2010年12月06日

3年目の移住

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3年後に移住を希望しますという問い合わせに対しては、では2年後にお話しましょうとお伝えする事にしている。

この意味は、移住に関する法律はしょっちゅう変化しており、今現在の法律がこうだからと言って3年後が同じとはならないからだ。3年後の移住を考えるのであれば最低限の英語(IELTS6.5)と手に職(シェフや大工とか)を持つことではお勧めではある。

ところが最近の移民法改正で、ビザは今取っておいて実際の渡航は3年後と言う方法も見えてきた。それが投資移民のカテゴリー2である。

これは150万ドルの投資を4年間すれば永住権が取得出来る枠なのだが、「いや、資金は何とか用意出来ても今は仕事しているから身柄を移せるのは3年後なんですよ」と言うケースに対応出来る。

移住やビザと言えば、申請すればすぐに渡航というイメージがあるが、実際にはどのビザでも発給後から渡航までに1年程度の余裕を持たせている。

これをカテゴリー2に適用してみよう。

勿論150万ドル(約1億円)を用意出来ることが前提であるが(なくても諦めずに最後まで読んでみましょう)、投資と言っても内容はトリプルA企業や市役所の市債や国債など銀行レース並みの投資先で利回り6%程度のポートフォリオで構成されており、日本の30年もの国債よりはかなり安定していると言える。

投資期間は4年だから既発債を4年だけ持っておいて永住権が取れれば市場で売却すれば良い。簡単に言えば日本円だけで作るポートフォリオは安定性がないので外貨を加える、それをNZドルにしてリスク分散を狙うという事だ。

こういう投資を行った上で永住権を取得出来るとなれば、

1・高い利回り(約6%)+
2・為替リスク(米ドルと円は分散とは言えない)+
3・カントリーリスク(つまり日本国家にいる事の危険性)の分散

と言う意味で非常に効率的な投資であると言える。

永住権は、結果的に不要であれば取り消しをすれば良いだけで、取らなくても何の罰則もない。もちろん投資は4年以上続けても構わない。満期まで保持しても良いし組み替えても良い。

では日数計算をしてみる。

例えば2011年1月に申請をしようと決めたとする。最初の仕事はまず弁護士との面談である。ここで自分の経歴と今後の方針を説明すれば、彼らがそれに合わせて必要書類を作成にかかる。

一般的に初回面談で弁護士から「これとこれを日本で用意してください」と言われる書類を揃えるのに3ヶ月程度かかる。無犯罪証明、健康診断、資金の出所、などなどである。

でもって全部揃って弁護士が書類を作成し終わったら再度弁護士と面談をして弁護士が揃えた書類に問題はないか、方向性と内容の再確認である。これで問題なければ移民局にLodge(提出)する。これが4月上旬である。

次に移民局の審査であるが、これは大体3ヶ月程度かかるので、移民局と弁護士がやり取りをしながら最終的に申請が受理されるのが8月頃である。

8月に「あなたの書類は全部OKなので、これから12ヶ月以内に投資を開始してください」となれば、ANZなどの銀行経由で投資を行う事になる。

つまり2011年8月から1年後の2012年8月に投資を開始すれば良いのだから、それまでの間永住権を取得する権利は留保されている。

そして2012年8月に投資を開始しても実際に渡航するのはまだ先だ。最初の一年目は渡航する必要がないので、実際に渡航をするのは2013年8月である。

でもって2年目に必要な滞在日数は146日だがこれは約5ヶ月なので最初の半年は渡航する必要がない。つまり実際に渡航して生活を開始するのは2014年2月で良いのだ。

これで3年分の日数が稼げた。

実際には投資に必要な150万ドルを最初にNZに移しておいて移民局に申請する際には「すでに私は資金移動もしているし確実に投資が出来る人物である」と証明することも移民局の心証を良くするのでお勧めしている。

更にこれは裏技だが、投資開始時期については最初の1年で資金は準備出来たけど気に入った投資先がないと言えば更に1年延長してくれるので、実質的には4年後の渡航でもOKなのだ。

最近ひしひしと感じるのは、世界中のあちこちの国が自国に優秀な人材や資産家を取り込もうという姿勢の強さである。

シンガポールや英国等はすでに国境や人種の意識がかなり薄れており、自分の地域経済を活性化させて優秀な人物により国を構築しよう、その為には永住権は優秀な人材を呼び込むための「寄せ餌」であり、原価ゼロの商品を高く売りつけようという姿勢だ。

ビザと言うと日本では今だもって「お上が発給して下さる有難いもの」と言う感覚が強いが、ニュージーランドではすでに「売り物」となっている。これはビジネスとしては利回り良いよね、原価ゼロの永住権を150万ドルで売っておまけに人材まで引っ張り込んで今後の人生で納税をNZで行わせるのだから。

ビザについては思いっきり割り切って考えて良い。自分が優秀であれば、資産があるのならそれを利用して永住権を買ってしまえ、そして生活はのんびり出来るニュージーランドで、仕事はカネになる日本で。

これも裏技であるが、最初の投資金額である150万ドルなんてないよ~、そう思う人もいるだろうが、これも考え方次第である。もしあなたが自分の暮らす街や家族親戚に信用があるのなら、「年利回り3%でNZドル建て商品に4年間投資をしませんか、期間中の管理は私がきちんとやります!」と言って良い。何人かから投資を受ければ良いのだ。

これは起業家ビザの際も利用出来るのだが、移民局からすれば資金の出所がきちんとしていて説明が出来るのならば問題ない。

もちろんここにも実際は細かい規則があるのでその当たりはケースバイケースで対応する必要があるし、筋書きはきちんと整理しておかねばならない。ただ、こういう方法もあるのだ。

何だかそれで良いの?と思うかもしれないが、それは日本の常識が頭の中に入ってるからだけだ。世界の常識は「優秀な人材は国境を越えて移動出来る」なのだから、移住を考えるのであれば日本の常識は捨てて様々な方法を検討してみることだ。

写真はお隣のビルの10階で窓拭きをしているクライマーの皆さん。よーく見てください、サングラスして壁を磨いてる楽しそうな連中が見えますよ。まったくこの街は、趣味と実益が一致しているなって思わせる瞬間でした。


tom_eastwind at 16:44│Comments(0)TrackBack(1) 諸行無常のビジネス日誌 | 移住相談

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