2014年09月17日

押し込み

ビザ通った!

 

また一人、難関だった案件のビザが通った。この案件は丁度移民局のルール変更の時期に重なり去年の後半からバタバタやってた件だが、とにかく力技で押し込んだ。

 

ビザなんて紙切れの話なのに力技?って思うかもしれないが、いやいや、言葉に出来ないけど、本当に力技なのですよ。

 

この仕事はニッチな世界であり野球で言えばコアな内野プレイヤーが移民局、弁護士、会計士、政治家と限定されてて彼らがこっち向いて構えてて、それを取り巻く外野に様々な地元プレイヤー(不動産、各種民間企業)がいて、更に観客席には一般市民がいて皆が球が飛んでくる方向を見つつ自分のとこに飛んで来るのを待っている。

 

このニッチな世界でうちがやってるのはまさにバッターボックスに立つバッターの位置づけだ。次の球をどこに向かって打つか?言い方を変えればニュージーランドのどこに投資家の資金を流しこむか、水道の蛇口みたいな位置づけだ。国債なのか社債なのか不動産なのか株式なのか?

 

昨日も書いたがランドバンキングなどはまさにその好例で政府が人口増加に対して有効な住宅政策を打つために投資家ビザ取得の為の投資先に居住用不動産を組み入れたのだが、まずは投資家ビザで申請してくれなければ意味がない。

 

だから移民局も世界を回って投資移住セミナーをやるわけだが、ただ今年は選挙の年であり(移民局スキャンダルが続きあと3日となった投票日まで)死んだふりをするしかない移民局としてはなかなか表に出ることは出来ない。けれど実績は欲しい。だから自然と当社のような民間の「エージェント」に動いてもらうって話になる。

 

これ、移民局と弁護士のメールのやり取りの中でも「エージェント」って言葉が良く出てきて「お、俺ってそういう立ち位置?」って再実感する(苦笑)。

 

日本からすれば「役所が?」って思うかもしれないがNZ移民局は貿易促進庁の配下にあり日本の感覚で言えば経産省の配下である。簡単に言えば経産省と商社の付き合いのようなものだ。お互いにやることは分かっているが常に観客席に注意を払う必要があるお役所である経産省では動けない、出来ない部分を僕らが担当する。

 

移民局では4半期毎に売上データを作成して政府及び関係者に「今期は投資家ビザがx件取得でx百万ドルの売上!」と数字にして報告している。このあたりの感覚、日本の真面目な人には理解しづらいと思うが事実である。

 

けどもちろん移民と言っても筋の悪い人はダメよってことで中国人に対しては厳しく制限しているが日本人は筋が良いので、数は少なくても優遇しますよって話が現状である。

 

ただ冒頭に書いた今回ビザ取得した案件はまさに去年の中国人ビザの大波に巻き込まれて思いもよらない展開になった案件であり、移民局担当者からすればすべて東北アジアの同じ黄色人種、こういう時はまさに近接遭遇戦!

 

こっちが鉄砲を持って偵察中で建物の角を曲がった瞬間に敵が目の前にいたって感じの「なんじゃこりゃ!」であったが、とにかく手元の弾丸を撃ちまくり使える武器を全部引っ張りだして相手にぶつけて、抵抗する相手をとにかく押し倒して相手の面子を潰さないようにしておいて一言「おいこら移民局、おれたちは中国人じゃないんだぞ!」

 

(苦笑)これで何とか押し込んだ。・・・お後が宜しいようで(笑)。



tom_eastwind at 07:03│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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