2007年08月27日
スパムファイター
最近はどこの会社でも導入していると思うが、しょうもないサイトへの誘引をするメール群の処理に活躍しているスパムファイター。
スパムファイターは、タイトルや文章の中身を自動検索して、おかしそうなのは自動的にスパムファイターフォルダーに放り込んでくれる。
ただ、困った事に、普通の業務用メールまでスパムに落ちる事が、よくある。
例えばタイトルの部分に「申し込み請求」などとあると、これは要注意。スパムされる可能性大である。スパムからすれば、会社同士のビジネスの話なのに「何の申し込みじゃっちゅうねん!」となる。
また最近の女性の名前はますます発達して「伊藤」や「鈴木」等の苗字と良くバランスの取れた下の名前「xxき」とか「xxみ」とか、要するにとても可愛い名前に仕上がってしまってるから、スパムからすれば、「出たな源氏名!お前も削除じゃい!」となる。
そして文章。本文の中に「お金」とか「振込み」とかがあれば、益々こいつはやばし!「振り込め詐欺じゃ、スパムに放り込め!」と、道徳心高く融通の利かないスパム君は、徹底的に次々とスパムに投げ込んでいく。
更に当社の場合は個人からのお申し込みが圧倒的なので、殆どの申し込みはメールで、個人から送られる。当然ホットメール等の設定で、自分の名前をそのままアドレス名にする事があると、もうかなりの確率で「すぱむ」られる。
でも、それが実は普通のお客様の、普通の申し込みであるという事がよくある。
何故なら、当社への申し込みは、生活資金の海外送金、留学手配、移住、投資など、可愛い名前の個人がお金を動かすわけで、もろにスパムの範疇に、ど真ん中ストライクで入ってくるのだ。
だから、普通のメールをざ〜っと全部調べてみて、内容を確認して、その中に残っているスパムを弾く、次にスパムメールの中を覗いて、本業のメールが入ってないかを調べる、結局二度手間になっているのが現状だ。
それでもまあ、ある程度の仕分けはしてくれるので助かるが、問題はスパムメールを全部開いてたら、スパム機能を導入した意味がなくなるわけなので、ある程度はざ〜っと目を通すしかない。
それが一日当たり500通以上来るわけだから、中にはどうしても普通のメールを見逃してしまうケースが、最近出てきている。
僕自身も一通りタイトルには目を通すのだが、タイトルが無記名のものなどは、普通にスパムと認識してしまう。
ある会社でお客様から「あの〜、一週間前にメールしたんですけど、どうなっているんですか?」と問い合わせが来る。
スパムファイターが撃墜したメールで、二度目のチェックにも洩れたケースだ。インターネット環境に慣れた人なら、「スパムに落ちていました」という意味が分かるのだが、日頃パソコンに触れてない人は、まさか自分が送ったメールがスパムとして処理されている理由が理解出来ない。
「何で私のメールがそんな変なことになるんですか?お宅、何か変なことしているんですか?」などと言われても、ファイターの判断なので、そのファイターが持つセキュリティの設定によっては、当然そういう事も起こる。
そういう理屈を説明しても、分からない人は理解不能。挙句の果てに、自分が侮辱されたと勘違いする。「一体どういう事ですか!何で私のメールがそんな嫌らしいメールと一緒にされなくちゃいけないんですか!あたしをバカにしているんですか!」
だから、してないって。コンピューターが無慈悲に捌いているだけで、今の世の中を生きていれば、自然とそういう事も起こる時代になったって事なのだ。
だから、今の時代において「気持ち悪い」とか「いやだ、」なんて感覚だけで話をしても、何も進まないのだ。それは、本人の責任でもなくPCの責任でもなくサイト運営者の責任でもない。時代がそうなったのだ。
インターネットは性善説をベースにしている為、インターネットが攻撃者を排除しようとすれば、性悪説に基づいて反撃システムが構築される。
その結果、疑わしきは罰するというルールが導入され、彼らを排除する為に、正しいけれど知識がない人や弱い人も、悪い連中と一緒に切り捨てられてしまうのだ。
ただ、それは何も個人を侮辱しているわけではないし、嫌われているわけでもない。そこの点を、特に最近の切れやすい若者は、インターネットの仕組みもよく分からず、考えようともせずに、「ふざけてんじゃね〜よ」とか「気持ち悪いんです」みたいな、全然見当違いの反応を起こす。
インターネットを扱う人が、「そういう事も起こる、インターネットに完全はないのだ」という事を理解せねばならないのだ。インターネットに限らず、公園の遊具でも道路工事でも、勿論原発でも、完全はあり得ない。リスクのない成長などあり得ないのだ。
そのリスクが「あっりえな〜い!」で脳内処理しようとする、その思考回路自体が、いつの時代でも「あっりえな〜い」し、実は人間が社会を構築して都市国家を作った時代から「あっりえな〜い」のである。
そんな、危機意識がないまま、「ね、ね、大丈夫だよね、ほんっとにこれって、OKだよね?」と、自分で状況把握もせずに理解もしようとせずに、他人に責任を押し付けて安全を保証させて、そうならなかったら相手を怒るような自己責任を放棄する姿勢では、何時の時代でも生きていけない。
失われた10年で一番被害を受けたのは、実は若者である。特に、社会にしっかりついてこれない若者は、フリーターや低所得者となり、勉強する機会もお金もないままに、いつまで経っても自分の生活は安定せず、何となく怒りだけが溜まってきて、それがちょっとした機会に爆発するのだろう。
この逆切れ、当社で起った事件ではないが、若者をたくさん扱う会社では大変だろう。
今日もニュースで、ショッピングセンターのフードホールで昼過ぎに、4人掛けテーブルを一人で占めてだらしなく寝てた若者が、相席を求めたおじいちゃんに逆切れして、そのおじいちゃんを殴り殺した事件があった。
これなども、何が問題なのか理解する力が圧倒的に不足したまま、体の大きな、怒りの溜まった餓鬼として社会に放置された結果であろう。
もしかして食事の問題もあるかもしれんな。人間が特定の食事ばかりしていると、切れやすくなるという調査結果があったのを記憶している。彼らは子供の頃からコンビニ弁当やファストフードばかり食べてきて、親の愛情のこもった食事を摂ったことがないのではないかとも思ったりする。
世の中は景気良くなったというが、ほんと、それはまだ上の層だけであり、一部の支配階級が多くの弱者から薄く広く利益を吸い取る構造である。
大きく考えれば今の理解力不足の若者を創り出したのは政府や役人であることは間違いない。国の舵取りの結果として、沈みかけていた船から振り落とされた被害者である。
しかし、だからと言って知識がないまま、政府が悪いとか、勘違いして無駄切れをしていても、自分の為に何もならない。
このあたりで、もっと時代についていこうと努力しない限り、格差は益々広がるだろうし、自分で自分の首を絞めてしまい、それこそ人生が終わるときに、「俺の人生って、あっりえな〜い」と後悔するのだろう。
写真は、竜馬君が週末に作ったガンダム。プラカラー(今は何と言うのか?)を何とか使っているが、塗りもれが目立つな。10歳なので、この程度でも良く頑張ったなと思いたい。
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この記事へのコメント
色をきれいに塗りたければ、エアブラシというスプレーを買ってあげると良いですよ。安価なものでも筆塗りよりはるかにきれいに仕上がります。
アニメは見られますよ、ただ、みんな英語でしゃべってます。ポケモンの主人公少年はアシュレーだったりします。
日本アニメが3、米国アニメが5、そして後は、日本的なんだけど日本人が書いたんじゃないなってアニメが2くらいです。
本格的に見ようと思えば、やっぱり日本から取り寄せですかね。ちなみにうちは、毎月日本からAUS経由で放番協シール付きのものを取り寄せてます。
日曜の夜は、「どろろ」を観ましたよ。良い出来でした。手塚ファンとしても、あれなら悪くないと思いました。贅沢を言えばきりがないし、一緒に観た家族も、「お父さん、これ、面白い!」と喜んでくれました。
是非NZに男のバイブルとまで言われた『ガンダム・スピリッツ』を広めてください、と応援しています。
竜馬君にプラモ買ってあげて下さ〜い。