2018年06月05日
24年問題 7040問題
今日の政府発表で今後の「骨太の方針」の概要が発表された。24年問題とはこの年に50歳以上の人口が半分を超える高齢化である。
そのために政府としては骨太に年金支給年齢の切り上げ、医療費の減額、更に消費税増税、定年年齢の65歳までの切り上げ、これに当然相続税増税、各種保険の値上げ等が出てくる。
まあ役人の調子の良いものだ。現在の少子高齢化は何十年も前から統計で分かっていた。だからその時に集まった年金、医療等が膨れ上がるのは分かっていたことだ。
なのに自分たちは高度成長期に離れですき焼き食っておきながら国民から集めた金で箱物作り失敗しても責任取らず、退職金どーんと貰って悠々自適の生活である。
24年問題はつまり国家の長期視点で政策を作らなかった政府の問題であり国民が知るよしもない。
けど今この「骨太の方針」と政府が公表し始めたのは国民に対して「お前ら覚悟しておけよ」と言う明確なメッセージである。
24年問題って、後たった6年後の話だよ。今の高校生が大学卒業する頃にはすべて現実化されている。
そして日本の問題は、経済の事を分からない財務省、医療利権に張り付く厚労省、国民を馬鹿のままにする文化省、何時まで経っても他国の気持ちが分からない外務省など、国家運営をしている人々に大きな問題があると言うことだ。
これは丁度日本帝国陸軍が日本で最も優秀な学生を集めて大本営を仕切ったのに作戦指導で次々と失敗して現場の兵を餓死させたり輸送船に乗せて米海軍に撃沈されて、挙句の果てには沖縄の人々を戦争の盾にして原爆を落とされ無条件降伏と言う、もうどうしようもない時代と非常によく似ている。
日本はこれから確実に沈んでいく。自分一人がいくら頑張っても全体が沈んでいくのだ。
そんな事を考えてたら昨日のクロ現で「アラフォー」特集をやってたそうだ。
http://blogos.com/article/302144/
40代独身無職。70代の親の介護。収入は親の年金。このままでは兄弟も共倒れ。まさに悲惨で先の見えない話題である。
日本ではまさに介護問題は常にある。そしてこれから更に問題化される。何故なら団塊世代がいよいよ介護世代に突入するからだ。
働けるのだけど介護に時間が取られて、そのうち再就職しようとする気持ちもなくなる。貯金はどんどん減っていき親はますます弱っていく。
「7040問題」は10年後には「8050問題」と呼ばれるようになるだろう。安定した老後を迎えることが出来る仕組みを作らなかったのも日本政府の無作為である。
何故ならニュージーランドのような小さな国では20世紀の半ばから老齢化の取り組みをしていた。
身体の弱くなった夫婦が入れるリタイアメントビレッジを作り夫婦は自分たちの年金を担保にしてビレッジに入り老老介護を行いながら週末には子供夫婦が迎えに来て子供の家で孫と遊び、月曜日の朝になれば子供がビレッジに送る。
そこにはホスピスもあり、無理な治療はせずに看取りまで行った。
こうすることで子供は労働力として社会に貢献出来て収入もあり税金も払える。子どもたちが払った税金はそのまま親の年金として支給される仕組みだ。
そして当時の日本からは多くの視察団がやって来てその仕組を学んでいった。NZはいつも新しい事をするので「実験国家」と呼ばれるが実験国家の仕組みを学んで自国で実行しないのであれば単なる観光旅行である。
もっと言えば最初から福祉予算は自分たちが食い尽くして後は親の世話は子供ね、よろしくと計算していたのかもしれない。
いずれにしてもこの日本と言う国でこれから30年労働する人々は大変だぞ。