2017年09月

2017年09月28日

点、線、面、時。

日本は2020年を境に大きく変化する。

 

そこには政治、経済、社会など様々な要因があるが、観えているのはそういう様々な要素が時代の変遷の中である時期に一つに固まる事になると「大日本丸」と言う大きな船の方向を簡単に変える事は出来ずそのまま片方の端っこまで突き進むという事実だ。つまり秤の振り子がそれまで左端だったのがいきなり右端に向かっていくって事だ。

 

何故航路を変えられないか?それは各国民が自分だけの「点」の視点として物事を捉え自分の行きたい道がその先にあると考えるからだ。誰も自分の観たいものを観る。これから起こる現実を予測するよりも観たいものが本当であると考えるほうが思考停止出来て楽だからだ。それ以上考えなくて良いからだ。

 

僕は今から約17年前の2000年頃からオークランドで日本人向けに月刊情報誌を作成してた。その頃は日本がバブル崩壊後それまでの楽しいフリーターとかが実は地獄の一丁目じゃないかと理解され始めた頃であり、昭和の時代のサラリーマン社会が崩壊していくのを当時のコラムで描いた。

 

2030年、母と子供がサラリーマン博物館に行くと当時真夏でもスーツにネクタイをして自分の身体を実際に満員電車に載せて客先に移動して汗をかきながら仕事をする姿があり、それをお母さんに連れられて来た子供が「お母さん、昔の日本ってすごいムダなことしてたんだね」とつぶやく。それは丁度江戸時代のちょんまげ武士を観た昭和の子供がびっくりするように。

 

2000年当時にネクタイを外す人はいなかったがクールビズ以降ネクタイがまず外された。困ったネクタイ業界であるが事態を理解出来なく思考停止してた業界団体はそのまま失速。逆に汗を溜めないYシャツとか涼しい素材、洗えばアイロン不要のシャツは売れるようになった。

 

2017年現在、日本国首相でさえ暑い夏にはネクタイを外す事が普通になった。ネクタイ文化が大きく変化した。

 

けれど当時ネクタイを売ってた人からすればネクタイはビジネスマンが一生身につけるものでありそれが売れなくなるわけはないと本気で思ってた。何故ならそのほうが何も考えなくて思考停止出来て楽だからである。

 

ネクタイ業界のライバルは業界内での仕事の取り合いと思い込んでたら、何のことはない業界そのものがクールビズと言う金ではない国に依る文化習慣の変更と言うライバルに負けたのだ。これを「時代そのものが変化する」と言う。

 

その結果としてネクタイ業界は衰退した。これは変化を嫌った人が世の中を自分が今立っている「点」からしか眺めず目の前に見える景色だけを世の中全てと思い込み生きてきたからだ。

 

だからエコや在宅勤務や着心地の良さと言う周囲の他の点で起こっている様々な事象と自分の点の間に線を結んで考えようとしないから相関性が分からない。

 

そして2点が分かる人、例えば大手百貨店とネクタイの関係が分かる人がいてもそれ以上に情報を取らないから百貨店の中ではいくら紳士服が商売になると言っても百貨店そのものが時代の変化で売上が減少するなどと想像もしていない。

 

それは第三の点であるユニクロ等の量販店である。安くて良い品質の洋服を消費者に届けるようになると「じゃあ今まで百貨店で売ってた高いものって何だったの?」て話になる。

 

こうやって点と線と第三の点が結ばれて面になった時に人々は初めて今何が起こっているのかを気付いた。社会が急激に変化しているのだ。けど気づいた時にはもう遅い。

 

そして長期にわたるデフレで20世紀のビジネスモデルは崩壊した。

 

ところが問題は、これは戦後日本の長い歴史の第一章にしか過ぎないことだ。次の大きな変化は2020年以降に来る。それは誰もが知っている少子高齢化、徹底したネット社会とIoT、医療と年金は減らされ人々は死ぬまで働くしかなくなる。そこに見えるのは多くの人々が一生働かされ続け何も残せず死んでいく奴隷状態である。一つ一つの点は皆知っている。けどそれを結ぶと何が見えるかを考えようとしない。

 

ネットが発達した時代、体力は重要ではない。大事なのは気力と想像力である。しかし小学校時代から大学までかけてそのようなものを削がれた人々はいざ自分で考えろと言われても出来るわけがない。

 

このような人々が定年になるとそれまでの蓄えだけでは生きて行けず年金は少なく、結果的に都会に。シェアハウスの老人スラムが発生する。

 

これは社会的現象であり、そうすると日本が完全に二極化する。一部の土地を持つ資産家とそうでない圧倒的に多い数のサラリーマン上がりの無収入者達。

 

2020年に向けて面が段々観えてくるようになる。次に大事なのはそこに時間軸を加えて時系列でこれから何が起こるのか、その時自分がどうやって生き残るのか、それを今のうちから考えることだ。



tom_eastwind at 14:22|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月27日

恐怖のサラ金銀行

2016年に自己破産した一般国民の数が13年ぶりに増加したとの記事。

 

政府がサラ金を銀行に取り込ませ、言うことを聞かないサラ金会社を潰し銀行傘下にしたのが2010年前後。

 

その前に政府と金融業界が仕掛けたのが2006年の貸金法改正。サラ金が潰れるようにグレーゾーンを違法にして更に当時の仕事のなかったイソ弁が飯が食えるように弁護士によるサラ金過払い集団訴訟を行い裁判で勝ち巨額の手数料を被害者から受取り成長した。

 

当時の銀行は不良債権に加えて貸出先がなく苦しんでるけどそこに救いの手を差し伸べたのが財務省であり高金利が取れるサラ金ビジネスを銀行に始めさせた。

 

法的に貸金業に当たらない銀行は高金利も取れるし貸付の審査をやっている保証協会ってのは何と元サラ金会社の子会社で、銀行が貸付金を回収出来なくなったら保証協会(元サラ金会社)が銀行に支払ってサラ金会社が回収するという実によく出来たビジネスモデルである。

 

この全体図を見れば政府や財務省や銀行が如何に日本国民を何度も食い物にしているのがよく分かる。

 

まずは武富士などのサラ金に儲ける機会を与えて一般消費者から高額の利息を取る。これは大きな納税原資であるから財務省からすればしっかり法人税が取れる。けどサラ金会社が支払う法人税の原資は一般消費者。つまりグレーゾーンを作ることで法人税を増加させたのだ。

 

次に金融庁がサラ金の悲劇をマスコミにガンガン流して社会問題化させて裁判に持ち込む。そして裁判でサラ金側に違法判決を出させて過払い訴訟が出来る状況にする。

 

この時点で儲かるのは弁護士である。集団訴訟をすることで確実に儲かる。法科大学院を作って弁護士になったはいいけど全然仕事ないじゃん、そうやって困ってた弁護士を救う手段である。

 

これで財務省は法務省に大きな恩を売り弁護士はサラ金が消費者から取った金を自分の懐にねじ込む。誰も困らない、一般国民以外は。

 

そして今度はサラ金を潰して銀行業界の傘下に入れてその儲かるビジネスモデルを銀行が吸収する。そして一般消費者に「銀行だから安全ですよー」と金を貸して高い金利を取り大きな利益を出す。

 

そして今までサラ金に高い金利を払っていた人々は、今度は銀行に対して高い利息を払うのだ。これで銀行は儲かるし法人税が取れるしみんなハッピー、一般消費者以外は。

 

まったくこれくらい国民を何度も食い物にする仕組みもさすが東大だ、よく考えている。

 

けれどその結果として自己破産する一般国民数が2016年に13年ぶりに増加したと言う筋書きだ。

 

自己破産したそのすべてが銀行のカードローンとは思っていない。ただサラ金会社からの借金により自己破産していた人が今は銀行のカードローンで破産しているのも事実である。

 

国家は消費者保護と言う名目や消費者の権利回復などとりっぱな名前を付けて国民から何度も金をむしり取る、それも納税後の金を。

 

何かな、一体何回同じ相手から個人資産をむしり取られたら気が済むのかな、この国の人々は。



tom_eastwind at 11:03|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月26日

ユビキタス

今日はオークランド空港に行く用事がありついでに久々到着ホールを見て回る。何でかって言えば普段はチェックインカウンターと出発ホールを通って出国し帰国時は到着ホールをそのまま抜けて一切周りを観ないからだ。

 

何だかちょっと観ない間にまた店が増えたな。最近弁当屋「葉山」が出来てたのは視界にあったがその横にはダンキンドーナツがある。SIMを売ってる携帯電話会社は3社とも出店、レンタカー会社4社は以前からあったけど更に小奇麗になっている。

 

その向かいには以前なかったようなコンビニ。2軒あるのだが置いてある商品が微妙に違う。

 

おそらくオークランドに到着した人が小腹を空かせてサンドイッチや果物、チップスやチョコをちょこっと食べるのだろう。

 

それにしてもますます膨らんでいく空港である。僕がこの空港をベースにして働いてた20年くらい前は何もなくて、本当に何もなくてジーン・バッテンの銅像が一つ立ってるだけだった。何せ周囲数ヘクタールが何もなく馬や羊が走ってたから土地だけは広大にあるからどんどん拡大出来るのが田舎の強みであろう。

 

街の発展と言うのは本当にすごいものだと感じる。

 

シティと空港を結ぶ幹線道路もトンネル化されて信号待ちがない。空港を出て北に向かえば長いトンネルの向こうはもうシティの近くである。

 

昭和の東京が発展していく時もこんなものだったのかなと思いつつシティに戻り次の仕事にかかる。

 

今も出張中から続く案件を何件も同時進行で手がけており、どれも長く大きく重いのだけど毎日どうしてこんなに積み上がるように増えていくんだろうって本当に不思議だ。これも街の発展の影響なのか?

 

香港でワークビザを特別な条件で取得する方法、NZの企業売却依頼、東京にある日本企業のウェブサイトで宣伝する方法、大阪での10月出張時の日程組み立て、住宅購入の為の資金移動方法と購入した場合の納税方法等など、一つ一つが全く隣の案件とリンクしておらず独立しており毎回頭を切り替えていく必要がある。

 

こういうのを5分から10分単位で紙をめくるように案件を回しながら答を作ってメールで送りすぐに次の案件を脳の中に引っ張り出して選択肢を広げてどれがお客様のご希望なのか、言われた事ではなく言いたかった事を思い出しつつ答を作って送る。

 

今日は空港だったのでパソコンは持っていかずレポート用紙に重要な案件を相関図のように並べて書きペンと一緒にスーツの内ポケットに入れておく。これで空港で10分あれば一仕事出来る。

 

ただ昭和に比べて良いのはパソコンさえあればどこでも仕事が出来るので働く場所を選ばないのはありがたい。空港でもちょっと時間があれば鉛筆仕事が出来るし自宅に帰ってもパソコン立ち上げればすぐに会社にいる時と同様に仕事が出来る。

 

ユビキタスって元々は人間が動かなくても何でも手に届く範囲にある夢想的な状態を示していた。その一つの技術がコンピューターだった。

 

閑話休題。

1980年代にコンピューター(当時の電子計算機)やワープロを売ってた人たちは皆「これであなたの仕事が楽になります、見積もりが自動的に作れます、機械がやってくれるんです」と宣伝してた。

 

だが僕は高校時代に情報処理の授業で電子計算機を実際に動かしてたので実際はそんな事はないとわかっていた。

 

こちらが一台持てば競合企業も一台持つから仕事は合理化されて自動化されるがその分労働時間は短くならないし競争はむしろ機械を使いこなす必要が出て来てその分だけきつくなる。

 

きれいな見積もりを作るのに昔は和文タイプを使うしかなかったがワープロが出来てきれいな見積もりが他社から出るとこちらも同じワープロを持って競争するしかない。

 

結局コンピューターは時代の流れを劇的に早くしてくれたがそれは人間を楽にしてくれるものではなかったと言う事だ。

 

そしてそれは僕が旅行業を始めて40年経過した現在もこの状況は全く同様である。今じゃあどこにいてもどんな仕事道具にも繋がるユビキタス労働者である。



tom_eastwind at 21:31|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月25日

サマータイム

夏が始まった。

日曜日からニュージーランドのサマータイムが始まった。来年の4月まで約6ヶ月、日本との時差は4時間になる。香港は5時間である。

 

毎年こうなると自宅内の時計を半年に一回づつ変える必要があるけどパソコンと携帯電話だけは自分で勝手に変わってくれるので助かる。

 

サマータイムと言うと日本にはないルールなので、どうしても先にジャニス・ジョプリンとかを思い出してしまう。

 

あの時代のロックは良かったな、けど多くの人が若い内に死んでしまった。ジミー・ヘンドリックスは死に、エリック・クラプトンも一時期麻薬に染まってしまったり。

 

けど考えてみれば日本でこれから急増するだろう「お一人老人殺人事件」が問題である。現在の日本の個人資産の多くは老人が保有しており彼等は65歳迄に離婚するか妻を失くすと再婚を考えるようになる。

 

そこで結婚相談所に行き自分の資産や自宅の状況を書き込み付き合い出来る相手を探すのだが、それが老人ハンター(女性)にはまさに狙い所である。

 

結婚相談所を通じて上手くデータを手に入れたら後は一直線、相手を口説き落とす。特に子供たちなど家族と疎遠にしている老人はカモである。上手いことを言って相手と仲良くなって、ところが結婚はせずに通婚などの「お付き合い」のみにする。

 

何故か?結婚すると他のカモを狙えないからだ。独身のまま仲良くしてそのうちに公証人役場に行き遺産相続書を書いてもらう。

 

そこから先は相手の食事に気を遣う。塩分増やしたり体に悪いものを入れたり夏の暑い時に外を歩かせる。そうやって次第に相手の体を痛めつけて自然死してもらうのだ。

 

これは日本でもよく発生している事件であり珍しくもないのだが、これから団塊世代が一気に高齢化する中でこの犯罪は確実に増える。

 

中にはその被害者になっても良いと思っている老人男性もいるのだろうが警察からすればえらい迷惑である。

 

長い間サラリーマンとして働き伴侶を失くした男は寂しいのだろう、ついつい甘い罠に引っかかる。自分の子供の話を聴かずに最近知り合った女性の方の話を信じてしまう。

 

その結果として殺されるだけなら良いが生きたまま財産を持っていかれたらどうするのだろう?その女に捨てれた後に金がなく生活出来なくなったらどうするのだろう?ホームレスか?

 

サマータイムは1920年代の黒人ブルースである。その後様々な歌手が歌い継ぎジャズの定番となった。しかし基本的に悲しい歌である。



tom_eastwind at 23:01|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月24日

NZ総選挙終了。

NZ議会の議席は120議席である。61議席取れれば単独与党になる。現時点で国民党は前回より3議席減らした58議席なので単独与党になれない。

 

労働党は今回13議席増やして45議席と伸びた。ウィンストン・ピーターズ率いるNZファーストは2議席減らしたがそれでも9議席。このウインストン・ピーターズってのは本当に曲者で彼の周りにいるマオリ系の国会議員も何人か知っているが、小泉純一郎元首相のおじいちゃんみたいに、よく言えば任侠に生きる、悪く言えばヤクザ、とでもなるのか、まさに眼力の強い典型的なマオリである。

 

この結果としてどの党も過半数に至らず、そうなると国民党とNZファーストが連合を組むことで過半数は超える。しかしピーターズの要求はきつく国民党の中道右派の方向性とはずれる事も出てくる。

 

それでも労働党と組まれては困るから国民党のビル・イングリッシュもピーターズの要求を飲む必要が出てくる。その要求が集票向けの移民政策なのか自前の部族の利益を増やすマオリ対策なのかまだ分からないが、今回の選挙で一番喜んでいるのは間違いなくピーターズである。

 

 

PARTIES

SEATS

CHANGE

NATIONAL

58

- 3

LABOUR

45

+ 13

NZ First

9

- 2

GREEN

7

- 6

ACT

1

0

THE OPPORTUNITIES PARTY (TOP)

0

0

MĀORI

0

- 2

 

 



tom_eastwind at 13:37|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月23日

NZ総選挙始まる。

昨日は弁護士とのミーティング。中国からの移住が激減したせいでまた移民局の方向性が変化しているようだ。ほんとに彼等は分かりやすいと言うか学習能力がないと言うかスタッフがころころ変わるから知識の積み重ねが起こらない。

 

移民局と言う組織自体が貿易の発展を目指すための下請け機関、つまり外国からお金を引っ張ってくる組織なので中国に金があれば中国からってのは分かるが、その先を読んでない。彼等を入れれば何が起こるか、それは世界中の国の歴史を見れば分かる。

 

なのに目先の自分たちの実績欲しさなのか無理に不良中国人まで受け入れるから3年前の総選挙時の移民局スキャンダルに繋がったりする。

 

たとえ目先の金が欲しくてもニュージーランドに合わない人間を受け入れることには長期的な不利益のほうが大きい。けどそこに学習能力がない組織が毎回ふらつくのだから困ったものである。

 

今日は総選挙。午前中に近くの投票所に行き政党としては国民党に一票、地区代表としては国民党のジョナサン・コールマンに一票入れる。さて、どうなることやら今年の選挙。



tom_eastwind at 13:36|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月22日

作家談義

最近は誉田哲也にハマっている。オークランドで「新宿セブン」を読み、Amazonで「ジウ」3作を購入して日本滞在中に悲しみながら読み、今読んでいるのがやはりAmazonで買った「国境事変」。

 

ジウでは在日中国人がテーマの一つになってたがそれほど強くない。ところが国境事変では明確に北朝鮮問題を取り扱っている。

 

ジウでは中国語で「ぼくはここにいる!」と言う場面があるが、カタカナ観た瞬間にああ、これは「僕はここにいる!」だろうって分かったが、考えてみれば分かる僕のほうがマイノリティなわけで分からない人が普通なんだからその後の物語の悲しい展開も理解出来る。

 

同時に堂場瞬一も読んでいる。本は「積ん読」てのがあるが僕の場合は嵐読みである。ある日気が向いたらAmazonでお勧めを観てレビューをさらっと観て10冊単位でまとめ買いしてNZに送ってもらったり東京のホテルに送ってもらったりする。ばばっと買って一気に読む。全く便利な時代になったものだ。

 

けど時代が進化しても脳みそは変わらないので本を読む速度が上がることはない。唯一読了が早くなるのは作者の「読ませる力」である。

 

その意味で誉田哲也ってのは腕がいいな、とにかく読み始めると止まらない。明日は仕事あるのに夜の12時まで読んでたりしている。

 

それの対局なのが堂場瞬一であり、すらすらと軽く読めて早く読めるけど何時でも止められる。どちらも現代の作家として実に腕が良い。

 

今までも大沢在昌、宮部みゆき、池井戸潤、黒木亮、読みやすくてドキドキさせてくれる作家はたくさんいた。古くを言えば司馬遼太郎、五味川純平、山本周五郎等も実に人生観を揺さぶる作家である。

 

本を読むと言う習慣を持って本当に幸運だった。世の中には知らなくて幸せって人は多く知ってしまって不幸になるってのもあるけど、僕は知りたい、この世の中の真実を。

 

だから今も本を読む。下水溝の蓋を開いて汚いものを観てそれでもこれが人生なんだって理解する方が、何も知らない昼あんどん連中よりも自分を納得させられる。

 

本を読むって幸せを求めることではなく真実を求めることだから、単純に幸せにだけなりたい人は本を読まない方がいい、またはハーレクインに集中した方が良い。



tom_eastwind at 12:45|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月21日

対話は無に帰した。

今回の日本の総選挙はやはり北朝鮮への攻撃への前触れだろう。

 

時期的に「もりかけ問題」から目をそらすと言う意見もあるが民衆から見ればすでに片付いた事件である。どちらも違法性を問われることはないし現金授受の事実も出てこない。野党が騒いでいるだけだ。だったら来年の衆院任期満了までやった方が良い、下手に選挙やってもし負けたら話にならん。

 

野党が弱っている今が叩き時で小池さんもまだ国政の準備が出来てないと言っても小池さんは橋下さんは安倍首相の敵に回ることは考えられない。むしろ彼等の準備が出来るのを待って総選挙やって民進党を叩き潰すほうがよほど安全である。

 

なのにある意味突然の総選挙発表は米国からの指示ではないかと思う。今年12月以降に北朝鮮を米国が攻撃する、だから足元をしっかり固めておけ、選挙して次の3年間を自民党の議席を確実なものにしておけって事だろう。

 

今なら総選挙やっても自民党は単独過半数がいける。今後戦争が始まれば有事法制で駆けつけ警護や日本に侵入するスパイ取締り等国会議論が必要になるが、その時にいちいち野党に伺いを立てていては時間がない。

 

多くの有事法制では国会で議論する事になっているが戦争になればそんな議論をしている間に敵が攻め込んでくるし味方を守る時間がない。

 

ならばここで総選挙を仕掛けて必ず勝ち単独過半数を取り有事体制を確立する、これで米国が戦争を始めても背後を守れるし自衛隊を出せる。

 

何せ相手が北朝鮮と言う事は中国がどう動くかが大きな焦点になる。米国が北朝鮮を叩いたら中国がどう動くか?10月の中国の動き次第だが米国が習近平を後押しして彼が継続すればその見返りとして北朝鮮を叩き核ミサイルを破壊して金正恩を倒して後は金正男の息子を立てて中国寄りで安全な国に仕立て上げる。

 

その為の前線基地として日本は非常に重要である。

 

何せ韓国は既に北朝鮮寄りである。今日の記事でも韓国はこの時期に北朝鮮に9億円の「人道支援金」を払うと言ってるのだから全く日米連合軍には役立たず の足引張りである。

 

米国からすればやはり頼りになるのは素直に従う日本であり日本にある米軍基地から空母を北朝鮮に派遣して平壌を一気に叩く時の後背の守りは日本に任せるのが一番安心である。

 

その為にも自民党の一党支配で固めてもらいたい、そんな依頼があって安倍首相が判断したのだろう。

 

だから今回の国連会議では米国大統領が日本に対する感謝の意を込めて拉致問題を発言してくれて安倍首相は「対話は無に帰した」と北朝鮮に対する圧力を強めろって発言が出来た。

 

ある意味日本と米国がよく協調して動いている話である。そう言えば昔もこんな事があったな。

 

日本が戦争で大負けして米国軍が日本に駐留していたマッカーサーの時代に突如北朝鮮が韓国に侵攻して来た。民衆を捨ててソウルを逃げ出す韓国政権を米国としてどうするかなんて考えてる間に北朝鮮軍は釜山近くまで韓国政権の追い込みを図り一時は韓国政府が日本に脱出するって話もあった。

 

ところがそこで米軍がインチョン上陸、北朝鮮を上から叩き追い込み北朝鮮軍は何とか包囲網から逃れて平壌に戻ったがそこも米軍に叩かれ鴨緑江にまで追い込まれた時に中国人民解放軍が出て来て大喧嘩になり停戦が成立した。

 

その時に前線の米軍の軍事物資供給をやったのが日本であり米軍は前線基地としての不沈空母日本に対して信頼を持った。「こいつらは敵に回したら本当に厄介だが味方にすれば信用出来る」そういう印象を持った米国の軍隊はその後も日本に駐留基地を作り核の傘の下で日本を守った。日本は軽装備しかせずにお金を経済に回して高成長した。その時代が岸信介首相であり日本は日米安保条約を守るために学生運動を叩き潰した。

 

岸信介首相の孫である安倍首相がお爺ちゃんと同じ道を歩こうとするのはある意味当然である、彼はお爺ちゃんを大好きなのだからお爺ちゃんが望んでいた道を自分が切り開くのは当然である。

 

今回は安倍首相が米国の依頼を受けてお爺ちゃんの夢を叶えるために作った総選挙であると思う。ただ問題は、その結果として日本は戦場になるという可能性が非常に高いと言う、ただそれだけである。



tom_eastwind at 18:38|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月20日

ヤクザに聞け!

http://news.livedoor.com/article/detail/13636758/

 

元大阪市長の橋下さんが面白い事言ってる。北朝鮮と喧嘩するならヤクザの論理で動けって話だが、これは一本筋が通っている。

 

喧嘩ってのは「蔦の絡まる真面目で古い学校」で頭脳優秀な学生がクラウゼヴィッツの戦争論も亀井勝一郎の人生論も世界史も学ばずに受験勉強で勝つ為だけの為に足し引きとか学んだ場所では決して覚えられる技術ではない。

 

喧嘩ってのは物事を段階的に重ねて判断するものではない。その場でざっと判断して答のない中で一人で決断を下すものだ。

 

ところが受験勉強得意な人々は答がある事を前提に勉強しているから答のない場合には回答や判断が出来ない。その結果周囲と話し合って妥協した間違った結論を導き出す。そこに理論はなく集まった仲間の空気で物事を決める。

 

何が問題点かを理解せずに根性論や精神論だけで物事を決めるから喧嘩しても負ける。だから日本で最も頭の良い連中が第二次世界大戦で大失敗して300万人の日本国民を殺した。

 

目の前にいる相手と瞬発行為で殴り合い最終的には相手を殺す気持ちで戦った方が勝つ。けれど学問やってる連中にはそれが分からない。自分の土俵で相手が戦うと思っているが喧嘩にそんな事ないから。

 

橋下さんが勝つための7か条を書いているが僕からすればこれは簡単、要するに持っているものが少ないほうが勝つって理屈である。

 

何か失って困るものがあればどんな空手有段者でも捨てるものがない奴には負ける。だって捨てるものがない人間は死んでも困らないからだ。

 

それより目の前の相手をぶっ倒せ、その為には多くの格闘技で反則技である小指ひねりでも目突きでも手元にある果物ナイフを相手の右肘に刺し込むでもありである。

 

こんなの殆どの格闘技では違反であるが、それは相手を殺さないという前提で作られた格闘技であるからだ。人を殺すための格闘技は基本が違う。

 

僕は別に暴力肯定ではないが暴力の効果はよく理解している。だから使うなとも言っている。しかし時たま生き残るために必要な暴力であれば、その為に筋肉を鍛えるべきだとも思っている。

 

「わらの犬」という映画を知っている人はいるだろうか。生き残る能力とは肉体だけではなく精神も同様に瞬時に戦える姿勢になる能力なのだ。

 

喧嘩に正道なし、今が喧嘩になっているって事を気づかずに「戦争反対!」なんて言ってたら確実に追い込まれて負けるから。



tom_eastwind at 10:50|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月19日

ニュージーランド総選挙

今週末の土曜日がニュージーランドの総選挙である。3年に一回の総選挙では今年初頭には国民党が圧倒的有利であったがその後労働党が党首を交代して票が伸びてきた。

 

現時点では国民党がまだ有利なようだが選挙は水物、まだ何が起こるか読めない。

 

それにしても今年は3年前の総選挙に比べればスキャンダルがなくて政策議論をちゃんとやっており良い。

 

3年前は何が何でも勝ちたい労働党が4月頃からキム・ドットコムと元オークランド市長の黒い交際、国民党国会議員と中国人実業家の付き合い、挙句の果てに移民大臣も巻き込んでビザに関するスキャンダルを次々とマスコミにリークして移民局は完全に「死んだふり」状態になって「とにかく選挙が終わるまで」何が何でも動くな、どんなビザも出すなだった。

 

移民局は元々筋の悪い組織である。ニュージーランドは政治性の透明度の高さで世界トップレベルであるが移民局だけはよくない。マオリ出身の移民大臣が空っぽのカバンを抱えて北京に飛び「誰か永住権は要らないか?おれは移民大臣だ!」とやって帰りのカバンは札束で満タン。

 

その後移民局の審査を自ら担当して違法にビザを発行した事で首になり裁判で黒。最後はマオリの政治力で懲役を逃れたがそういうヤツが今でもビザアドバイザーとしてオークランドで生活している。

 

そういう政治の空きを突いて労働党が突っ込んだのだがやり方があまりにえげつなく国民の反発を喰らって3年前の選挙では労働党が大負けした。

 

なので今回はスキャンダルなしって政策を選んだ労働党は日本の民進党よりも少しは賢い。ただ後3日で勝てるかどうかは不明である。

 

しかし世の中には常にバカが存在するわけで自分が騙されているとも知らずに元移民大臣の話を鵜呑みにする奴もいれば「労働党がNZの楽園を作る!」と、まるで北朝鮮のようなお間抜けなやつもいる。

 

相対的に言えばNZは世界の中で治安がよく自然が綺麗で法治国家で政治も綺麗であるが決して天国ではない。

 

これからニュージーランドへの移住を考えてる方も、この国を天国と思わないで欲しい。



tom_eastwind at 19:39|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月18日

オークランドで業務再開

日本はまたも大きな台風が来ている。今回も沖縄から九州、四国、本州、北海道にかけて被害が出ている。沖縄+四島だから日本総なめである。

 

昔から日本では「地震雷火事オヤジ」が怖いって話だったけど今は雷よりも台風、火事よりもゲリラ豪雨の方が被害が大きいのではないか。

 

2週間ぶりに会社に戻ると机の上には日本から送られてきた雑誌が4冊載ってた。それからたっぷりのメールや書類サイン、これはいつもの事だ。午前中は受信トレイの上の方からどんどん片付けていく。

 

それにしても今回の日本出張は移動が多かったな。香港で2日、福岡で2日、東京であちこち訪問、大阪日帰り、そうだ、香港でもう一個仕事が残っている。まだ返事の来てない案件である。

 

けど21世紀当初はカナダのバンクーバーにもオフィスがあったからあの頃はオークランドを出て香港で仕事をして日本に飛び、それから香港経由でバンクーバーに飛んで到着するのが昼前後なのでそのままタクシーでシティに出てオフィスに行き仕事をして夜はスタッフと食事会やって、バンクーバーから香港経由でオークランドに戻るという25時間の旅もしていた。あの頃に比べたら今の移動距離のほうが短いからまだましだ。

 

今回は日本が思ったよりも暑くなくて良かったし台風の目の前を移動してて影響が出なくてこれも良かった。

 

今日のオークランドの天気は晴れ後曇りそして土砂降り、これなら天気予報の必要もない。てか「今日は晴れのち曇りそして雨」って言っておけば外れないのだからカンタンである。

 

そして今日は南極の風がそのまま入り込んできたのだろう、空気がとにかく冷たい。オークランドは普段は温暖なのだが南極の風が一年に何回か入り込んでくることがある。

 

これから約一ヶ月はオークランドで仕事に集中する。今月はニュージーランドの総選挙もある。国民党に勝って欲しいところである。

 

等と考えてたら日本でも総選挙やりそうな雰囲気になっている。北朝鮮とドンパチする前に選挙やっておこうって事かな。NZは田舎であるが周囲数千キロが海しかなく鉱物資源もないので戦争の可能性が殆どないって意味では安全でのんびりした国である。



tom_eastwind at 17:31|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月17日

ママ元気?電話してね。

20170917ママ元気?電話してね

 

http://news.livedoor.com/article/detail/13621927/

 

泣ける記事だ。まだきちんと漢字も書けないのに一生懸命お母さんに気持ちを伝えようとしている。

 

こういうのには無茶苦茶弱い。子供が、自分も苦労しているだろうに母親の気持ちを思う、こりゃ負けた。

 

これがやらせならそれなりに演劇として泣く。ヤラセじゃなくて本物ならもっと泣く、いずれにしても泣く。

 

自分自身が木の股から生まれたわけではなく、母親という存在があり自分が生まれた、何だかこの張り紙を駅員さんが「やっぱり、はがせませんよね」って一言が日本人の良さを感じた瞬間であった。



tom_eastwind at 15:03|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月16日

大風の中で

オークランドに戻る飛行機は結局出発が2時間遅れ。とにかく中国からの飛行機が集中して混み合っている上に台風が近づいてきてて滑走路の空きがない。

 

機長のアナウンスでも「いや悪い、甘く考えてたが、2時間ほどこのまま待機するしかない」との事。おそらく管制官と喧嘩でもしたのだろう、語尾がかなり尖ってた。

 

けどこちらはオークランドから先の乗り継ぎもないし金曜日は自宅に戻るだけだ、機内に座り誉田哲也のジウを読んだりマット・ディモンの映画を観たりするだけなので空を飛んでいようが地上にいようが大きな違いはない。所詮人間、座って半畳あればよい。

 

それにしても今回の日本出張は気疲れがきつい。何で人間ってこんなにめんどくさい事をわざわざ作るのだろうか。

 

保身?人は一定期間を過ぎれば必ず死ぬ。

見掛け?着せ替え人形でしかない。

格好つけ?あたしっていけてる、それ程頭良いのか?

 

もっと、何のために生きているのかを明確に理解して長く生きるのではなく善く生きる事を考えたほうがよほど楽しいだろうにと思うのだけどな。

 

僕は厚労省に協力するわけではないが、ピンピンコロリはお勧めしたい。元気なまま老後を過ごし孫の面倒を見ながら人生の余残を楽しみある日ピタリと人生を終わる。

 

こんな綺麗な人生はない。

 

それに比べれば親というだけでもう実質的に死んでるのに見栄えと親戚付き合いのためだけに身体にチューブ付けて生命維持ってのは、どうなのかなって疑問に思う。

 

勿論世の中には色んな価値観があるし宗教の問題もあるから僕がどうこう言う問題ではないが、うーん、実質的に死んだ状態で肉体維持装置付けて親戚のメンツ守るだけのが良いのか?

 

これが日本の習慣ですよって言うならあまり従いたくない習慣である。

 

ほんと、日本の官僚は頭が良いからこれから先必ずピンピンコロリを推奨してくると思うし、その部分は僕も彼等と同意見である。やってくれ。

 

そしてその時に国民が「お上がこう言ったから姥捨て山に送る」になるのではなく、自分の頭でものを考えて「俺達が払う税金はもうすぐ死ぬ年寄りにではなくこれから社会を作る子供の教育に使うべきだ」と理解すべきだろう。

 

大風の中で考えてみる。ジウのような新しい秩序。



tom_eastwind at 22:12|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月15日

王貞治元監督

東京でNHKを観てたら偶然王貞治元監督の番組。

 

台湾(中国)国籍・もっと法律的に言えば日本が統治していた、そこでは飯も食えない地域から来た父親が戦前東京に移住して商売のためにラーメン屋を始めた。日本人の母親を持ちながらも当時は国籍ルールがころころと変わりあの当時の人は大変だっただろう。

 

出生地主義をずるく使ってニュージーランドで子供を産もうとして流産して裁判所に訴えてそれでNZの裁判所が頭にきて法律を変えて出生地主義を取りやめた事もあったが、国籍は国を跨ぐ人間には本当にめんどくさい。

 

しかし王貞治にとっては親父が中国人でありそれは自分にとっての出自であるから何ら否定するものではない、そんな気持ちもあったのかな。

 

プロ野球の世界では国籍は問われない。唯一国体の野球では参加出来なかったが、それは王貞治のような国民的英雄にとっては蚊に食われたようなものなのか。

 

とにかく野球に強く真面目であり父親の国籍は日本人でなくてもその心は日本人以上であるという人物は、世間では偉者と呼ぶ。

 

同時期に活躍した長嶋さんにそういう抵抗はなかったからあの天性の明るさがあったのかと思わず考えてしまう。日本人が日本人として生まれてきて幸運!ってことか。

 

国家や国境、そして自分がどこに根っこを持つかってのは大事な問題である。うちは国際結婚だし移住もしてるし日本、香港、中国、NZと四カ国を重ねた根っこ論が日常茶飯事で発生する。

 

例えば僕と奥さんが日本語で話してて、そこに娘が日本語で話に参加するとりょうまくんが英語で「Speak English !」と言ってお姉ちゃんにぶったかれる。

 

言葉の問題って本当に価値観の問題である。何語で話すのか?

 

超めんどくせー、そう思うけどそれは間違いないからその場に合った言葉で話すしかない。

 

王貞治さんは中国語話せるのかな。てか、台湾語だな。

 

NZに移住して来た日本人はたくさんいるけど彼等の心の中の国籍はどうなっているんだろうな。



tom_eastwind at 19:11|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月14日

ブルーシール

羽田空港を午後遅くの出発なのでお昼に恵比寿のブルーシールでアイスクリームを食べる。

 

何だか久し振りに甘いものを食べたくなりガーデンプレイスを歩いてたらあのブルーシール、沖縄でよく食べてたアイスクリーム屋があるではないか。

 

嬉しくなって早速飛び込むと、沖縄に比べたら随分ちっちゃいなって感じのお店である。カウンターで注文して350円のシングルサイズをカップで食べると外の気温が29度なのでひんやりして甘くて旨くてほっとする。

 

今回の出張は肉体的よりも精神的に疲れた。オークランドで抱えてるいくつもの案件が片付かないままに香港、福岡、東京、大阪、東京と移動しているから机に座ってやる作業に回せる時間が何時もより少ない。

 

それなのにやるべき作業が多く他人に振れない案件ばかりだから事務作業を自分でするしかない。おまけに作業は全部相手があるわけでその為には小まめなメールチェックも欠かせない。小まめとは起きてる間は30分に1回以上と言う意味だ。

 

僕は仕事で電話を使うことは殆どない。電話ではどうしても言った言わないになりこちらの細かい機微が間違って認識される事がある。取引はじめて1年経過して「話が違うじゃないか!」となって揉めるのが嫌なのですべてメール形式で記録を残すことにしている。

 

やり取りをメールで記録していれば何かあった時でも「あの時はこう言いましたよね」とお互い確認が出来る。

 

だから日本のビジネスマンが何時も電話だけで商売やっているのを観ると「大したもんだな」と思う。何でも魚の買い付けとか毎日の繰り返し作業だと電話のほうが早いと言うことだけど、やはりビジネスの種類の違いだなと思ってしまう。

 

ついでに言えば「LINEありませんか?」とも聴かれるが、これもやってない。あれって例えば「アジ3匹持ってきて」みたいなカンタンな会話なら良いけどうちのように何年もかけて計画を実行する移住の仕事には合わない。

 

世の中にはいろんな通信手段があるが電子メールか飛行機で移動して直接会うか、段々両極端になっている。

 

今年はとにかく忙しい。世界の変化がそのまま直接ぶつかってくるので対応にすごく注意をする必要がある。OECD,IRD,銀行、とにかく緊張の連続であるが、常に戦闘態勢である。

 

突然目の前に立つ連中との距離感を測り相手の手の届く場所より少し後ろに下がりながら構えてることを見せずに少し肩を下げて両手は鉛筆を握るように軽く丸くしながら何時でも真っ直ぐに相手の急所に突きを入れられる状態にしておく。

 

相手のやってることが何なのかが分かるまではとにかく様子見をしつつ相手の方向性が見えた瞬間に、叩き潰すのかこっちに組み込むのかを決めてすぐに実行する。

 

全く頭の痛い話であるが世界が変化している現在は確実に必要な作業である。

 

香港までは定刻で移動したけど最近すごく混み合ってる香港空港で飛行機は2時間出発遅延。けど追い風で1時間稼げる。

 

まあいいや、無事にオークランド空港に着陸してくれれば。



tom_eastwind at 16:46|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月13日

東京から大阪へ日帰り出張

今日は大阪日帰り出張だ。羽田空港から伊丹空港に約50分で飛び大阪市内のお客様宅を訪問するのだけど、東京から大阪はやはり飛行機の移動の方が新幹線より便利である。

 

品川から名古屋だと新幹線で1時間30分で丁度良いが新大阪だと約3時間、そして新大阪から大阪市内まで出てくる必要があるので飛行機に軍配が上がる

 

日本のビジネスマンもよく分かっているのだろう、この路線は何時も満席が続く。今回は早めに予約購入していたので席が取れたけど予定が分からんからと日本に到着するまで待ってたら予約出来なかった。

 

誰だ伊丹空港を廃止とか言ってたのは?廃止するなら関空だろうが最近は関空も便が増えているのでそうなると不要なのは神戸空港か?

 

伊丹空港からタクシーで大阪市内のお客様宅を訪問するのだけど、大阪市内って一方通行が多いな、近くまで来ている筈なのにぐるぐる回ってて挙句の果てに途中で止めて地図で再確認してた。

 

なので予定より15分ほど遅れて目的地に到着する。初対面のお客様だったが「一方通行が多いですねー」と言うと「そうそう、ここはそうなんですよ」と答えてくれた。

 

必要な資料をお渡ししてそれぞれ具体的な説明をしながら合間に世間話もする。九州の田舎者からすれば関西ってのは一つであるが実際に現場に住む人達からすればそんな事はないわけで、京都、大阪、兵庫(三宮、芦屋、神戸)は全く別物と言われた。

 

あえて言うなら勉強は京都、働くのは大阪、住むのは兵庫だとの事。確かに当社の関西のお客様を観ると兵庫の方が目立つ。仕事は尼崎だけど住んでいるのは芦屋、みたいな感じである。

 

仕事を終わらせて伊丹空港に戻る。今回は日本航空でチェックインして2階のピザーラでフライドポテトとチキンスティック食べて羽田行きの飛行機に乗り込むが、見事にすべてのクラスで満席。

 

羽田空港に着くと忙しそうなビジネスマンたちが後ろからどんどん追い抜いていく。日本のビジネスマンは本当に忙しいな、周りに気遣いをする暇もないようだ。

 

今日で日本の仕事が終わり明日の飛行機でオークランドに戻る。



tom_eastwind at 16:42|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月11日

宝探し

やはり決断力だ。ニュージーランドでの宝探し案件。この仕事をしていると基本的に個人を対応することになるが、決断力のある人は状況判断が早い。無駄なことや意味のない拘りは持たず現実的に何が出来るのか、何を自分の目的とするかが優先順位も含めて非常に明確である。

 

だから話が早い。こちらが相手の必要な情報を全部テーブルの上に出してそれぞれの利点と不利点を具体的に説明すると、後はさっさと自分で計算してくれるから答がその場で返ってくる。

 

これが企業だと「持ち帰って検討します」となるのだろうが僕が面談するのは最終決定権者であるからその場で答を出してくれる。そして答を出したらその後にぶれない。

 

宝探しってのは僕が勝手に付けた名称であるが、何つかワン・ピースのようにニュージーランドに埋まっている宝を掘り起こすって概念である。

 

NZには色んな宝が埋まっている。透き通った青空、綺麗な空気、美味しい水、そして現実的に日本と比較して銀行が高金利、永住権を取得しての海外相続、各種社会保障、これらは個人の価値観で何を求めるかによるけど、これらに価値を感じる人にとっては宝である。

 

花粉症、喘息、アトピー、シックハウスから子供への相続、それぞれに目的は違うけど、間違いなくNZには宝が埋まっている。

 

今回の宝探し案件ではお客様の希望することが何なのかをまず明確にする必要がある。僕の仕事は相手が話している事ではなく話したい事を聴き取る必要がある。何故ならお客様ご自身が自分が何を求めているのかを上手く説明出来ないこともあるからだ。

 

これは自分の行動を把握していないのではなく、求めていることと移住で出来ることを結びつける際に自分が持っている情報だけで判断するからズレが出るのだ。

 

だから僕は相手の頭の中にある情報を読み取り、その中で古かったり間違っている情報を排除しつつ結局その人が何を求めているのかをデータを元に具体的に明確にして選択肢を提供してご自分で判断してもらう事になるのだ。

 

こういう作業も宝探しの一部である。ご本人がどんな宝を欲しいのか、それはNZに存在するのか?

 

ない時はきちんとないと言うことにしている。僕の仕事は長い付き合いになるので、ご本人が求める宝がないのに「あります」とはいえない。なのでお話をお伺いして「あ、これはNZじゃないな」と思えば「ここに宝は埋まってないですよ」とお断りする事になる。

 

あんまり商売っ気のない仕事であるが、それなりに楽しい。嘘をつかなくて良いからだ。本当の事を言ってそれで了解してくれる方だけを宝探しにご案内する。

 

移住。さあまだ見ぬ海に乗り出そっと。



tom_eastwind at 22:54|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月10日

駆け込み寺2017

ここ3ヶ月で当社への駆け込み寺が発生している。これは今までも何度もあったが今回の駆け込み寺は昨日も書いたが今後のNZの銀行口座保持と日本から国外への送金規制である。

 

NZの銀行員と言えど現場の人間にとっての顧客は自分の上司でありいくら目の前の顧客に良い対応をしてもそれが上司の命令に反するものであれば即刻クビになる。

 

なので誰が自分に給料を払っているかと言う視点から動くので今回の非居住者向け新ルール導入はいよいよ時代が変わったぞ、客が客でなくなったぞという感じである。

 

今までのオークランドはのんびりとした街で北半球から来た人々はびっくりしたものであるが銀行に関しては今後益々規制が厳しくなり、そういう状況変化を知らずに昔のルール感覚でやって来た人には大変な騒ぎである。一体どうすりゃいいんだ???

 

そしても一つ大きいのが銀行送金規制である。これは現在は海外向け送金規制であるがマイナンバー制度が普及すればいずれ国内送金規制にも拡大する。「この送金何ですか?納税してますか?」となる。

 

海外に留学している自分の子供の学費や生活費を送金しようといつものように取引先の銀行に行くと今までとは手のひらを返したように海外送金窓口では冷たい対応で「これは何の送金ですか?正式な書類がなければ送金出来ません」と言われる。

 

「正式な書類って生活費だよ、どう証明する?学費なら学校からの請求書があるけど」って言うと「では生活をしている証明を出して下さい、でないと送金は受け付けません」という。

 

おいおい自分が真面目に働いて納税した後のお金を自分の子供に送るのだ、自分のカネを自分の子供に送るのに何で銀行がいちいちその内容をチェックするのだ?という話である。

 

ところが日本の銀行の支店外国為替送金窓口では、チェックするようになったのだ。これは当然どこか銀行の上の方からの指示だろうし上の方は更に上から指示されて「日本国内の個人資産であるカネを外国に送るな、あのカネは国のものだ」とやっているのだろうが、これで自由市場経済か?まるで計画経済、統制経済である。

 

株価はPKO(株価維持活動)で実体経済はまたもデフレに向かい始めているのにGPIF等を使って人為的に株価を上昇させて実態経済を目眩ましさせてアベノミクスを守っている。円安にすることで大企業は利益を得るがそれは内部留保されて給与に回らないので消費につながらず物価上昇を起こさない。

 

政府が発行する赤字国債は日本銀行が輪転機ぐるぐるで引き受けて最近では民間銀行よりも日銀のほうが国債保有残高を増加させており、これでは市場経済ではなく世界に信用のある日本円だからやれてる政府と日銀に依る統制経済市場原理である。

 

これは歴史的にいずれインフレーションを招きそれは一旦始まると人為的に止めることは難しくなる。その先にあるものは日本でも戦後すぐに経験したような、バブル崩壊後に経験したような厳しい現実である。

 

今起こっている事は世界レベルで起こっている各国民に対する政府の規制である。レーガンやサッチャーから始めた自由開放市場を見直すぞ、大きな政府が個人を監視するぞ、日本もマイナンバー制度をやっと導入出来たので今後はOECDと組んで徹底的に個人のカネを洗い出しますよって話である。

 

なので今起こっている駆け込み寺の背景には世界の政府が自国民に対してきつい網をかけようとしている第一歩でありまさに世界統制経済が始まるのだという事である。

 

そして今回は世界の当局側に利がある。アルカイーダやISによるマネーロンダリング防止はAMLとして、犯罪収益移転防止法はCFLとして堂々と規制をかけられるからだ。けどその本音は政府に依る個人資産の把握と課税である。

 

そしてこの最終目標は一般市民が今まで節税していた収益を違法として過去に遡って追徴課税をすることで収益どころか元金までも巻き上げられるような仕組みを作り一罰百戒して今後は「不届き者は打ち首である!」となるのだ。

 

本来法律には「法の不遡及」という大原則があるが税法だけは遡及出来る。

 

更に日本の税法では相続税の時効5年、特別な場合は7年と規定されているが、これも通達一本で変更出来て10年以上前の行為であっても民法上の「社会秩序を著しく乱す行為」として時効の適用を停止するという方法に出ると勝ちようがない。

 

その時になって一般市民がどう法律を盾に戦おうと相手は法律を作ってる方なのだ、勝ち目はない。

 

今までは「不動産で騙された」と言った駆け込み寺や「永住権で騙された」のような個人が何かやる案件だったが今回は各国政府が個人相手に仕掛けるという新しい事象である。

 

この仕事やってると、まさに世の中の変化を現場で肌で感じる毎日である。



tom_eastwind at 20:19|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月09日

土曜日

今日は2件の面談を行う。今年7月からニュージーランドの銀行がCRSを導入した為にNZに銀行口座を持つ非居住者は自国の納税者番号提出が義務化された。

 

この為日本に居住する日本人が持つNZの口座にはマイナンバーを提出する必要が出て来た。銀行はマイナンバーを受領すると翌年日本の税務当局に自動的に報告が行くことになる。

 

マイナンバーを提出しなければその口座の資金移動は出来ない、つまり口座凍結される。こう言った情報の現場での動きをお客様に説明して今後どのように対応するかの打ち合わせである。

 

次の打ち合わせは既に渡航が決まっている方の具体的な手続きである。何時渡航すると何が必要か?日本から送る荷物や現地での車をどう手配購入するか、現地で住む場所を決めるのに何が優先順位の上に来るのか?

 

引っ越しマニュアルもあるけど殆どの人にとって移住は初めてでありどこから決めていけばいいかを考えるのは結構大変である。なので治安、学校、利便性、様々な角度から説明して判断する際の要素を具体的に説明することになる。

 

車は現在オークランドにガリバーが進出している。治安地図は地元でネットで地域ごとの事件数が出てくるので予め確認することが出来る。

 

学校はDecileと呼ばれる評価方法がありこれもネットで確認出来る。子供をオークランドで大学まで行かせる予定ならこの高校、欧米の大学に行かせるならインターナショナル・バカロレアを導入している学校、等など具体的な選択肢がわかってくる。

 

利便性で言えば東京以上に利便の良い街は世界でも少なく、ましてやオークランドの人口が増加していると言っても所詮は150万人であり東京のような利便性は当然ながら期待出来ない。

 

しかし田舎暮らしが好みであればオークランドは十分に田舎である。街の中心部から車で1時間も走ればそこはもう自然のど真ん中である。コンビニもなく自宅の庭を流れる小川にはうなぎが泳いでいる。

 

ただこの「田舎」という概念が難しい。というのも日本在住の人が考える田舎はオークランドにおいては郊外である。NZにおいて田舎というのは本当に田舎である。水は雨水だったり買い物するにも自宅から車で1時間等というのもある。

 

なので田舎暮らしが好きですと言ってもそれはNZにおいては「郊外」と言う認識でいた方が良い。

 

そして移住するために必要なのは生活資金である。これをどう確保するのか、特に住宅価格が高騰したオークランドで住宅を借りると4人家族で毎月2千ドル近い家賃がかかる。日本円で約16万円である。これ以外に生活が毎月2千ドルはかかる。

 

また日本人の場合は味噌や醤油やコメが必要になるが食料を自作自給は出来ないわけで如何に食料調達をするかも大事である。

 

永住権が取れても生活費を自前で確保出来るのか?またいずれ自宅を購入出来るのか?この点をしっかり理解して計画を作る必要がある。

 

等など一日ずっとソファに座って話すものだから、夕方に仕事が終わる頃には履いてるズボンが蛇腹になる。

 

よし、今日も終わりだ。明日以降の打ち合わせ予定と資料を確認して終了。



tom_eastwind at 00:46|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月08日

福岡から東京へ

福岡から東京へ移動する。福岡空港は博多駅から20分もかからず何せ近くて便利である。

 

今は丁度工事中でバタバタしていたが国際線も国内線も上手いバランスで近代的に作られている。福岡からアジアに飛ぶ飛行機も多く賑やかである。唯一国際線の出国の際の手続きの悪さ、結局色んな役所が絡んでて物事がまともに進まないのは気になる所であるが。

 

福岡空港は元々板付飛行場と呼ばれていて、戦前からの空港は風の吹き具合に合わせて作られているので使いやすい。

 

同じく古い空港では伊丹空港があるけど、大阪の場合は利権や何やらで使いづらい関西空港があったり同じ地域に神戸空港を作ってみたり本来廃止になるはずだった伊丹空港が使い勝手が良いようで羽田と福岡の国内線が都合よく飛んでいるが空港の設備は古い。

 

その点羽田空港は国際線も出来てビルの設備も新しくて使い勝手が良い。大体国策で作った成田空港が便利というなら何故天皇陛下や首相が外遊する際は羽田空港使うんだって話である。

 

今日は午前中にホテルで一件面談した後は羽田への移動だけなのでネクタイ不要。今回の福岡はそれほど暑くなかったので夜はジャケット着てても大丈夫だ。

 

飛行機の中では温かいお弁当を食べて堂場瞬一の本「内通者」を読む。



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2017年09月07日

味噌汁の田

福岡で二日目の仕事を終わらせて夜は人形小路の「味噌汁田」に行く。ここも昭和の時代からやってる店で何を食っても旨い。というか、美味いものしか出さない。

 

人形小路そのものが名前のように細い路地であり人がすれ違うのがぎりぎりと言う狭い道で傘をさして歩くとまるで昭和の雰囲気である。

 

入り口の引き戸を開けて店に入りカウンターに座って、テーブルの上の大皿に乗った鳥手羽、茄子、こんにゃく、それに明太子を注文してまずは一息付く。

 

こりゃ旨い。食べログじゃないけど本当にほっとする味である。豪華な味ではないけど実に旨い。博多にはこんな店があるから嬉しくなる。

 

ご主人には「濱さん読んだんですか?」と聴かれて、その通り。中洲ジャズフェスが来週からやるようで、ご主人も「私はベースですよ」と楽しそうに語るが、実に落ち着いた雰囲気の人である。

 

焼酎を飲み美味しいものを食べて博多の二日目の夜を楽しむ。

 

毎日ささくれだった仕事をしているが、こうやって夜に美味しいものを食べることが出来るのが日本の良さである。



tom_eastwind at 17:33|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月06日

博多

香港の中華レストランは実に良かった。お客様が予約してくれたレストランなのだがうちの奥さんもよく知ってるお店でサービスも手早く料理も独創性があり、いかにも昔からの香港レストランである。

 

お客様と最近の香港事情や今後の金融事情など話しながら食事を楽しむ。特に最近の日本の金融事情が如何に異常なのか、合理性がないのか、社会主義化しているのかと意見が合う。

 

翌日は香港から福岡へ移動。ドラゴン航空はキャセイ航空の子会社であり元々は中国大陸向けに飛ばしていたが今は香港から日本への直行便も飛ばしており約3時間で福岡に到着。映画一本観るのに丁度良い時間である。戦前はこの距離を日本帝国海軍が飛んでたんだなと感に浸る。

 

福岡空港ってのは本当に便利な場所であり国際空港から街の中心地である博多駅まで地下鉄で10分、ビジネス街である天神まで20分もかからず。感覚で言えば品川駅から恵比寿の距離感である。

 

ホテルにチェックインして中洲にある夏はオコゼを食わせてくれるお店を訪問。食べログではないがこの店の食い物は旨い。昭和の時代からやってるがバブルに弾けず地道に美味しいものをお客様に提供して現在もちっちゃな店だが毎日美味しいものを出してくれる。

 

メニューはあるけど、どちらかと言えば店主が「今日はこれが良いですよ」と言われるものを頼むのが一番良い。何せ食べログではないが何でも旨いけど、やはり旬のものが旨い。

 

店主が「お、以前も来てくれましたよね」と声をかけてくれて、今日はオコゼが良いですよって言われてお願いするとしばらくして料理人が目の前に網に入ったピンピン跳ねて生きてるオコゼを持って来てぐいっと持ち上げて「これです!」と、まるで香港式である。

 

オコゼは旨い。ふぐは高級料理であるがオコゼの刺し身は柔らかいふぐのようででありとにかく柔らかくて油っぽくなく淡青な味がスッキリとしてポン酢に付けなくてそのまま食っても旨い。

 

オコゼは鯛刺し身よりも間違いなく旨い。けどこれは料理人の腕によるのでこういうお店でないと美味しいものは食えない。博多にはこういうざっけないけど旨い店が多いのでうれしい。

 

今日の福岡は雨が降ったりやんだりの天気だが美味しいものを楽しめる福岡は良いのだ。



tom_eastwind at 14:58|PermalinkComments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

2017年09月05日

香港