2014年06月26日
新警察故事
警察故事2013
ジャッキー・チェンの作品の中でも最も好きなグループに入ってるのが「新警察故事=Police story 」で今回の警察故事2013もとても良かった。けどいつものようにどっか他の映画の筋が混ざってる?ダイ・ハード4とかLaw Abiden Citizenとかはご愛嬌(笑)。
それにしても今回のこの映画、北京の息がかかってますね、前回の舞台は香港だったのに今回は大陸。香港警察の代わりに公安がまるで良い人のように描かれてるけど、それは嘘。
大陸中国としては50年かけて香港を中国化しようとしているんだな、その迫力だけを感じる映画ですが実際に公安警察がやってることは決して良い事ではないので、この映画を観て「何だ、中国公安って悪いやつじゃないよね」なんて思わないでくださいね、あれはジャッキー・チェンを使った洗脳ですから(笑)。
オークランドから香港に行くのは11時間くらいかかるので、映画は5本くらい観ることが出来る。ほんとに楽しい時間で、メールも来ないしお酒も飲めてご飯が食べられて映画を観ることが出来て、なんか楽しい。映画「人間の条件」を6本全部、夕方から翌朝までかけて観たような感じ。
今回の2013は前回の筋書きの最初の部分を思いっきり広げた感じで、密室物語というか、けどよく作ってるなー。ジャッキー・チェンはもうカンフーアクションはやんないよって宣言したし、実際この映画でもアクションはあるけどすんごい抑えてる。昔ならこうやったのにーってのが、今回はきちんとアクションにしてる。
ぼくが何故この映画を好きかって言うと、その底辺に流れている「人間なんて平等で生まれてくることはない、だから戦って強くなるしかない、けど優しくなければ生きていく資格はない」って事を分かりやすく伝えてくれるからだ。
新警察故事の最後の場面で、大陸から父子で密航してきてある晩交通事故で父親を失ったちっちゃ子供に「この世は公平じゃないし平等でもない、けど生きていこうよ」そうやって語りかける言葉が良い。
日本のような嘘ばかりの「人はみな平等に生まれてくるんですー、だから不平等なんておかしいんですー!」なんて馬鹿騒ぎを「現実的でないあふぉどもめ、下らん!」と思って生きてきたから、ジャッキー・チェンの言葉のほうがよほど現実的で分かりやすい。
そう、人は権利を使って生存権を勝ち取っていくしかない。権利は行使しなければ失ってしまうものだ。戦って生き残った人間にのみ初めて与えられるものだ。黙ってても空から降ってくるものではない。権利は誰にも無料で与えられるものではないのだ。
この世は平等じゃない。だから戦うんだ、そんな気持ちにさせてくれる映画でした。