2018年11月07日

無定年時代

いよいよ年金制度と定年に関する急激な変化が起ころうとしている。日経ビジネスの特集である。

 

年金世代は60歳開始と言ってたのが制度疲労で支給開始が65歳、それまでは会社で給料もらって生活の足しにしろって言ってたのが、いよいよ年金支給開始が70歳になり、それまでは会社の世話になってろ、心配するな君はまだ若いんだからと言いつつ引っ張る。

 

結局年金破綻と言うか元々毎年の税金として徴収してただけで、誰だよ積立年金なんて勘違いして、年取ったらもらえるなんて思っていたのは〜。

 

社会が大きく変化する。もう定年はない。とにかく大手企業で再雇用出来るならそこにしがみついてくれ、政府の代わりにその会社が給料払ってくれるよ。

 

つまり政府は都合の良い時は「年金!」と言って国民から税金取っておいて払う時になれば「あ、それ、会社に付け回しね、よろしく〜」である。

 

またそういう職場でなければ退職したら夜間警備員とかで死ぬまで働いてくれ。え?体調壊して働けなくなったら?仕方ないな〜、そんなの自己責任だから自分で病院に行って医療費払って下さいね。

 

何?医療費がない?それでは自宅で布団に入って死ぬまでじっとしてて下さい。最後の手紙は「おにぎり食べたい」で良いですよ。

 

これは単なる老齢世代だけの問題ではない。老齢世代が退職しない事で学校を卒業した若者たちの職場が確実に減少する。だって上が詰まってるんだもん、しかたないよね。

 

現在の80代は労働者時代の蓄えもあり年金と医療があるから何とかいけるだろう。70代は年金の切り詰めと医療費の自己負担がのしかかってくるから余程計算しておかないときつい。60代、本来ならこれから年金生活って考えてた世代は上に詰まってる団塊世代に大きく抑え込まれているから、まあ無定年世代になるだろう。つまり再雇用か再就職で死ぬまで元気でいてね、あ、ピンピンコロリは地方自治体でレクチャーしますよって、政府による国民への「自活しなさい宣言」である。

 

こんなもん話が違うと言っても政府からしたら「時代が変わったんだから」で終わりだ。

 

これで老人の生活は不安定になり若者の雇用が不安定になり給料は上がらないからデフレは続き、こんな社会で生きてくくらいなら微小なコンビニ犯罪で逮捕されて屋根付き3食付きの生活を送った方が余程マシとなる。

 

更に言えば将来に何の夢もない若者が行き当たりばったりに包丁を振り回して犯罪を生むだろう。そうなった時に「日本の治安は良いですよー」とは言えない時代がやってくる。

 

無定年時代。もう目の前に来ていて避けようがない社会構造問題として迫っている。



tom_eastwind at 19:48│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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