2016年06月28日
頭の体操
今日は弁護士事務所で午前中かけて各種ビザ、特に起業家ビザのミーティング。移民法は常に変化しているから2年前のルールは今は通じない。なので常にアップデートする必要があるのだ。
果たしてニュージーランドは起業移民を欲しがっているのか?欲しがっている、それがNZ経済と雇用に貢献する移民であれば。
「経済と雇用に貢献」、実はここが今まで曖昧だった。経済貢献って売上、利益、輸出ビジネス、雇用は何名なのか、何年なのか、そういったものが新しい起業家ビザではある程度明確になった。
それでもやはり細部になると不明な点が出てくる。何故なら移民局も新しい法律を作る時は細部を曖昧にして発表する。でもって現場の弁護士たちの意見を聴きつつ法律の解釈を改定していくのだ。今日はその改定の内容打ち合わせだった。
ニュージーランドの法律は面白い。まずは大づかみで法律公布しておいてその後に国民の意見を聴きつつ細部の手直しをしていく。
実際完璧な法律なんてありゃしない、正義を求めるのが法律ではない、法律とは人々の問題の調整である、こう考えるのがキーウィ式である。
だから大学法学部の入門書「ゴールデンブック」を読むと一番最初に書いているのが「法律は正義を追求するためではない」と書いている。
日本人は何かあるとすぐ正義正義というが、100人いれば100の正義がある。法律はその利害関係を調節するものである。この点をしっかり理解しておかないと現地で自分だけが苦しむ目に遭う。
さて新しい起業家ビザ。実は日本人にとっては以前より取りやすくなったと感じている。申請条件がかなり明快でポイント制度で日本できちんと働いている人々には良い感じがする。
これはあくまで僕の個人的感想だけど職歴不明学歴不明資金源不明納税不明な人々を排除して真面目に働いてその国ですべての公的書類を用意出来る人であれば受けますよ、そんな感じである。
今日も問い合わせで「ダンスのバレーだけど起業出来るか」と二件問い合わせが来た。日本でそれで立派にビジネスとして成立してたのなら文芸後進国のニュージーランドであれば可能性があるかもとふと思った。
何故ならこの国に来るアジアからの移民は子供の教育に熱心であり子供向けダンススクールがある。そこに日本式のバレーを持ってくれば?
他にもNZのはちみつを日本向けに売るってのもありだ。新しい起業家ビザでは輸出ビジネスに高い評価をしてくれるからだ。
このような状況であるが法律は常に変化する、こまめに弁護士と詰めておかないとお客様への説明が出来ない。案件ごとにお互いに問題点を見つけて指摘していく、このミーティングは一種のブレインストーミング、頭の体操でもある。