2014年09月01日

Black Rain  大阪その1 クリスチャン

昨日はキーウィ弁護士と一緒に東京から新幹線に乗って大阪に移動する。とは言っても彼は中国系フィリピン人でどちらかと言えば中国人の文化を重視している。

 

昔の日本人のように家族を大事にしているので大人になってもまだ両親と住んでるがもうそろそろ結婚しろと圧力を受けているようだ。「早く結婚しろ」結婚すれば「いつ子供が出来るんだ?」子供が出来れば「いつ二人目が出来るんだ?」とにかく個性はあまり尊重されない(苦笑)。

 

更に家族は最終的には血縁大家族主義であるから枝葉に分かれた家族の上に宗家、本家、みたいなのがあるから集簇?宗簇?みたいになっていく。

 

そして次に地縁があり村の長が出てきてムラ共同体に繋がる。こういう仕組みでその上に更に大きな村同士の寄り合いがあってって感じで各段階で上に向かった忠誠心が要求され個人の権利(わがまま?)は認められず、最終的に個人の集まりである民主主義否定に繋がるのか(笑)?中国に民主主義が根付かないのもそれが理由か(苦笑)。

 

2時間半の移動の新幹線で雑談の中でたまたま宗教の話が出てきた。彼はあまり敬虔ではないがクリスチャン、日曜日は教会に行くとのこと。そこで僕に「ところで君は宗教があるのか?」と聴かれた。よくある話だ。

 

僕は相手によって言い方を少しづつ変えて相手に理解しやすく説明することを心掛けているが相手が彼のようなクリスチャンの場合は「僕にも神がいるよ、けど君らのように教会という媒体は必要とせず、僕のすぐ後ろにいる神と直接対話しているんだ」と話す。

 

そして「ところで君の信じる神って3人いるのかい?それとも一人、ヤファエだけ?」「僕の記憶では古いキリスト教や兄にあたるユダヤ教や弟にあたるイスラム教では偶像否定、教会否定をしている。なのに何故君は神との対話にわざわざ教会という媒体が必要なの?」と聴く。

 

案の定「ほう、それは面白い考えだな」って返事が返ってきてそこから明るい雰囲気でキリスト教の話をする。

 

彼らからすれば所詮は日本人、クリスチャンの事なんてクリスマスくらいで後は大した事は知らないのだろうくらいだが教会を媒体と指摘してユダヤ教やイスラム教のような明確な一神教に比べて実はキリスト教は長い歴史の中で信仰の対象が3つあるって指摘をすれば当然彼らも興味を持って個人的に話してくれる。

 

ただしこのような話はトラブルになりやすい。初対面の人と絶対に話してはいけないのは旅行業界では政治と宗教と野球!で添乗中に出てきたら絶対に避けるのが基本だ。どれも感情的になりやすいネタであり相手の政治思考と信仰と応援してるチームを知るまでは話題にしないのが鉄則。

 

ちょっと話はそれるが野球の話を書こう。昔、まだ20世紀だった頃オークランドの旅行業界でよく飲み会の集まりがあった。その時日本から駐在で来てたある会社の支店長が名古屋出身だった。豪快で楽しい人で酒が入ると更に賑やかになる。

 

僕は野球に全く興味がなくセリーグとパ・リーグの違いも分からにほどだがその年は福岡のチームと名古屋のチームが日本一を争うことになった。その時ぼくは東京出身の他の支店長に何気なく「今年は地方同士の試合ですね」と何気なく言ったら名古屋出身のその支店長、急にこっちを振り向いて「ふざけんな!名古屋が日本の真ん中だー!中日てのは日本の真ん中って意味だー!何と思ってるんだ!」と怒りだした(笑)。やはり鉄則は守りましょう(苦笑)。

 

宗教の話に戻るとこういう話はビジネスとは全く違うプライベートな話であり彼からすれば僕が持つ全然違う部屋に入り込んだ感じだろう。

 

相手の話を否定せず同時に自分の個人的な考えを伝え、お互いに相手の気持ちを忖度して仲良く過ごす。和して同ぜずだ。これからも良い関係を保つ為にも伝えるべきことは伝える。

 

同時に、既に相手の個人的な気持ちは分かったので今後の付き合いでも気をつけるポイントが分かる。結局こういう話をしつつお互いに相手の見えなかった部分が見えてきて少しづつ個人的信頼関係が構築出来てそれが仕事をする上での潤滑剤にもなる。

 

これが香港であれば広東語を使って香港人を笑わせて次第に近い関係を構築していく。ぼくはいつも移住先の落下傘降下でこうやって少しづつ仲間を増やして生き残ってきた。それが今では香港もクイーンズタウンもオークランドも日本にもそれなりにチームが出来上がって有機的に活動している。それが今回の大阪出張にも役立つことになった。

 

長くなったので大阪その2は明日にします。



tom_eastwind at 20:48│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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