2015年10月10日
モロッコ 1930
中国崩壊近し、なんだけど、どこが引き金になるのか分からないし、もしかしたら習近平うっちゃりで勝ち抜いたりするかも。何せ習近平はしぶとい。不動産バブルが吹っ飛ぶのか習近平が暗殺されるのか令兄弟を狙ったキツネ狩りが成功するのか?ほんとに読めない。どれが起こってもおかしくない中国である。
Aucklandの不動産が中国マネーで過熱しているので狐狩りか中国内の不動産バブル崩壊で中国マネーが一気に引き上げるようになる事態が起こるだろう。ほんとに読めないが、ただジリジリ感で言えば今年年末かな。来年は不動産が安定上昇期に戻るような気がする。
土曜日も古典映画を楽しむ。「モロッコ」。ゲーリー・クーパーとマレーネ・ディートリッヒの名作モロッコ。初期のゲーリー・クーパーは大根役者と言われながらも背中で女をうっとりさせる独特の空気を持っている。ジョン・ウェインとか高倉健みたいなものだろう、いるだけで絵になる男たちだ。
マレーネ・ディートリッヒはもう言うことない。神が最高の美女に最高の知性と最高の色気を与えてそれを本人が理解して映画俳優として使いこなす、特に酒場で歌い踊りながらりんごを売る場面は素晴らしい。ゆっくりと時間をかけてじっくりと作りこまれた時代の映画は白黒に関わらず素晴らしい。
多分うちの子供たちは白黒ってだけで吐き気がしてスピードの遅さに退屈して10分くらいで「お父さん、ぼく部屋に戻っていい?」(苦笑)
良い作品は時代を越えて良いのだけど、それを楽しむためには素地が必要である。子供にそこまでの教養を求めるのはまだ早いかもしれない。何せニュージーランド生まれであり一日中スポーツばかりしてたからハリウッド全盛時代の白黒映画と言ってもピンと来ないのは当然だろう。
さらに言えば鴨長明とか古今和歌集を理解しろって言ったって無理があるのは当然だ・・・。まあ時間が解決してくれるだろう(苦笑)。
けれど英語ベースならもう少ししたら興味を持ってくれるかなと思いつつ自宅の映画棚には白黒クラシックを並べている。いつの日にか子どもたちが自分の手で取って見てもらえるように。
映画は旅芸人のマレーネ・ディートリッヒがモロッコの酒場に到着するところから始まる。酒場で歌いながらりんごを売るマレーネ・ディートリッヒが女たらしのゲーリー・クーパーと出会う場面だ。
その後二人は恋に落ちるが所詮は外人部隊の兵士である、自分の自由はなく戦地に向かうことになる(途中いろいろあるけどネタバレなので省略)。
酒場の雰囲気、外人部隊の様相、砂漠の光景、そしてマレーネ・ディートリッヒのセピアに輝く映像も美しい。
1930年製作のアメリカ映画。1931年には東京有楽町の丸の内ピカデリーで上映される。まだ日本と米国が仲が良かった時代だ。その10年後に両国が戦争に陥るなど誰が想像しただろうか。
時代は巡る、けれど良い映画は良いままに国境を越えて語り継がれる。あ、そう言えばドイツ人のマレーネ・ディートリッヒがナチスを嫌って米国に移住して戦時中に歌ったリリー・マルレーンは欧州の戦場で敵対するドイツ軍と米国軍両方の兵士に愛された歌だ(但しドイツ軍はドイツ人歌手による同じ歌を聴いていた)。まさに国境を越えた名曲である。