2016年07月23日
アベノミクスの到着点
日本、今回は特に東京に集中して定点観測だったが実に興味深かったのはやはりアベノミクスというどでかい豪華な天ぷらに日本人外人関係なく皆が一気にのしかかって食っている状況である。
カネの出所や理由など関係ない、1円でも多く自社に引きこむのだ、そういう顔のビジネスマンが暑い東京で汗をかきホテル内でひんやりとして空調とアイスコーヒー飲みながら取引している姿があちこちで見かけられる。
あれじゃクーラー病で体壊すぞとか思いつつも彼らはそれなりに一生懸命でありこの後暑い道を恵比寿駅まで戻り電車で会社に戻り夜遅くまで働くことを考えると、やはり日本人の真面目さは世界でトップクラスだろうと感じる。
隣のビルに入ってる外資系金融会社の出張者はホテルで朝ごはんと内部ミーティングしてそのまま隣のオフィスで日本スタッフと組んで仕事を取りに行く、予め手配された車で。
ただ問題はこのアベノミクスという豪華な天ぷら、お金の出処が国民の税金でありすでに株価上昇の為にGPIF(国民年金基金)が株式運用で5兆円を突っ込んで確定損失を出している。損失が出れば相方に利益が出るわけでこういう5兆円を奪っているのが外資金融のハゲタカである。
アベノミクスは基本的にヘリコプターマネーに変質し始めている。政府が持つあらゆる資産を使って物価上昇を実施しようとしている。
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そのバーナンキ氏が主張していたヘリマネは、見方を変えると物価浮揚効果はある。ただし、それは円や国債の信認を叩き壊した上で、国債とともに円が急落して発生する、劇薬というか国民犠牲の上に成り立つ物価の急騰となる。
http://blogos.com/article/183716/
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今は東京の景気が良い。都内ではビジネスマンが上を向いて歩きまわって大田区あたりではコンテナを積んだトラックがバンバン走ってて物流があるのが分かる。
しかしこれはあくまでもアベノミクス蘇生器が動いている間だけで経済そのものが良くなっているのではないことは、政府がいくらお金をつぎ込んでも物価は上昇どころか下落を始めているという現実である。
今回のつかみ取り、誰が一番得をするかは終わってみないと分からないが確実なのは一般国民にすべての損失が移転されるという事だ。
この移転は何も国民から現金を取ることではない。各種税金を増税していけば知らないうちに一般国民の可処分所得が減少し始める、これが移転である。
もちろん国民だって肌感覚で「あれ?可処分所得減ってる」と気づくだろう。給料から税金払ってた手取りだけはしっかり覚えているから「あれ?」となる。
するとここでアベノミクスは「国民の皆さん、一部に格差が発生しています。格差を解消しましょう、今こそ富裕層税を導入するのです!」とやる。
これで一般国民は何故か納得する。次に叩かれるのは自分だと分かっていながら。
アベノミクスは実態を伴わないチキンレースとなっている。外資金融からすれば早めに手を出して崖から落ちる前にさっさと逃げ出すことになる。
東京で仕事が増えて賑やかになったビジネスマンもほんとに引き時を考えたほうが良い。2020年オリンピックが安倍首相の晴れの舞台になるだろうからそれまでは経済疲弊させない方針でいくだろうがそうなると経済数値はますます悪くなる。
これから2年、2018年くらいで激震が来る。この激震はどこから来るかわからない黄金バット状態である。国債?しかしそれから2年後の2020年オリンピックが日本が最も変化して賑やかになり皆が上を向いて歩いてる間に足元の財布を持っていかれる事になる。
アベノミクスの到着点。と言うよりも最初から実体経済は離陸していないと考えた方が良さそうである。飛んだ気分になっているのは東京やその他地方都市のみである。そしてその利益を奪うのはいつもの如く外資、国内金融機関である。
最終的に東京オリンピック前にあえて円安に追い込み外人旅行客を増加させる。安倍首相のブレーンならこんな事も考えてるかもしれない。