2014年09月10日
空のシルクロードが始まる。
昨日Aucklandに到着して18日間空港の駐車場にいれてた車に18日分の荷物を詰め込み「大丈夫かな?エンジンかかるかな?」なんて思いつつ無事に動いたので駐車場から引っ張りだして自宅に向かう。
古内東子の新しいCDを聴きつつ青い空を見ていると「ちえこ」の事を思い出す。東京にはほんとうの空がないって言うのは本当によく分かる。Aucklandのこの青空を観た後に東京や香港の空気の汚さを思い出すと思わず「ふー、やっと戻ってきたな」。と思う
実際に東京で庭に洗濯物を干してても一度雨が降れば再度洗うしかない。けれどAucklandでは雨が降っても洗濯物を引っ込める必要がない。だって空気が綺麗だから降る雨も蒸留水みたいなもので天然リンスみたいなものだ。
自宅に戻る前に本当は長い間待ってくれた車を洗いたいのだけど自宅でやることの方が優先度が高いため車に「ごめんな、週末はきちんと手洗いするから」とお詫びして沢山の荷物を下ろしてそれをすべて元の場所、つまり僕にとっての武器庫に戻す。
スーツを入れてたガーメントバッグはもう15年の付き合いのボロボロである。あちこち破れてるが戦友。折りたたむためのクリップも壊れてて金具を別途取り付けてる。キャリーバッグも13年かな、これもジッパーの部分が破れてて荷物が飛び出さないように注意が必要なくらいボロだ。これらはクローゼットという名前の武器庫に戻す。
バッグの中にある戦闘服(しわくちゃスーツ)がクリーニング必要かどうか見て、こいつは生地が元に戻るやつなのでハンガーにかけておくことにする。シャツや下着はすべて洗濯箱に放り込む。
洗面具、書類、未使用の下着は所定の場所に戻して会社に持っていく電源コードや書類や読み終わった本をDFSのショッピングバッグに入れて、よっしゃこれで片付け終了、そのまま風呂に飛び込み18日間で体に付いたものを汗と共に流して身を清める。
僕にとって日本や香港出張ってのはある意味北半球に派遣される兵隊の気持ちである。何が起こるか分からないぶっつけ本番の戦い。武器はスーツと書類だけ、後は首の上に乗っかってる頭って奴だけしかない。ここだけは壊れないようにしないとね(笑)。
出発前には今回の派遣の最終目的を十分に考え、派遣先で何を話すか戦術を考え近接偶発戦闘の際にはどこまで戦うか、どこで引くかを考えたりしながら派遣先に向かう。
今回は最初が香港、次が東京、そして大阪、また東京に戻り、最後は香港で2日間にわたる会議、全く休みなしで戦ってきたので久しぶりに記憶がぼやけている。「あれ?いつ何やったのかな?この人だれ?」なんてことが起こる。
つい4日前にお会いしたお客様の顔も話も思い出せず、だが議事録を読みつつ次第に思い出してAucklandで取るべき対応を考えようとする。
今朝は6時に目が覚めたけど少し頭がぼやっとしててミーティングでも何か浦島太郎状態(苦笑)。
それでもミーティング後に久しぶりに自分の机で18日分の資料を整理し始めて不在の間に机に乗ってた書類を片付け始めると次第に頭が冴えてきて昼前にはボルテージが上がりそのまま昼飯抜きで午後3時までツッパしる。
18日ぶりではあるが脳みそフル回転で今やるべき事が優先順位付きで分かった。よっしゃ、これは一昨日の香港で感じた「方向性」と繋がったぞ。日本から東南アジア、そしてニュージーランドへと繋げる空のシルクロードだ。