2011年12月20日

これが世間の現実かも・・・

★コメント抜粋開始

20111215 12:27 PM

時給800円、毎日8時間、月22日労働して得られる賃金は、140800円。

これがまずいのでしょうね。今の日本の場合。物価も給与も二倍程度のインフレが望ましいのかなと思います。(中略⇒マイクロクレジットなどの操作不要ですし。)インフレなら既得権者も諦めざるを得ない。

それと同時に富の上位偏重も是正しないと。累進制はもっと厳しくすればいい。働くだけ損だとか言う人は、働かなくていい。その分他の人に雇用や仕事が回ることになる。海外に逃げるという人もどうぞご自由に。イチローや松坂、ダルビッシュがいなくても野球は回るように日本は回る。

生活保護制度で対応するとなると、これはもっと薄く広くしないとダメでしょう。それを拡大解釈していくと、ベーシックインカムになるのかな。

http://www.tachibana-akira.com/2011/12/3576#comments

★抜粋終了

 

橘ブログが取り上げた「マイクロクレジット」への淡々としたコメントを見つけたのだが上記のような気持ちは現在の日本人の若者の中では一般的であるのかもしれないのかなと、思わずぞっとした。

 

このコメントは内容となるとすべての論点も現実社会の構造を理解せずにきれいごと感覚で書かれているのだが見かけはたくさんの漢字を使い問題点を取り上げて一つ一つ自分の意見を加えていくのはそれなりに知識的に見えるので何も知らずに聞いている高校生とかが「ほうほう、この若者、結構良い事を言うじゃないか」と褒めるかもしれないのが問題なのだ。

 

ちょうど文化大革命の時に年端のいかない学生(紅衛兵)が社会の現実も知らずに社会を支えていた知識層を皆殺しにした時のプラカードに書かれていた「反革命修正主義分子」のようである。中国で1949年に成立した中華人民共和国が掲げる共産主義革命とは何なのか?それは要するに毛沢東による政権奪取であり共産主義でさえない独裁主義でしかない。それはソビエトも同様でスターリンが独裁政権を長期にわたって続けたというだけだ。この二つの国に共産主義と言う間違った看板を付けるから話が民主主義対共産主義とか混線するのだ。

 

資本主義で民主主義と言うのも日本ではなじみがないし民主主義で共産主義ってのも英米では馴染みがないだろうが民衆が主体となって国家を運営するという意味では両方とも同じ民主主義である。ただそれを戦後中国+ソビエト=独裁国家:対:英+米=資本主義的民主国家で比較するからずれてしまうのだ。

 

しかしそのような現実はある程度の知識を持ってからでないと自分の頭の中でも整合性が取れずに、平時においては人々は悩みながら考えながら成長するものなのだが、文革時は勢いでプラカードを持ってしまった紅衛兵たちは途中で思考停止をしてとにかく金持ちと知識人を彼らがブルジョワで反革命的だからと言う理由だけで迫害を開始した。

 

文化大革命など最初の事件が起こる1年前までは誰も想像すらしていなかった。知識人は素晴らしい詩や文章を書き演劇を作り(これが文革のきっかけになった)共産主義者と労働者と経営者が一緒になって農地を耕して工場でトラクターを生産していたのだ。少しでも予兆があれば誰もがとっとと香港や米国に逃げていただろう。ところがある日この状況を一変するような文化大革命が起こった。足の速い中国人でさえ逃げ切れない状態で皆殺しが始まったのだ。

 

これが最近の日本で感じる議論である。若者が異様なまでに負担を強いられていて政府はそれを放置して、若者は現状を目先にいる金持ちや特権階級に焦点を合わせて怒りを爆発させるのではないかと言う恐れだ。

 

社会全体の構造を理解すれば若者の怒りの方向性は絶対に違う方向、つまり政府に向かうべきなのだがそこは政府が本職だ、うまいこと世代間抗争や格差問題に付け替えして増税に結び付けている。そこに気づかない人々は文化大革命時の紅衛兵のように一部政府派閥によって扇動されて文化を破壊していくのだ。

 

つまりこれは「パンがなければケーキを食えば良い」的な現実を無視した問題すり替えであり一時的な感情論でしかなく、けれどその感情論は結果的に自分たちに不利益になるという事に気づかない一般的な日本人には心地よいから受けるのではないか、そう思ったので今日のネタにしてみた。


時給800円、毎日8時間、月22日労働して得られる賃金は、140800円。これがまずいのでしょうね。今の日本の場合。物価も給与も二倍程度のインフレが望ましいのかなと思います。マイクロクレジットなどの操作不要ですし。インフレなら既得権者も諦めざるを得ない。

★論旨意味不明。給与が上がっても物価が上がれば可処分所得は増えない、つまり起業家として投資するお金がない状態は何も変わらないのだ。インフレなら既得権益者もあきらめざるを得ないというが既得権益者とは誰で何を諦めると言ってるのか?

 

何となく想像ではインフレが起これば給料が上がる、物価も上がって給料も上がる、みんな幸せだよね〜、インフレが起こってお金持ちが貧しくなっても仕方ないよねと言いたいのかな?と思う。けれど残念ながら現実的にはそんな事はおこらない。インフレが起こればモノを持っている人がますます豊かになり貧乏な人はますます貧乏になるのだ。

 

++

それと同時に富の上位偏重も是正しないと。累進制はもっと厳しくすればいい。働くだけ損だとか言う人は、働かなくていい。その分他の人に雇用や仕事が回ることになる。海外に逃げるという人もどうぞご自由に。イチローや松坂、ダルビッシュがいなくても野球は回るように日本は回る。

★累進性を厳しくすれば富のある人は現在の日本国憲法で保障されている移動の自由の権利を行使して海外に脱出する。彼ら投資家はリスクを取って戦っている。毎日サラリーマン生活をしているわけではないのだから出てけと言われれば、はいはい分かりましたよ、税金の安い、規制の少ない国でビジネスをして日本には里帰りで帰りますよとなる。

 

彼らは自分で労働をせずにカネに働かせているわけだから彼ら投資家が海外に出たからと言ってそこには何の代替雇用も生まれない、仕事が回ってくることもない。

 

「働くだけ損だという人は働かなくてよい」など言い切るのは良いが彼らの生活保障はあなたの税金で賄うのですよ?働くだけ損と言う人々には日本国憲法及び人間の道徳として仕事をすべきだ、仕事がなくて政府から生活保障をするのなら仕事のない期間中は政府により公共奉仕(道路清掃とか街路樹の枝払いとか)をすべきだというなら分かるが、働かなくてよい?では少し現実的な意見とは言えないのでは?これは下記ベーシックインカムでも一度書く。

 

イチローたちはリスクを取って海外に出て自分に挑戦した。国内にいればぬくぬくと野球は回る、けどそんな傷のなめ合いみたいな誰も努力をしない野球を見たいのか?イチローがいなくても野球は回っている、確かに今は回っているが日本の野球はどん底の経営状態である。それがあなたの望む野球の将来なのか?

 

+++

生活保護制度で対応するとなると、これはもっと薄く広くしないとダメでしょう。それを拡大解釈していくと、ベーシックインカムになるのかな。


主語は「働かない人々」だろうと思うが薄く広くとは支給金額を減少させて対象を拡大するって事かな?総予算を決めた上で分配するって発想か?食えない人が出て来て泥棒をしても総予算は動かさないのかな?ベーシックインカムは国民の生活を守るセーフティネットであり総予算がないから減らしますとは言えない。だったらベーシックインカムを受給する人が増えて財源がなくなったらどうするのか?おそらくお札を刷れと言うのだろうが、そうしてハイパーインフレが起こったらあなたたちが真っ先に影響を受けて仕事は失いアパートは追い出されて家族で橋の下で生活をすることになるのですよ?

 

全体像を理解するまでに時間がかかるのは当然だ。だから勉強すればよいと思う。ただ怖いのは、世間が学ばない状態で政府に操縦されて片方では消費税を導入され反対側では累進課税を導入して、要するに政府は誰からも税金を取ろうとしているのに自分たちは表に出ずに両者を手玉に取って自分たち官僚の望む国づくりをしているって事だ。



tom_eastwind at 17:42│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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