2011年12月04日

シャープのアクオスについて〜ブランドジャパン

ソニーのブラビアからシャープのアクオスに変えたらびっくり!全然映りが違う。

 

なんじゃこりゃ!って思うくらい綺麗だ。ソニーが悪いわけではない、ソニーのブラビアは4年くらい前に買ったのだがそれ以前のテレビと比べると段違いに綺麗。ところがアクオスは段違いではない、上下の問題ではなく全然別物に見えるのだ。

 

言っときますが当社ではシャープの商品は扱っておりません(笑)。亀山ってのがブランドであるとは知っていたがここまで違うとはな〜。

 

でもってここからが本題なのだが、何でこんな素晴らしい商品が韓国や中国のテレビと並んで価格競争をさせられるのかと言う点である。

 

アルバニーショッピングモールに行きCB-HIFIと言う電気製品のお店に入ると一番良い場所を陣取っているのが韓国製のテレビである。くっやしいな、ビジネスだから勝ち負けはあるにせよ、なんで確実に品質の劣っている韓国製品がニュージーランドの電気製品売り場の一番良い場所を占めているんだろう、とっても腹が立つ。画面見れば分かるでしょ、日本製の映りは全然違う。ところがこの店ではシャープ製品を置いておらずソニーとパナソニックと韓国の製品が競っている。

 

ぼくにはソウルに住む仲の良い韓国人の友達もいるが、それとこれは別問題だ、ビジネスとして競争してて負けるはずがないのに売り場の取り合いで負けるという点がとても悔しいのだ。何故日本人は価格ではなくブランドで競争出来ないのか?

 

それは日本人の一番悪い癖である「言わなくても分かるだろ」が根本にある。それは日本国内では同じ常識と論理を持っているのだから通る。しかし違う常識と違う論理を持っている海外では通用しない。韓国製品はその点をよく理解しているから最初は価格で勝負して次に大量商品投入で一気に販売店の棚を埋めるようになり遂には一つのブランドとして強くなっていく。この戦略が実に上手である。安かろう良かろうで市場に入り次は高級製品としてパナソニックやソニーの横に堂々と並ぶのだ。米国留学帰りの優秀な連中が韓国メーカーで働いているんだろうな、悔しいけど負けてる。

 

だから日本製品が本来訴求すべきは「高級品」である「日本製品」を「稀少価値で」売ると言う戦略」だ。いたずらにたくさん商品を作るのではなく良いものをしっかり付加価値を付けて高い価格で売る、それでも人々は買いたくなる、そういう戦略でいくべきなのだ。

 

日本ビジネスの悪い点はすぐに販売量に拘る事だ。たくさん売れば立派、エライって発想はそろそろやめて、これからは量ではなく質、低価格ではなく高価格、大量生産ではなくじっくり手作り、そうする事でブランドを維持して利益を確保していく、そういう戦略を考えるべきであろう。

 

Iphoneなんてソニーの枯れた技術を寄せ集めて作ったようなものだが利用者からすればすごく使いやすい。日本の製造業はまさにその点を考え直してブランド戦略を練り直すべきだろう。

 

今日は雨、午後から中国製の映画「Assembly」を観ている。中国共産党と国民党の内戦をテーマにした戦争映画だ。プライベートライアンをベースにした最新の映像技術であり、実によく作りこまれた映画である。中国の映画もどんどん実力が付いてきている。ただし彼らがどれほど技術的に優れた作品を作ろうとも絶対に彼らに作れない作品がある。それは宮崎アニメやホラー作品。日本人にしか想像出来ず創造出来ない世界である。中国人は、言葉は悪いが真似は出来るが想像は出来ない、ここが日本人の強みだ。

 

そういう部分がまだ何とか残っている間に日本の戦略を大きく変えるべきであろう。良いものは高いのだ、Good is Gold , 日本人として自信を持って日本製であることをブランドにしようではないか。



tom_eastwind at 15:59│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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