2012年09月16日

東洋倫理概念

9月15日の沖縄発16:30のドラゴン航空で香港に向かう。沖縄に到着した最初の2日はピーカンで夏の沖縄だったが、この日は朝から台風16号が近づいてきててこれが暴風雨になりそうで、実際に大型台風になり那覇市内でも道路や住宅が水につかったりだった。

 

前日から台風情報を聞いていると、大型台風が円をまっすぐ北上させて次第に大きくなるのが分かる。9月15日の午後から暴風圏に入りますよって案内が流れて15日の航空会社の運行状況をチェックしてみると、国内線は15:00以降は全便欠航の可能性ありとか台北行きや上海行きのフライトも次々と欠航決定。

 

その中で香港行きドラゴン航空だけは何故か予定通り運行。実際には空港で土砂降りの雨の中、今では珍しくなったターミナルからバスで移動してタラップで乗り込む式のエアバスに登場。

 

けど風はますます強くなるし雨も激しくなるばかり。機内に乗り込んで予定時刻になっても動く気配なし。あ〜あ、やっぱりこれも欠航かなと思ってたら白人の機長からアナウンスがあり「預け荷物の数と実際の荷物の数が合わないからもいっかい調べなおしてます」だって。

 

素人目にはそんなんどうでもいいじゃん、とっとと飛べるうちに飛ぼうよって思うのだが航空会社のルールでそういう訳にはいかない。しかも機長、かなり怒りっぽくアナウンスしてたので、こりゃ人的ミスかなと思ってたらグランドスタッフがびしょ濡れになりながら機内に入ってきてあーでもないこーでもないと言ってる。

 

そういえばこの飛行機の乗客は三分の二以上が中国人であり山ほどの荷物をそれぞれ持ってて「お引越しですか?」と聞きたくなるくらいだった。おそらく荷物カウンターで日本人スタッフが荷物にタッグを付けてる時に誰かが何も言わずこそっと追加荷物を乗せて、それに気づかないスタッフがそのまま荷物をコンベアに乗せたのだろう。

 

それも一個や二個の雰囲気ではないので機長オオイカリ。いかにも言外に「中国人相手してるんだから、あいつら何でもありだってわかってるだろーが、甘い事するんじゃねーよ」と日本人グランドスタッフ相手にやり取りしてた。

 

それでも30分遅れで飛行機は無事に出発したのだが、日が暮れてしまえば本当に欠航の可能性おおありだった。なにせ翌日も午前中のフライトは国内線、国際線とも殆ど欠航で、台風が抜けた午後になってやっと復活したくらいの台風である、荷物の数相違ごときで欠航になったら減点ものだ。

 

飛行機がやっと飛びたってふと思い出した。そう言えば考えてみれば米国の9・11の時はまさにテロが起きた瞬間を成田空港のホテルの部屋のテレビで見ていた。それからすぐ成田に行きキャセイ航空の搭乗手続きをしていると、案内板がすごい勢いでバタバタと回り始めて次々と欠航のサイン。

 

僕が乗ったキャセイ航空が成田発最後の便となりそれ以降の便はすべての方面でキャンセルになり、まさにぎりぎりで逃げ切った感じだった。

 

日本の3・11の時は前日まで東京におり当日は名古屋で仕事を終わらせて新幹線で福岡に移動しようと名古屋駅新幹線ホームで次の新幹線を待ってた時に地震が来た。ホームが急にぐらぐらと揺れ始めたので「あれ?酔ってるか?けどお昼は酒飲んでないぞ、もしかして地震か?」と周囲を見渡したが誰もがけろっとした顔で立っている。

 

何なんださっきの揺れは?と思ってたらホームでアナウンス。「只今入りました情報によりますと北関東を中心に強い地震があり電車の運行に支障が出るようです。新幹線上りは静岡までしか行けません」何じゃそりゃ、やっぱり地震だったのかと思ってたが、その時はまさかあんな大地震だとは思わなかった。

 

今日の夜は福岡でお客様と食事なんで、遅くなるわけにはいかないんだよねと思ってたら15分程度の遅れで新幹線がやってきたが、その時にまたもホームでアナウンスが。「この新幹線がおそらく本日最後の新幹線になりそうです。これ以降の新幹線の指定席を持っている方でもこの新幹線にお乗りください」

 

そして僕が乗った新幹線が出発すると、本当にこれが最後の一本となって何とか福岡に到着。その途中に次々と地震発生に関するニュースを聞きながら、もしこれでいつもの出張のように東京にいたら大変な騒ぎになってただろうなとどきどきしたものだ。

 

閑話休題、それから無事に香港に着く頃は快適なフライトで機内食に出てきたカレーが、本当の日本式の唐揚げチキンカレーだったのには笑えたくらい余裕だった。

 

香港空港では乗り換え手続きをしてビジネスバッグをX線検査に通したら、普段は絶対鳴らないのにこの時だけもいっかいX線された。ああ、中身出さなきゃねと思ってるとかちんと来る事件発生。

 

空港係員の中国人の30代のいかにも知的レベルの低そうなおばさんが回りの連中と下らん雑談(今晩何食うかとかです、彼らは食うことだけしか考えてませんから(笑))しながらこっちのカバンを見ていきなり「HEY,OPEN!BAG!」と超薄汚い英語、その態度も横柄でこっちは頭に来たので「I KNOW!!!」と大声で怒鳴りつけて相手を睨みつけた。すると一瞬で周囲が激沈黙状態。本人も下をむいたまま黙って荷物を一つづつだすのだが、どれだけ出しても引っかかるものがない。

 

パソコンの充電器、携帯電話、書類数枚、NZドル現金が出てきたが、どれも問題なし。唯一それらしいのは10cmの長さもない金属製の耳かき。まさかこれでえハイジャックはできませんぜ。

 

結局何も出てこなかったので、おばさんは僕の見てる前で黙り込んだまま荷物を元に戻してた。こいつら何も言わなかったら「お前が荷物を戻せ」くらいの事を言っただろう。

 

とにかく中国人とまともに性善説で会話が成立すると思うのは大甘の日本人だけである。彼らは蚤の脳みそで自分が世界で一番偉いと思ってるし少しでも反撃されると発狂したように汚い言葉を投げつけて喧嘩になる。

 

だから彼らと付き合う時はどっちが立場が上か有理かをはっきり分からせる必要がある。それは理論に基づいた恫喝であり、恫喝しながら相手にどっちが悪いかを分からせるしかない。言わなくても雰囲気で相手が分かってくれるだろうなんてのは中国人には通らない。

 

ぼくの今回の場合は「係員の英語の汚さと失礼な態度は国際空港においてあるべきではない」という国際常識が味方してくれる。そこにいる外国人がこの話を聞けば100%ぼくの勝ちである。

 

こんな事書くとぼくが嫌中派かと思うかも知れないが、ぼくは嫌中でも親中でもない。ただ日本をニュージーランドのような地政学的に超平和な地域に移動出来ない以上、現実的に隣の国にいる連中と付き合うしかないのだから現実的に対応しようと言ってるだけだ。

 

現実問題としてこちらは元寇以来中国に対しては負け知らずである。日清戦争でも勝ったし日中戦争だって負けた相手は米国であり中国ではない。漢字や四書五経などの道徳は中国から学んだがそれは2千年前の中国人であり今目の前にいる礼儀知らずの文革バカではない。

 

日本は地政学的に米中露に挟まれており、何もしない平和なままでは生きていけないのだしお隣にいつも火種を抱えた中国を抱えている以上、彼らに対する基本的姿勢は明確にすべきである。

 

ぼくが6年間の香港生活で半分は現地人として香港人と付き合い半分は日系企業の日本人として香港人と付き合う中で学んだものはたくさんあるが、一番大きかったのは中国人との応対=対応=交渉である。

 

常にお互いどっちが有利か優位かを確認しながら必要であれば冷静な論理を並べて毅然と対応する。決して自分の状況以上に引いてはいけないが、だからと言って感情論になって相手のメンツを潰してしまえばこれは交渉でなくなりそこから先はお互いに殴り合いの喧嘩になる。

 

人生は長いし日中の歴史も長い。毎回勝った負けたと感情論で騒いでも長期的に得るものは少ない。外交とは交渉であり交渉とは議論と行動の掛け合わせである。あいつら嫌いと言ってそれから付き合わなくて済むならそれでも良いだろうが隣国の住人相手には出てけと言いようもない。

 

今回の尖閣諸島問題でも日本は一歩もひいてはいけない。これは日中問題ではなく台頭する中国に対して日本がどう毅然と対応するかを東アジアのすべての中国と国境を接する国が見ているのだ。利はこちらにあり、長引いたり凶暴化して犯罪を起こせば世界が「あ、やっぱり中国とは付き合えないな」と分かる。

 

中国は今までゴリ押しすれば引っ込んでた日本が今回毅然と対応するようになれば彼らも国際社会の一員としてあまりバカも出来ないなと理解する。愛国無罪とほざいてる低能中国人民は相手にする必要はない。彼らは国家を愛してる思考能力停止状態の連中だから、明日から政府が日本に拍手!と言えば喜んで拍手する連中だ。

 

今回相手にしているのは中国共産党中央委員会である。彼らに「日本が変わった、俺達も変わらなきゃ」と思わせる事が大事だ。彼らは今回の立場は弱い、その弱みに気付かれないように大声を出してるだけだ。これから国際社会に入ろうとする国が不法行為をすれば国際社会での評価が落ちるのは分かりきった事だ。

 

尖閣諸島問題では確実にこちらに利があるのだ。下手な手段に出て相手に利を与えるような事はしてはならない。



tom_eastwind at 18:34│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔