2018年07月13日
弁護士一件
今日もまた朝から弁護士と頭を突き合わせて1時間の面談だ。お互いに忙しいので一件の面談は1時間以内で済ませるようにしているが、ほんとに移住顧客のための戦略作りが目的なので方向性さえ固めれば後は早い。
お互いに付き合いは長いし、人種は違えど同じNZの移民法の上で議論をしているので顧客の希望さえ明確であれば話は進む。
方向性を決めてお互いが何をするか決めて面談終了、丁度1時間だ。これで来週までこの弁護士の顔を観なくて済むとなるとほっとする。
と言うのも、一番困るのは顧客自身が「私は大丈夫ですよね、自分で移民局サイトをチェックしましたから」である。
実は移民局には移民局英語があって表面を読んでも分からない部分が沢山隠されている。
例えば資産証明。日本人が普通に考えて「お、おれは自分で財産作ったから大丈夫」と言ってもその証明を求められる。過去の源泉徴収をさかのぼって提出しろと言われて5年程度ならあるけど、じゃあ5年前以前はどうやって資産を作ったのか証明しろと言われても、そんなもの記録にない。
資産証明では75歳の会社社長が20歳の頃から働いて自分で会社を設立して利益を出して給与や配当として受け取り55年で作った資産であるが、じゃあ20歳の頃の納税記録を出せと言われてもあるわけがない。
しかし真面目な日本人は自分が中國やインドあたりの移民と比較されて同じような条件で評価されることに慣れていない。
だからここをどう説明するかは結構大変であるが、ここはもうそのまま具体例を出しつつ説明するしかない。一番時間のかかる分野である。まず顧客にNZルールに慣れて貰う必要があるからだ。
色んな代案はある。引き出しは沢山ある。今回の件でどの引き出しを使うかが弁護士との話し合いである。法的な問題、現在のNZ政治情勢、こういう条文に書かれていない部分を弁護士と「最新情報」を確認して方向性を決める。
よっしゃ、こっちで行こう、そう決めて弁護士事務所を出る頃には頭がクラクラするが昼飯にとんかつ定食と味噌汁を飲むとほっと落ち着く。
今日は弁護士も残業だな、そう思ってたら18時過ぎにメールが返ってきた。オークランド・シティの変化は激しい。今までなら残業なかった職種でも少しづつ残業が出るようになっている。
何だか東京が1950年代から30年かけて変化して来た歴史をシティは10年でやろうとしているみたいだ。
街が小さいから出来るって話でもあるが、この変化の速さは付いていくだけで一苦労である。