2018年06月04日

薬局解体!

 

日経ビジネスを読んでたら「薬局解体!」と言う特集記事があった。

 

よく状況を把握しており、原因がどこでどう解決するかという日経独自の視点があり、今の日本の医療制度がよく分かった。

 

特集記事の中ではまず門前薬局が紹介される。次に薬剤師と大手病院や医師との関係、そして製薬業界。

 

厚労省は長い時間をかけてこの3者がしっかりと利益が出る体制を作ってきた。

 

医療は本来病気にならないのが一番であり予防が大切なのは分かり切ったことだ。しかし日本では予防よりも高度医療に走った。

 

つまりベッドを持つ大病院は入院患者はお得意さんだから予防されたら仕事が減る。また病状が進めば高度医療の対象となり医療技術も進歩する。薬剤師は薬を配合してなんぼである。製薬業界は薬が売れなければ死活問題だ。

 

そういう「民間の事情」を良く理解した厚労省が長い時間をかけて予防ではなく高度医療、薬を出す医者が良い医者と言う状況を作り出して現時点で40兆円以上の医療費を毎年払うようになった。

 

当然患者も問題である。医療費は自分たちの税金だ。健康に注意して予防するのは自己管理である。そうしてピンピンコロリで行けば医療費は削減出来る。

 

なのに総論賛成各論反対、医療費は減らさなくちゃね、あ、けど私のお薬と通院はこれからもするからね、である。

 

つまり実は大病院、薬局、製薬業界を支えてきたのは国民であり、自分たちで自分たちの首を絞めてきたのだ。この付けは現役世代に回る。

 

日経ビジネスが今回のように特集にして数字を入れて説明してくれれば非常に分かりやすく、すっと頭に入る。



tom_eastwind at 18:21│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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