2011年11月10日
「リスクマネーの威力」草野豊己

リスクマネーの威力〜ヘッジファンドの投資行動に学ぶ乱高下市場に打ち克つ勝利の法則〜
クチコミを見る
No Pain, No Gain
「ホテルカリフォルニアのように一度チェックインしてしまえば二度と出る事の出来ない場所。それが今この世界なのだ」
我々はこの世に生まれて否応なく社会に参加した。そして金が社会の血液として回っている以上いくら金が汚いと否定しても意味はない。体の中を回っている血液を汚いと言っても意味はないし学ばなければガンになって死ぬかもしれない。知らぬふりをしても砂の中に頭を突っ込んでいても危機は去ってくれない。てか、尻から食われて終わりだ。
ヘッジファンドの方向性を見抜いてその裏を行くくらいの能力がなければ振り回されて終わりだ。「おれはさ、金融なんて難しい事はわかんないんだよ、ただ一生懸命モノ作って働いてりゃいいんだよ」そう言ってモノ作りに励んだ技術力のある町工場や中小企業がリーマンショックで倒産させられた。知らないでは済まない世界である。
Riskの原義は「絶壁の間を船で行く」だ。危険であることを知っているからこそ事前に学び備えをする。Riskから逃げてばかりでは何も学べないからDangerな状態に陥る。イタリア語でリスクはRiskale,「勇気をもって試みる」と言う意味になるそうだ(ウィキ)
金融の世界で働いてないから関係ないとはもう言えない。ある程度の、出来るだけの備えをする事が唯一リスクヘッジになるのだ。リスクヘッジをするはずのヘッジファンドがいつの間にかリスクを思いっきり背負って世界のマネーを動かす時代になった。
そしてそれは実社会にも多大な影響を与えているのは誰もが理解している。我々に今必要なのは砂の中に頭を突っ込んで知らんふりをしたり、あいつが悪いとかこいつが汚いとか言うのではなく、あいつやこいつがどのような手口で仕掛けてくるかを理解する事だ。
全部読むのに3時間くらいかかるけど、今の世界の状況を理解するためにも是非とも読んでもらいたい本だ。No Pain, No Gain、苦しくても自分の時間を作って学ばねば。そう思わせる一作だった。

