商品を造っていきたい。
僕らは,旅のコンサルタントだ。取引先である飛行機や旅館あっての僕ら旅行屋なのに、何時の間にか、旅行会社が、時間と場所(席)という、時間経過により在庫価値がゼロになるリスクを背負って商売している彼らサプライヤーより偉いと思い込み始めた。
ビジネスをする中で、楽をしたい、目先の利益を追いたいと思った瞬間に、手抜きが始まる。そんな事はしたくない。ビジネスは忙しいものだ。それが嫌ならビジネスに参加するな。
今日のミーティングで会った人の中で、とても元気な人がいた。また会いたいと思う人だ。
写真は、いずれUPしますね!
tom
2005年10月11日
新宿
今日は雨がちの新宿を回る。最初の訪問先は西新宿のL社。最近更に本社を拡大して、絶好調である。
NZではキャリアアップ講座を現地販売しているが、NZに来てしまった人は既に予算がなく、高額の講座に参加するのは、決して簡単な事ではない。
なので、出発前から日本で顧客に説明して、英語だけではなく自分自身の帰国後のキャリアアップ=給料アップと職業選択の幅を広げる為に、日本で商品紹介をしてもらいたい。
丁度10月に彼らの企画書変更のタイミングが合ったので、そこに間に合うようにとお願いしてきた。
次は、今まで中国アジアを専門に扱ってきたA社。だが、ここを訪問するまでの時間が2時間ほどあり、久々と言う事もあって南口の「吉野家」で豚丼を食し、ルミネから東口を回って、ビックカメラでデジカメを見る。最新機種が4万円。高いか安いか・・・。悩む。
紀伊国屋とジュンク堂を回る。何故ジュンク堂が好調なのか、答は簡単。読者の希望する本のレイアウトだ。ビジネスの答はいつも簡単。お客様を向いているか?それだけ。
そのまま西新宿のA社に戻る。これで新宿をぐるっと一周した格好になる。この会社は今年下期からAUS、NZを販売開始する。中国を選ぶ顧客層とオセアニアではかなり違う。販売方法をサポート中心にするのか、商品を中心にするのかなど打ち合わせ、というよりも商品販売説明を行い、これからの営業に期待する。
2005年10月10日
2005年10月09日
何故か、香港・・・
日本に向かって飛んだのは間違いない。北向きだ。方向的にも合ってる。
でも、時間だけがずれてた。1時間の遅延。本当なら1時間の乗り継ぎで東京に行く予定が、オークランドの出発が遅れて結局香港に泊ることになった。
その積りではなかったものの、実は到着翌日はアポなしだったので、まあ香港で一晩過ごすのも良いかという事で、ホテルのバーへ。
RegalAirportHotel(富豪酒店)は小奇麗で、レストランやバーが乗り継ぎ客用にしっかり作られているが、チャイナコーストというGFのバーでは、11時を過ぎると各国のスッチーサンが勢ぞろい。KEとかアジアナかな、肩に横線の入ったパイロットとかも集まって、すんごい賑やかでよい。みんな肩の力を抜いて、気軽に飲んでて、良い雰囲気。
てゆ〜か、面白かったのが、白人が浮いてるって事。勿論バーだから普通に白人が飲んでるんだけど、「おいおい、目的は何ですか〜!」みたいな連中が、ありもしない期待をしながらちびちびとビールを飲んでるのを見ると、あふぉですね〜!という感じ。
壁の時計を見ると夜11時・・・これって、NZの朝4時だ!うわ、さすがにクーンツの小説「サイレントアイズ」も、面白いのだが、さすがに、ねむい。
実は飛行機が飛び立ってからこの本読んでて、上下2巻で、どっちも分厚くて、バーを出る時点でほぼ9割読み終わってた。だからもう一息と思ったのだが、結局部屋に戻ってそのまま寝てしまった。zzzzz
2005年10月08日
2005年10月07日
やけっぱち、、かも
かなり忙しい。今週は朝4時起きで仕事をしているが、出張前なので、どうしても仕事量が増える。
今日は出張準備最終日なので、昼飯は手短に韓国製カップヌードルを食べながら、インターネットで情報検索。こういうのを「ながら族」と呼んでた時代があったな。ちと、なつかすい。
今回は東京での説明会、代理店への挨拶と営業、個人起業家へのカウンセリング等、2週間で約30件の仕事がひしめいている。
一人一人、一社一社、それぞれに希望が違う。誰に何を話すのか、どういう展開にするのか?僕の答は正しいのか?
飛行機の切符やホテルの手配ミスなら「ありゃりゃ、すみませえん!」と頭を下げれば済むが(済まない時もあるが)、人の人生(移住,起業)を狂わせておいて「ありゃりゃ、しくじったわい、ははは」では済まない。
だから一件一件をしっかり、顧客データや会社の希望する方向を、僕が相手の言葉で理解しないといけない。
実はこれが一番難しい。誰でも依頼された事を処理するのは出来る。でも相手が何を希望しているかを見抜くのは別の能力だ。
それが「会話能力」であり、同じ「青」でも、色の濃さが違うし、中には「緑」を「青」と言う人もいる事を理解した上で、相手が口に出して言ってる事ではなく、望んでいる事を見抜く。
だから面談では、今までの相手のメールの書き方、当日の相手のしゃべり方、ボディランゲージまで含めて理解した上で、時々探りを入れながら、どこが相手の望む着地点かを探していく。
一件の面談が終わると、30分程度は息をするのも疲れる感じだ。
でもそんな事は言ってられない。お客様が待っている。乱雑な机の上でカップヌードル食って、仕事に戻らねば。
2005年10月06日
一人酒
あれれ?来ない・・・。
お店の奥のテーブルも予約して待ってたのに。
後から予約なしで来たカップルが、満席で仕方なくカウンターに座るのを見ながら「へへ、ちゃんと予約してこいよ、彼氏君!」等とほくそえんでいたら・・・
来ない!
最初の5分は結構余裕。
15分過ぎた頃は、もしかして・・・。
30分過ぎた頃は、会社に電話かけてみるが、すでに留守番電話!
1時間過ぎた頃は、自分一人がカウンター客になってしまい、寂しく焼酎を飲んでました。
新規の取引先で、これからビジネスの拡大を狙っていたので、出張前に何とかある程度形を整えておこうと思い、今日の時間を作ったつもりが、うっそでしょ、今時、そんな事、ありますか!でも、冷たい時計の針は、現実の音を刻む。
こんな日は、早く帰ろう・・・いやしかし、参ったな〜。いつもならしっかりと詰めて、最終確認電話、ケータイ番号聞く、直通電話調べておく、きちんとやるのにな〜。
これってやっぱり、神様が僕に言ってるんだね、慢心するな!って。すみませんでした、神様。今後気をつけます。
翌朝それとなく「どたきゃんでした?」ってメールしたら「へ?」と言われ、結果的にはメールが届いてなかった事が判明。あ〜あ、初心に戻らねば。
2005年10月05日
あたりまえが変わる
「常識が変わる。金融が変わる。」まさに言葉どおりの、今週の日経ビジネスに掲載された広告だ。日本が誇る三井住友銀行グループ内の、かの有名な「プロミス」という消費者金融会社の広告だ。
一昔前まではサラ金と呼ばれ、一時は武富士などが新聞に騒がれた「サラ金地獄」だが、今ではすっかり社会に溶け込もうとして、大手銀行と提携している。というか、資本下に入った。そしてこのような広告につながる。仕掛け人は勿論、財務省などの役人である。
元々サラ金は1960年代に武富士元会長が、その頃次々と造成された団地に住む主婦向けに、無担保で金を貸したところが始まりだ。
1万円とか5万円を無担保で貸し付け、貸し倒れ比率が3%なので、それに見合った利息を取ったが、当時、給料の前借も出来ない、クレジットカードもない、でも団地なので地元商店に信用がなく、お酒も本も現金で買わなければいけない、そういった人たち向けの個人消費者ローンだった。
銀行は住宅ローン等担保のあるものしか受け付けず、個人に対しては敷居が高かったのだから、団地住人からすれば、急場凌ぎにありがたい仕組だったろう。
しかしその規模が拡大するにつれ、本来お金を必要としない人にも現金を貸して、消費欲を煽り、買物をさせた挙句に「金返せ」とやったものだから、無菌状態で無知識消費者は次々とその罠に陥り、社会問題になったのが1970年代後半からである。
日本政府は消費者の目覚めを防ぐ為に、お金に関しては長い歴史の中で様々な規制を敷いてきた。目的は、個人が金を借りずに貯金して、政府に一括管理させる為である。
「一括管理したお金は、当然政府の元で各種公共事業に投資するのだから、馬鹿な個人消費者に持たせて下らないハンドバッグ購入に使われるよりも、道路や橋を造るのだから、余程社会の為である」当時の役人は、そう考えたのだろう。
しかし、まさに常識は変わった。クレジットカードの分割払いを認め、消費者金融を認知して銀行支配に組み込ませ、消費者に対して「個人責任でお金を使ってね」となったのだ。
この意味するところは、失われた十年における個人消費の落ち込みを増加させるところにある。皆が手元に現金が来れば使うだろう、そのためには消費者金融がもっと社会的信用を得て、みんなが借りるようにしなくては、という方針だ。
しかし、お金を借りて買物をすれば、それは消費が拡大するだろうが、買物のお金は、金利と共に消費者が払わねばならない。
20年前までは、銀行にお金を預けるだけで政府が安定した社会生活を守ってくれたが、今では預けるだけでなく、お金を借りて、商品を買って、金利を払って、と、3回にわたって政府に貢がせるというところまでエスカレートしている。
サラ金時代は脱税が当然だった金融会社も、銀行系列に入れれば経理は明確だから、しっかりと税収も入る。まさに政府にとっては金の卵を手に入れたような、銀行と消費者金融の組み合わせである。
政府が仕組んだこの仕掛けに、消費者としてどう対峙していくか?
答は簡単だ。利口になるしかない。物を買えばお金は必ず払わねばならないという、当たり前の常識を再度理解する事だ。今の時代は、子供でも判るような、そんな基本的な生活の智恵が要求されている。
2005年10月04日
税理士
日本で数十年、電機関連の会社を運営しているお客様が、NZ移住を目指して新たな取引を開始、受け皿として当社でお手伝いしてNZに現地法人を作った。彼としては、次の50年を見据えた行動である。大胆かつ勇気ある行動に拍手したい。
ところがそれを聞いた日本の顧問税理士の先生が「社長、あなたどんな大変な事したか、わかってるんですか!」と怒り出した。
「いいですか、会社を作ったら商法上の責任が発生するんですよ。もしあなたの知らない間に会社に何かあっても、あなたが責任を取らなくちゃいけないし、会社を運営するだけで毎年どれだけ税金がかかるか知ってますか!」とのたまわったのである。
なるほど、くだんの税理士さんからすれば当然そうなるだろう。彼の生涯をかけて学んだ日本の税法からすれば、その通りだからだ。
でも待て。ちょっと考えて欲しい。彼の発想は日本国内法で停止していないか?国が変わればルールが変わると言う、本当に基本的な大原則を、もう忘れてしまったのか?NZでは株式会社は有限責任であり、設立も運営も、世界で最低のコストで済むという世界的な常識を知らないのか?ちょっとでも世界の状況を見ている人からすれば、周知の事実である。
ルールは、その地域や国家ごとの成立背景を元に、その時に生活をしている国民の総意によって決定する。だから宗教や民族の違いでルールが変わるのは当然だ。
ならばその税理士が本来発言すべきは何であったか?
恥も外聞もない方法
「お客様、どうやってその会社を知ったのですか?お客様がすでに海外に視野を広げているのに、私が海外の事を知らなければ時代に取り残されます。是非とも教えて下さい」
格好つけたい方法
「なるほど、面白い点に目をつけましたね。私もちょっと調べて見ましょう」
どちらにしても大事なのは、お客様の変化に合わせた対応をする事だけが、ビジネスの生き残る道だという事だ。しかし多くの日本の税理士は、古い世代の人たちは「俺たちの時代にそこまで世の中は変化しないよ」という逃げ切り派か、若い世代で「そんな事まで勉強してられませんよ」という諦め派か、どちらかに所属する。
格好つけたり手抜きをしたりして、それで生き残れるほど、今の世の中は甘くない。何故なら今は、50〜100年に一度の大変動時代であり、この先5年を努力して生き残った者は、それから先約50年の生活が保証されるが、努力して成長しない者には、それなりの残りかすしか用意されていないからだ。
2005年10月03日
ハルとナツ
びっくりした。あまりにもタイミングが!と驚いた。
「ハルとナツ」昨夜遅く、偶然NHKで見た橋田ドラマ番組だ。
実は先週、移民に関する記事を書いている時に石川達三の小説「蒼茫(現代漢字)」を取り上げたが、文中に神戸から移民が旅立ったというシーンがあり、早速インターネットで調べたところ、当時の建物が神戸にまだ残っており、そこを取り壊すか記念館にするかで検討しているらしい。
今では移民と言う言葉に暗さはなく、むしろ幅の広い人生を選択出来る、勇気と余裕のある人たちと見られるが、明治の頃は、本当に食えなくて、飢え死しない為の手段として移民と言う道が選ばれたのだ。
そんな時代を背景に、NHKが5夜連続で放送する、その第一回を偶然見たのだが、調べていた事とドラマの内容があまりにもかぶりすぎて、どきどきしながら80分の間、画面から目を離せなかった。
今までの生活でも、こういう「偶然」は良く起こる。何かを一生懸命やってると、向こうから必要なものがやってくるのだ。それも本当に「偶然」に。この感覚って、通常では説明出来ないが、何かの強い流れを、自分でも知らないうちに発信しているのだろうと思う。
サンダカン八番娼館という地名は島原というキーワードで思い出される、明治から大正の暗い歴史だ。
神戸という地名は、たぶん今後自分の中では「移民」というキーワードとともに思い出すことになるだろう。
*尚、写真や記事へのリンクは厳密に解釈すれば法律に触れるそうだが、どちらもリンクされた側の宣伝につながるという理解で寛容してもらえると、現代の社会常識としては考えているので、あえてテレビ番組の写真をそのまま掲載した。
2005年10月02日
サマータイム!
サマータイムが始まった。時計の針を一時間早めて、ほんとなら10時のところが11時になると言う制度だ。
誰が思いついたかよく分らず、何故こんな制度があるのかもよく分らないまま、この制度に従っている。
まあ大きな問題ではないので逆らわないようにしている。喧嘩するほどのことではないと思うからだ。
だって、太陽の下で楽しそうに語らってるカップルを見ると「いよ、いいね〜」と声をかけたい。サマータイムがあることで、もっと遊べるならラッキーと思ってるキーウィの皆さんの気分を削ぐような事をする必要もない。
所詮考え方の問題だろう。中国はあれだけ広いが、国家の時間は一つだけだ。米国は4つに分れている。
遅くとも朝6時、早い時には朝4〜5時頃には起きて仕事をしているので、暗い時に仕事をするのに抵抗はないし、午後遅く、仕事に疲れたら、太陽が燦燦している時でも水割りを飲む僕としては、サマータイムがあろうがなかろうが、どうでも良い。
ただ思うのは、この制度って、第二次産業が世界を支配していた時代の、時間による生産性を競っていた時代の産物であり、これからますます成長していく「知識産業」においては、あまり価値のある制度だとは思わない。
まあいいや。喧嘩するほどのことじゃない。喧嘩をするエネルギーは、もっと大事な、金になる時の為にとっておきたい。
2005年10月01日
もう一つの土曜日
久し振りの、遊びにふけった土曜日。何も考えずに飲み歩きました。
「不良中年」ですな。
家族がスクールホリデイを利用してダニーデンの親戚訪問(広東語で探親と言います)してて、久し振りのオフな土曜日。
今仕掛けてる企画が3つくらいあって、そいつをやっつけなきゃいけないんだけど、どうもその気にならない。
気分が乗らない時に何をやってもどうせうまくいかない。それを生活のリズムの中で理解している僕は(要するに、飲む為の言い訳)早速、いつもの飲み仲間のWちゃんを誘って夜の街へ。
今日はニューマーケットに最近出来た韓国料理の「SOH」へお邪魔しました。
小奇麗な店内は今までのパパママ韓国料理店と違い、デートにも使えるような雰囲気です。店長?は8歳の時にハワイに移住したおでぶ系の韓国お兄ちゃんだけど、さすがにサービスが場慣れしていて気持ち良い。
食事の最中にきちんとテーブルを回り、「Are you all right ?」と、素敵な笑顔で聞いてくれる。これってキーウィ得意のホスピタリティじゃん!韓国人でもここまで出来るというべきか、ハワイ帰りだからと言うべきか。いずれにしても、味は別にしてあの笑顔と雰囲気で合格点をあげたいお店です。
その後は、山水バーで痛飲。今の山水は、味も良く雰囲気も良く、お蔭様でランチ、ディナーとも予約が必要なくらいの人気、ミッドナイトもほぼ毎日満席という具合だ。
男と女、どっちが能力あるかって、こんなものに統計を取っても意味はないと思う。だって最終的には個人の能力だから、性別には関係ないと思う。
でも、今現在のNZにいる日本人、という限定でいけば、女性のパワーの方が男性より勝っているというのは、僕の肌感覚だ。
たった半年で売上を2倍に伸ばして、自分がいなくてもきちんと店が回る仕組を作り、そして更に顧客を広げようとしているWちゃんの実力は、かなりなものだぞ。
英語。学歴。MBA。知識。どれでも大事な要素ではあるが、それは一種のソフトウエアみたいなものだ。
そのソフトウエアが動けるのは、ちゃんとしたOSがあってからこそ。人間におけるOSとは、感情だと思う。熱い気持ちがあって、負けてたまるかという気持ちがあって、そのOSの上で知識を身に付けて上昇していくもの、そう思う。
学校でテスト偏重、人と同じ事をやることで成長してきた男性には、感情OSの部分でかなり鈍感になっているのではないだろうか?
デートの時に薔薇を用意してますか?
毎日、細かく電話してますか?
自分の事や言い訳ばかり考えてませんか?
自分というパソコンを、精一杯能力の限界まで使うのは、あなた自身しか出来ません。ソフトが悪いから自分が伸びないと言い訳する前に、自分のOSを鍛えましょう。