2014年07月16日
愚民政策
原発再開に向けて政府が動き始めている。この動き自体は政府官僚が匿名で出版した本にも書かれているように原発が吹っ飛んだ時点から既定の行動である。
官僚にとっては霞ヶ関や東京ブラックホール、つまり皇居以外の場所で起こった事やこれから起こることは何も起こってないのと同様である。この感覚は普通の日本人には理解出来ないかも知れないが、これは本当なのだ。
一つ笑い話がある、笑えるかどうか別にして。
東京のある町内会では順番に町内の道路清掃をしていた。あるとき町内会の幹事が町内の最近引っ越して来た家庭を訪問して「あ、xxさん、今週はこの通りの方が当番なんでよろしくお願いしますねー」と普通に軽く話しかけた。すると応対に出た奥さんが少しもじもじするように「あの、宅は東大なのです」
こーいう感覚だから東京以外で何が起ころうと全く気にしてない、とにかく先輩が決定した原発政策を絶対正義として国民の意見を無視して突っ走るのだ。
今回は原発が吹っ飛んだ事で日本中の原発が停止して代替エネルギーとして石油やガスを外国から購入することで円安も重なり電気代は値上がりして輸入赤字になった。
ところが政府は賢いもので、エネルギー輸入の為に赤字になったのを「経済成長だ、待ち望んでいた物価上昇が始まった!」などと平気で嘘を言う。給料が上がらない中での物価上昇は経済成長ではなくスタグフレーションというのだ。
円安で儲けるのは一部大企業のみであり多くの中小企業は電気代の値上げに大変な思いをしている。なのにそういう記事が表に出てこないのは現政権がいかに上手くマスコミを制御しているかよく分かるって事だ。
ところがほんとに国家財政が赤字になってしまえば経済が衰退してしまうので政府は原発再開に向けて突き進むことになる。そこで再開する理由として「国家財政が赤字である」と主張する。おいおい、都合の良い時は経済成長とか物価上昇とか言っておいてつごうの悪い時は全く同じ原因をもって財政健全化となる。
全く、食えない狸とはこの事である。
でもって官僚が作ったシナリオを政府の役人が読み上げて世論が原発反対とか、あれ、何か話が違うくない?って主張すると真面目な顔をして「何故このような事が分からぬか?国家貿易が赤字なのだ、原発再稼働しかないではないか、全く愚民だのう」とのたまう。
おいおい、愚民が理解できないなんて、その愚民を作ったのは政府でしょ。俺たち東大卒だけが知ってれば良い、下々はバカのままでよい、お前らは町内会で掃除しておけ、俺たちは霞ヶ関に座って日本全体の掃除をするのだって決めたのはあんたらでしょ。
それなのに今更愚民に対して正確で正しい判断を求めるってのは自縄自縛ですぜ。
勿論政府の言うことを真に受けた愚民側にも問題はある。政府は原発が吹っ飛ぶまでは原発の安全神話を振り回して愚民は何も考えずに信じこんで愚民同士が「原発とは何と安全で多くのエネルギーを得ることが出来るのだ、素晴らしい!」と褒めそやしていた。
挙句の果てに田舎の愚民は町内を挙げて原発誘致をして電力会社からの金でサッカー場作ってもらったり新しい原発職場で仕事を得て喜んでいた。だから愚民にも責任はある。
愚民でもその気になれば原発の危険性などすぐに学ぶことが出来たのに東京のど真ん中で東北の原発のエネルギーで生活しながら何の疑問も持たずにいたのだからこれは不作為の罪である。被害者面だけでは通らない。
けれど愚民を作り上げたのは間違いなく政府でありその事実を変えることは出来ない。

