2009年06月18日
ポスターカラー
一昨日書いたブログだけどパンデミックで後回しになりました。
今日は晴れのち雨そして曇り、何でもありの冬場に移りつつあるオークランドの典型的な天気。南島のダニーデンではブラックアイスが発生しているので無用な遠出は控えるようにとのラジオアナウンスが出た。
懐かしい言葉「ブラックアイス」ってのは日本ではあまり馴染みがないけど、こちらではよく使われる言葉。黒いカキ氷のことではない。
冬場の夜や朝に気温が冷え込むと街から街を繋ぐ高速道路の崖沿いの道路の日陰部分に薄く溜まった水分が凍ってしまい、そのまま昼過ぎまで目に見えない薄い氷が張った状態が続く。
高速道路とは言っても日本で言う山道であるし、乗用車からでも湖の景色がよく見えるようにとの配慮なのだろう、まともなガードレールもなければ道も細い。
分離帯もない対面走行で互いに時速100km以上のスピードで走るから、対向車の巻き上げた小石でこっちの車のフロントガラスが割れるくらいだ。
こんな道が冬場になるとブラックアイスの発生する場所となる。朝方何気なく自宅を出た車が湖沿いの道を走っていったまま帰ってこないってことが起こったりする。湖に落ちているのだ。
ブラックアイスは名の如く真っ黒な透明で、場所も丁度日陰で、それも下り坂のコーナーとかに出てくる。朝方に太陽が出ててもブラックアイスは陰に隠れて見えないので知らない運転手はそのまま時速100km以上のスピードで突っ込んでしまい、後はスピン!
当然地元の人も冬場は気をつけるのだけど、誰でも最初ってことがある。だから毎年冬になると、必ず事故が起こるのだ。
僕も20年前のクイーンズタウン時代に経験したけど、あれはほんとに怖い。
当時はファーンヒルに住んでて、ある朝偶然サンシャインベイ側に降りてクイーンズタウンに向かう途中の何のことはない普通の下り坂右カーブ。
左側が切り立った山で右側が断崖でその下がいきなり湖と言う状況で、ぼくが当時乗ってた青い日産サニーを道路に合わせて軽く右にハンドルを切った瞬間だ。勿論それなりに注意して時速50kmくらいに落としていたのだが・・・・。
ブレーキを踏むヒマも、ずれた!とも感じないままにいきなりそのままの速度で車の後部が大きく左にスリップして、そのままの状態で左側の壁に激突!
その反動で今度は後部が思いっきり湖側に飛び出していった。「やっべ!まじやべ!」そう口の中で唱えながら、高校生の頃に小学校の土のグランドで練習して覚えてた逆ハンドルで思いっきりカウンター当てた。
けど長いことそんな練習もしてなかったのでつい間違ってブレーキを踏んでしまい、2車線の道路を塞ぐように横滑りを始めてそれからきゅるきゅるとスピンを繰り返す。ギアが前進に入ったまま車は後ろ向きに滑るという格好。
その状態でもう一回山側の壁にぶつかり、その時に何とかスピードも死んでたのだろう、ずずずって感じで車が止まり始めて、ギアを外して何とか停止した。ふ〜。
車は完全にぼこぼこで廃車状態だったが、不思議に体は怪我一つもなく無事だった。あの時はほんとに幸運!って思ったな〜。あれが左カーブでブラックアイスだったら確実に湖に向かってビッグダイビング、今こうやってブログを書くこともなかっただろう。
そんな思い出もあるブラックアイスなので、会社に向かうラジオで聞きながら「ああ、今年もまたブラックアイスの季節なんだな」と思った。
でもってそれが理由ではないのだけど、今日のお昼は近くの定食やさんに向かった。午後一番の会議があるので早めに昼飯を終わらせようと思って11:30にお店に入る。
メニューを見ながら「チキンカツ丼もいいな〜、けどこれ玉葱抜きって言わなくちゃいけないけど、料理する人が失敗したら取り返しがつかないもんな、どうしよっかな」とか「あ、カレーもいいな〜、チキンカツカレーかな、けどカレーとカツだとちょいと重いよな」とか悩む。
そう。僕は実は一人で料理を選ぶときは思いっきり優柔不断なのだ。
「こうなるとおれって怖がりで優柔不断、最低じゃん」なんて自分で思いながら、結局柔らかそうな味のフィッシュフライとカレーの組み合わせ、フィッシュカツカレーに決めた。
でもってコーラはいつもの如く注文。お昼にコーラ飲むなんて!と健康信者から文句言われそうだが、まあその議論をするのは今日のテーマではない。
今日のテーマは食後のカキ氷とポスターカラー。食後にデザートを見ていたら、そこにカキ氷と書いてる。ほんとか?
思わずウエイトレスのお姉さんに「すみません、これって日本の“あの”カキ氷ですか?」と聞いた。
すると入ったばかりの新人なのかもしれないが、「私もカキ氷知りません・・」って、君は夏の海の家に行ったことはないのか?昭和のレストランに行ったことはないのか・・・・ないだろうな、どう見ても平成レディである。
「キッチンに聞いてきまーす」と言われて、はいはい、待ってますよ。
すぐに戻ってきて嬉しそうに「はい、“あの”カキ氷です!」う〜ん、通じてるんだよ、、、ね。
今日の午後のアポを考える。外部向けはない。だったら舌がピンクでも良いだろうと思ってラズベリーソースを注文した。
しばらくすると半オープンのキッチンの向うから氷をがりがりと掻く音が始まった。
ほっほ〜、冷凍カキ氷ではないのですな。ほんとに氷を掻いているんだ。
この店も開店前の工事中から知ってる、ある意味思い出の店だ。
「こんな小さなカキ氷を食べながら、君を思い出しました」
古井戸のポスターカラーのコピー。これを書きたかったのです。

