2005年08月30日
ドン・ブラッシュ 逆差別を解消か?
ナショナル党首のドン・ブラッシュは新たな公約として昨日、人種別、特にマオリに対する各種助成金の在り方を問題視し、「1つの法律を全ての国民へ」適用されるべく法律改正を行う主張をした。法の下、白人、マオリ、アイランダー、アジア人等が人種差別されるべきであってはならないという事である。
移民国家でありながら、先住民マオリだけが150年以上も前の条約によって様々な恩恵を受け、仕事もせずに4WDを乗り回している現実は、僕もやはり改正すべきだろうと思う。
逆差別
マオリの逆差別を解消した上で、もし低所得者であれば、マオリであろうと誰であろうと政府が助成金を出す事が本当の平等だと訴える彼の主張は、マオリ対策省、マオリ土地裁判所、マオリ放送ファンド等の政府機関の見直しも同じように視点に入れている。
これに対して既得権益を持つマオリは、また集団行動やデモを起こすだろう。しかし今回の公約は、今朝のラジオアンケートでも多くの支持者を集めていた。非常に分りやすい公約であり、人々が感じていながら口に出せなかった事を、やっと発言してくれたという感じだ。
NZ全体の失業率が3.8%の中、人口の20%を占めながら失業率が15%以上のマオリ民族。彼らは仕事がないのか、したくないのか?答は明快である。助成金と言う名目で甘やかされて来た生活を、自立という言葉を念頭に、根本から見直す時期が来たと言えるだろう。
法の平等
「1つの法律を全ての国民へ」政府が移民国家を運営していく上で、国民全体の最大公約数を得る為に必要な公約だ。この政策に労働党が反対した場合、国民が貼るレッテルは「抵抗派」であろう。
戦いとして評価すれば
マオリ票は20%、その他票は80%。先に攻めたナショナル党の戦略勝ちだ。レイバーの勝ちは、益々薄くなってきた。今回の選挙でナショナルの戦略は、実にうまい。学ぶものがある。