2011年07月10日

子供に誇りを

“子供に「将来の夢は?」と聞いたら「正社員」と返ってきたという笑えない話もあるくらいだ。”

 

この文章は古賀茂明氏の「日本中枢の崩壊」330pに出てくる話だ。「笑えない」か?笑えるわいな、ここニュージーランドから見れば。そしてNZに住む日本人としては最初に笑ってそして思い切り腹が立ってきて、腹が立つほどに日本を憎んでしまう、一体なんで日本の子供をこんなにダメにしてしまったのかと。

 

だって正社員って何だ?所詮は日本と言う思い切り変てこな国で戦後の一時期に労働現場を知らない法律家が使えない脳みそをこねくりながら経団連や労働組合や政治家がそれぞれの利権を守るために作った線引きであり全く意味のない差別である。

 

人間が作った一時的な線引きでありながらその線引きを神様の様に大事にしているぼんくらが子供を産んだら、その子は輪をかけてどぼんくらになったって感じだ。バカも休み休み言えって感じだが、それが今の日本だろうか?そしたら日本って確実に世界の中で沈んでしまうぞ。

 

バカが作ってる社会でまともな子供が成長しようと思っても出来るものじゃない。ぼんくらに合わせて発言したりぼんくらの真似をして生活をしないと村八分にされるからと彼らと同じような事をしているうちに本当にぼんくらになってしまい、気づいたら日本奴隷社会の一員となってしまい、奴隷社会の上層に位置する「正社員」になる事で競争に勝ったような気がする。

 

まさにバカの極みである。子供が可哀想である。せっかくの子供の成長の芽を摘んでしまい、米国様の奴隷であるだけでなく近い将来には中国様の手先として働かされるようになっても、それでもまだ「ぼ、ぼく、正社員なんですよね!」と喜ぶあふぉ。

 

いい加減に奴隷根性から抜け出して自分で自分を律する能力を身に付けようよと言いたいが、そういう能力を身に付ける事をきょひってるのが現代日本教育システムであるからどうしようもない。

 

ある時移住されたお客様と子供の弁当の話になった。8歳の子供の弁当を作るのに教師から「お母さん、お弁当の彩はこうやって下さいね、他の子供たちもこうやってますからね」だとさ。

 

ほんとにびっくりしたものだが、学校に持ち込むノートなどの教材のサイズから始まってついには弁当の中身までチェックされて「貧しい心の平等と平和」を求められるようになったのか。

 

けど、そんな社会で育って何を学べるのか?子供の感受性はむちゃくちゃ強い。弁当の彩を話している母親と教師の会話を理解した途端、子供は自己防衛の為に「こいつはやべえな、この社会で生きるんだったら俺以外の奴を早いうちに蹴落として負け組にして苛め対象にして自分の身分を守らなくちゃな」と思う。

 

そしてそんな頭の良い子は自由で楽しく生きている子供を捕まえては「お前さ、弁当おかしくない?それってさ、周りと合ってないよね〜」と苛めの対象にする。

 

まさにバカの泥沼である。そうやって苛められた子供は傷つき、苛めた子供はそれがこの社会の生き残り方だと思い込んで大人になっても同じことをやってしまい、結果的に日本企業は外向きの成長や戦いが出来なくなる。

 

内部抗争でどんどん体力が落ちていき、最後には強力な大国に骨の髄までしゃぶられて日本は世界の下請け工場となる。

 

毎日毎日先進国が要求する最新技術開発に追い込まれて帰宅は毎晩11時過ぎで子供と話す時間もなく翌朝は子供が寝てる間に出勤のための早朝電車に乗り込み、土日の残業なんて当たり前、年休?そんなもん見たことも使ったこともないってなる。だったら一体なぜ子供なんて産んだんだ?外国様のための次の世代の労働力確保の為だけか?

 

けどそれって結局一番儲かるのは外国様、何もせずに毎日5時に帰宅して奥さんと一緒に夕ご飯を作り子供たちと今日何があったの?とおしゃべりしながら食事を楽しみ、翌朝は子供と朝ごはんを食べて送り出して何もなさげに出社して、週末の土日は家族や友達と自宅でBBQを楽しみ時には釣りやヨットを楽しみ、毎年一か月の年休を利用して冬はスキーを楽しみ夏はビーチで過ごす、外国に住んでいる株主企業の社員たちだ。

 

自分の子供が北朝鮮の強制労働キャンプで飢え死にしそうな子供や東欧のマンホールの下の地下水道で飢えをしのぐ子供より少しましなだけの生活条件だからって満足してそれにあぐらをかいて「正社員様」なんて言ってるから子供まで「正社員様、大首領!まんせーまんせー!」となるんだ。

 

人は自らを奴隷扱いする限り他人に奴隷呼ばわりされても反論することは出来ない。

今どれだけ不安定な生活でもお金がなくても自分で自分を律することを知り未来の夢を持ちそのために前進する、自分が一人の独立した人間であり、その権利のためには時に命を捨てることさえも出来る人間こそが自分の権利に目覚めた人間であり、それを誇りある人々と呼ぶ。

 



tom_eastwind at 16:09│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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