2006年03月15日

とげぬき地蔵

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粉雪だった。昨日の東京は、もうすぐ桜が咲く頃なのに、夕方4時頃から巣鴨の駅前を歩いていると、突然の粉雪に見舞われたのだ。

 

この日はとげぬき地蔵の近くで商売をしているお客様を訪問。繁盛しているお店を畳んでの移住計画である。

 

移住の話は、最初に面談しての聞き込みと、実際の目的が違う場合がよくある。しかし、このご家族の場合、話にぶれがない。

 

最初から明確な考えがあり、それが簡単かつ明快だから良い。

 

準備を請け負うこちらとしても、一番困るのは目的が明確でないままに、下請けに出すように「ちょっと、移住したいから見積もりだしてよ」といわれるケースだ。

 

そういうケースは、実際にお断りする事がある。移住とは結局人生設計の基本作りであり、その時点でこちらを信用してくれない人には、いくら金を詰まれても設計をする事は出来ない。僕の目的はNZに5万人の「良質な」日本人を住まわせる事であり、誰でも良いというわけではない。

 

そこをポリシーとして持っている限り、意味不明なお客様に対して何かを提案する事はあり得ない。

 

とげぬき地蔵とは、心の中に刺さった「悪いもの」、例えば病気などの「とげ」を抜くというご利益があるらしい。巣鴨のお客様が教えてくれた。

 

粉雪の舞う巣鴨の駅前を歩きながら思った。僕の仕事はもとげぬき地蔵のような、マイナスから原状復帰に戻す作業ではなく、現状からどれだけプラスを創っていくか、いくらかでも人の夢作りを手伝う作業だ。

 

思った。いつかはNZにも、とげぬき地蔵に人が集まるように、良質な日本人に集まって欲しいと。

 

 

 



tom_eastwind at 00:26│Comments(0)TrackBack(0)

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